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高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材及びその製造方法

国内特許コード P06P005427
掲載日 2007年3月2日
出願番号 特願2005-110759
公開番号 特開2006-294326
登録番号 特許第4496366号
出願日 平成17年4月7日(2005.4.7)
公開日 平成18年10月26日(2006.10.26)
登録日 平成22年4月23日(2010.4.23)
発明者
  • 武田 保雄
  • 劉 宇
  • 今西 誠之
出願人
  • 学校法人三重大学
発明の名称 高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材及びその製造方法
発明の概要

【課題】 ポリエチレンオキサイド(PEO)をベースとする高分子固体電解質リチウム2次電池の負極材料の電気化学的特性を向上させることが、本発明の課題である。
【解決手段】黒鉛、金属リチウム及び適切な有機溶媒で構成される混合物に、高エネルギーボールミリング処理を行い、黒鉛表面にリチウムと炭素からなる化合物膜を形成させること、特にリチウムと炭素からなる化合物膜の表層部を非晶質とすることによって、高い初期充放電効率とサイクル安定性を示し、課題を達成することができる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


1991年にリチウムイオン電池が発売されて以来、その高作動電圧と高いエネルギー密度のために多大な注目が払われてきた。
そして、このリチウムイオン電池は、携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカメラ、その他デジタル製品の電源として広く使われている。市販のリチウムイオン電池は、低い作動電位と優れたサイクル性を持つ黒鉛系材料を負極とし、又、リチウムを含む遷移金属酸化物を正極とし、さらに、カーボネート系の有機化合物を主体とする溶媒にLiPF等のリチウム塩を溶解させたものを電解質として使用している。



しかしながら、有機液体を電解質とするリチウムイオン電池は電解液の漏洩や熱的安定性から来る安全性の問題が常に存在する。この問題は、電気自動車あるいはハイブリッド車(EV/HEV)などへの大きなスケールのリチウムイオン電池の適用の障害となっている。
そして、ここ20年間の研究で、ポリエチレンオキサイド(PEO)にリチウム塩を溶解させた固体PEO電解質が室温より高い温度であるが、10-3Scm-1の導電性を示すようになってきた。このPEO電解質を使用した高分子固体電解質リチウム二次電池は、前述の有機液体電解質に発生する問題を解決できる可能性がある。



ところで、これまでに開発されたリチウムポリマー電池はリチウム(Li)金属が負極として使われており、リチウムデンドライト形成に起因する安全性上の問題点があった。この、問題点を解決するにはいわゆるインターカレーション化合物の採用が効果的である。
たとえば、スピネル構造のLi1.33Ti1.67のように充放電でひずみを生ぜず、優れたサイクル性を示すLi-M-O物質を採用することが望ましいが、それらは容量が小さく電圧が高いという欠点がある。一方、もっと大きな容量を持つLi合金を採用する方法が考えられるが、これらは充放電サイクルによって大きな体積変化が生じ電極劣化が解決できず採用は難しい。
結局、平坦で低い電位を示し有機電解液系で優れたサイクル特性を示す、黒鉛性材料が最適な負極と考えられている。



ところが、市販のリチウムイオン電池で優れた性能を示す層状の黒鉛材料は、PEO電解質では電解質/電極界面の相性が悪く、低い初期効率と劣ったサイクル特性を示し、適用できないのが現状である。上記の点から、PEO電解質としての黒鉛負極の電気化学的性能向上のため、PEOと炭素負極の界面の最適な設計に重点が置かれている(例えば、特許文献1)が、必ずしも良好な結果を示していない。




【特許文献1】特願平6-292744号



又、津村らは天然黒鉛をカーボンでコートしPEOと接触させる方法をとっている(非特許文献1)。
こうして得られた黒鉛負極は60℃のPEO電解質で約300mAhg-1の容量を4サイクル目まで示している 。しかしながら、初期不可逆容量が大きく残るのが欠点であった。




【非特許文献1】T.Tsumura, Solid State Ionics, 135 (2000) 209-212

産業上の利用分野


本発明は、ポリエチレンオキサイド(PEO)を電解質材料とする高分子固体電解質リチウムイオン2次電池のインターカレーション負極としての黒鉛系材料に関わる。

特許請求の範囲 【請求項1】
黒鉛の表面部にリチウムと炭素からなる化合物膜が形成されていることを特徴とする高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材。

【請求項2】
前記において、黒鉛表面部に形成されたリチウムと炭素からなる化合物膜の表層部が少なくとも非晶質状態であることを特徴とする請求項1に記載の高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材。


【請求項3】
前記の高分子固体電解質がポリエチレンオキサイドにリチウム塩を溶解したものであることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材。

【請求項4】
前記ポリエチレンオキサイドがセラミックスフィラーを含有することを特徴とする請求項3に記載の高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材。

【請求項5】
黒鉛、金属リチウム及び沸点が190℃~260℃の有機溶剤で構成される混合物に、ボールミリング処理を施し、黒鉛表面部にリチウムと炭素からなる化合物膜を形成することを特徴とする高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材の製造方法。

【請求項6】
前記の混合物において、黒鉛/リチウムの重量混合比がリチウム1に対し黒鉛0.01-0.8であり、有機溶剤/リチウムの容積混合比がリチウム1gに対し有機溶剤1-40mlであることを特徴とする請求項5に記載の高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材の製造方法。


【請求項7】
前記有機溶剤がドデカン(CH(CH10CH)であることを特徴とする請求項5または6の何れかに記載の高分子固体電解質リチウム2次電池用負極材の製造方法。













産業区分
  • その他電子
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005110759thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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