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有機ELハイブリッド材料及びその製造方法 新技術説明会

国内特許コード P06A009712
掲載日 2007年3月2日
出願番号 特願2005-146541
公開番号 特開2006-321910
登録番号 特許第4686715号
出願日 平成17年5月19日(2005.5.19)
公開日 平成18年11月30日(2006.11.30)
登録日 平成23年2月25日(2011.2.25)
発明者
  • 久保 雅敬
  • 伊藤 敬人
出願人
  • 学校法人三重大学
発明の名称 有機ELハイブリッド材料及びその製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】 白色発光可能で、耐候性や科学的劣化安定性などに優れたEL特性を有する有機材料と無機材料のハイブリッド材料を提供すること。
【解決手段】 赤色発光可能なΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレンと、緑色発光可能なΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレンと、青色発光可能なΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレンとを調製し、調製したこれらのΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレンと、アルコキシシランとをゾル-ゲル法によって調製して、前記Π(パイ)共役ポリアリレンビニレンをシラン系ガラスに混合したハイブリッド材料を得る。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


有機EL材料は、無機EL材料に比較して非常に軽量である。また、化学修飾によって比較的簡単に波長制御ができる。このため小型軽量でフルカラー表示が可能な表示基材、たとえば、フラットディスプレイパネルなどへの応用が期待されている。



有機EL材料としては、たとえばポリアリレンビニレンなどのΠ共役高分子が用いられている。Π共役高分子はその表面に多数のΠ電子が存在する。そしてこのΠ電子がEL(エレクトロールミネッセンス:電界発光)特性の由来ともなっている。その一方で、Π共役高分子は、Π電子が関わる反応、たとえば酸化反応などが生じやすく、時間の経過に伴いEL特性が消滅していくという不安定な性質をも有する。



従って、Π共役高分子を有機EL材料として実用化するためには、Π共役高分子が有する特性を長期間にわたって維持できるようにする必要がある。そこで本発明者らは、Π共役高分子をその特性を損なうことなくシラン系ガラスに均一に混合して固化させた有機ELハイブリッド材料を開発した(特許文献1参照)。簡単に説明すると、まずジホスホニウム塩化合物とジアルデヒド化合物とをウィティッヒ反応させることにより、共役長の末端にトリフェニルホスホニウム基が導入されたポリアリレンビニレンが生成される。そしてこのように生成されたポリアリレンビニレンを、ゾル-ゲル法によりテトラアルコキシシランと混合して固化させることにより、Π共役高分子(ポリアリレンビニレン)とガラス(テトラアルコキシシラン)とのハイブリッド材料が得られる、というものである。



このような構成によれば、ガラス中に混合されたポリアリレンビニレンは大気と遮断されるため、酸化反応や加水分解などにより劣化することがない。このため、ポリアリレンビニレンは長期間にわたってΠ共役高分子の特性を維持することができるものと考えられる。また、立体的な網目構造のシラン分岐鎖にポリアリレンビニレンが分散して結合することから、ガラス中にポリアリレンビニレンが均一に分散した有機ELハイブリッド材料が得られる。



ところで最近、青色発光ダイオードの開発を契機に、青色発光ダイオードを用いて白色発光光源を構成する試みが種々提案されており、実用化もされている。発光ダイオードは、一般的に高輝度でエネルギー消費量が少なく、また半導体であることから長寿命であるという特徴を有している。このため今日では、照明装置、信号機、その他の表示装置など、さまざまな分野で用いられている。



青色発光ダイオードを用いた白色発光光源の具体例として、次のようなものがある。発光素子として青色系の発光が可能な発光ダイオードを用い、この発光素子を、この発光素子の発光を吸収して黄色系の光を発光する蛍光体を含有した樹脂によってモールドする。これにより白色発光光源が得られるというものである(特許文献2および特許文献2において従来技術として開示される各先行技術文献参照)。




【特許文献1】特開2005-8772号公報

【特許文献2】再公表特許 WO98/05078

産業上の利用分野


本発明は、有機ELハイブリッド材料およびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、EL特性を有するΠ(パイ)共役高分子とシラン系ガラスとがゾル-ゲル法により混合されて生成される有機ELハイブリッド材料およびその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記のΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレン(a)~(c)のうちの少なくとも二種類と、アルコキシシランとがゾル-ゲル法により調製されて、前記Π(パイ)共役ポリアリレンビニレン(a)~(c)のうちの少なくとも二種類がシラン系ガラスに混合されてなることを特徴とする有機ELハイブリッド材料。
(a)下記の式で表されるジアルデヒド化合物、
【化学式1】


と、下記の式で表されるジホスホニウム塩化合物、
【化学式2】


とのウィティッヒ反応により生成され末端にトリフェニルホスホニウム基が導入されたΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレン
(b)下記の式で表されるジアルデヒド化合物、
【化学式4】


と、下記の式で表されるジホスホニウム塩化合物、
【化学式5】


とのウィティッヒ反応により生成され末端にトリフェニルホスホニウム基が導入されたΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレン
(c)下記の式で表されるジアルデヒド化合物、
【化学式7】


と、下記の式で表されるジホスホニウム塩化合物、
【化学式8】


とのウィティッヒ反応により生成され末端にトリフェニルホスホニウム基が導入されたΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレン

【請求項2】
前記アルコキシシランがテトラアルコキシシランであることを特徴とする請求項1に記載の有機ELハイブリッド材料。

【請求項3】
下記のポリアリレンビニレン高分子(a)~(c)のうちの少なくとも二種類と、アルコキシシランとをテトラハイドロフランの溶媒に溶解して、ゾル-ゲル法により生成することを特徴とする有機ELハイブリッド材料の製造方法。
(a)下記の式で表されるジアルデヒド化合物、
【化学式10】


と、下記の式で表されるジホスホニウム塩化合物、
【化学式11】


とのウィティッヒ反応により生成され末端にトリフェニルホスホニウム基が導入されたΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレン
(b)下記の式で表されるジアルデヒド化合物、
【化学式13】


と、下記の式で表されるジホスホニウム塩化合物、
【化学式14】


とのウィティッヒ反応により生成され末端にトリフェニルホスホニウム基が導入されたΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレン
(c)下記の式で表されるジアルデヒド化合物、
【化学式16】


と、下記の式で表されるジホスホニウム塩化合物、
【化学式17】


とのウィティッヒ反応により生成され末端にトリフェニルホスホニウム基が導入されたΠ(パイ)共役ポリアリレンビニレン

【請求項4】
前記テトラハイドロフランの溶媒又は前記Π(パイ)共役ポリアリレンビニレン(a)~(c)のうちの少なくとも二種類とアルコキシシランとをテトラハイドロフランの溶媒に溶解した溶液に、ジメチルスルホキシドを添加することを特徴とする請求項3に記載の有機ELハイブリッド材料の製造方法。
産業区分
  • その他無機化学
  • 高分子化合物
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005146541thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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