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半導体発光素子の製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P06P004736
整理番号 ShIP‐5042NDAN01
掲載日 2007年4月2日
出願番号 特願2005-247902
公開番号 特開2007-066986
登録番号 特許第5034035号
出願日 平成17年8月29日(2005.8.29)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
登録日 平成24年7月13日(2012.7.13)
発明者
  • 中村 篤志
  • 天明 二郎
  • 青木 徹
  • 田中 昭
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 半導体発光素子の製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】 熱力学的には許されないとされる組成のZnO系化合物半導体混晶の結晶成長を可能とし、これにより、室温で紫外~可視域の広範囲での発光が可能で、熱的に安定でしかも資源的枯渇のおそれの少ない半導体発光素子、半導体発光素子実装体及び半導体発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 六方晶系SiC単結晶薄膜からなるp型クラッド層11と、ウルツ鉱構造で、禁制帯幅Eg=1.8eV以上、3.1eV未満のZnO系化合物半導体混晶からなり、クラッド層11とヘテロ接合をなす発光層12とを備える。発光層12は、例えば、n型Zn1-xCdxO(0≦x≦0.7,特に0.07<x≦0.7)である。発光層12の上にn型クラッド層13と、n型クラッド層13上にオーミックコンタクト層14を備え、ダブルヘテロ構造を構成している。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


発光ダイオード(LED)、半導体レーザダイオード(LD)等の半導体発光素子は広い波長域で発光することが応用上好ましいが、固有の禁制帯幅(バンドギャップエネルギー)を用いる限り、一つの材料で広い波長域をカバーすることは困難であり、波長に応じて異なる禁制帯幅を有する材料が使われている。



従来、青色紫外半導体発光素子として、窒化ガリウム(GaN)/インジウム窒化ガリウム(In1-xGaxN)系半導体の半導体発光素子開発が工業レベルで進み、紫外から赤色に至るLED、及び紫外から青色に至るLDが実現され市販されている。In1-xGaxN系量子井戸構造の光物性に関して多くの研究が行われ、発光の半値幅が広く、ストークスシフトが大きいことが観測され、それらの結果を元にIn1-xGaxN量子井戸面内にはIn組成揺らぎが存在することや、In組成揺らぎに起因したポテンシャル揺らぎにキャリアが局在し発光していることが報告されている(これら報告されているIn1-xGaxNの発光エネルギーとストークスシフトの関係を、図32に示す。)。更に、特にIn1-xGaxN材料を用いる白色LEDは、色変換材料の蛍光体の濃度が変わることによって、色のシフトを起こす問題もある。GaN/In1-xGaxN系半導体等のIII族-窒化物系半導体以外に、青色紫外半導体発光素子として実用化されつつある材料としては、II族-セレン化物系半導体、II族-硫化物系半導体等のII-VI族化合物半導体、II族-酸化物系半導体がある。



又、緑色から赤色半導体発光素子は窒化ガリウム(GaN)等のIII族-窒化物系半導体、インジウム燐(InP)等のIII族-燐化物系半導体、ガリウム砒素(GaAs)等のIII族-砒化物系半導体等のIII-V族化合物半導体等があげられる。これらの発光色を青色紫外半導体発光素子の発光と組み合わせることで白色光が得られる。例えばIn1-xGaxN材料を用いた青色及び緑色LEDと、(AlxGa1-xyIn1-yP材料を用いた赤色LEDとを用いて混色をしようとすれば、In1-xGaxN材料を用いたLEDの方が、(AlxGa1-xyIn1-yP材料を用いたLEDよりも動作電圧が高く、回路構成が複雑になる。



尚、紫外光・紫・青色発光と、例えば希土類をドープしたオルトケイ酸塩等を含む蛍光体を組み合わせて、蛍光体からの発光により白色光を得ることも可能である。いずれにせよ、pn接合素子に使われるII-VI族化合物半導体やIII-V族化合物半導体は熱的に不安定なものが多く、資源的に枯渇のおそれがあるものが多い。



この様な課題点は酸化亜鉛(ZnO)系半導体材料を用いることにより解決することができると期待される。又、酸化亜鉛系半導体材料として、Zn1-xCdxOはZnOよりバンドギャップエネルギーが狭く、Cdの組成xを変えることにより、発光波長を任意に可変であることから、Zn1-xCdxO/ZnOヘテロ構造における活性層として適していると期待される。ZnOはウルツ鉱構造の六方晶結晶構造であるのに対し、CdOは岩塩構造の立方晶結晶構造である。イオン半径がZn2+(0.06nm)とCd2+(0.074nm)が近いことを考慮に入れると、Cdはある程度まではウルツ鉱構造を保ちながらZnと置換されると考えられる。又、ウルツ鉱構造のZn1-xCdxOの格子定数はZnOとほぼ変わらない。 しかしながら、これまで分子線エピタキシー(MBE)、レーザ励起MBE、スパッタリング法によるZn1-xCdxO薄膜作製の報告があるが、結晶性においてCdOの層分離がみられたり、Cdの分離がおこり、光学応用に対して十分なものが得られていなかった。特に、Cdの熱力学的固溶限界は2モル%であると言われ、従来Zn1-xCdxOの最大Cd組成は7%程度以下のものしか報告されていない(非特許文献1参照。)。



特に、非特許文献1に記載された技術はサファイア基板上の成長であり、炭化シリコン(SiC)基板上へのZn1-xCdxOのエピタキシャル成長の報告例はない。

【非特許文献1】牧野哲征(T. Makino)ら、 アプライド・フィジックス・レター(Appl. Phys. Lett)第78巻(2001年)1237頁

産業上の利用分野


本発明は室温で発光が可能で、しかも紫外~可視域の広範囲での所望の波長の光の発光が同一材料で可能な半導体発光素子、同一材料からなる混晶の組成を変えることにより、紫外~可視域の広範囲での異なる波長の発光をする複数の(一群の)半導体発光素子をハイブリッドに集積化した半導体発光素子実装体、及び半導体発光素子の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リモートプラズマ励起MOCVD法を用いた半導体発光素子の製造方法であって、
p型SiC単結晶基板の表面にZn原料を水素ラジカルと共に導入し、Znの原子層を前記p型SiC単結晶基板の表面に、少なくとも一原子層成長するステップと、
前記水素ラジカルの照射を停止し、酸素ラジカルと共に、水素ガスの雰囲気中でZn原料、Cd原料を前記p型SiC単結晶基板の表面に導入し、前記p型SiC単結晶基板の表面に、発光層となるZn1-xCdxO(0.07<x≦0.7)を成長するステップ
とを含むことを特徴とする半導体発光素子の製造方法。

【請求項2】
前記Znの原子層を少なくとも一原子層成長するステップの前に、前記p型SiC単結晶基板の表面に水素ラジカルを照射するステップ
を更に含むことを特徴とする請求項に記載の半導体発光素子の製造方法。

【請求項3】
前記Znの原子層を少なくとも一原子層成長するステップの前の水素ラジカルを照射するステップは、少なくとも45分以上行うことを特徴とする請求項に記載の半導体発光素子の製造方法。

【請求項4】
前記Zn1-xCdxO(0.07<x≦0.7)を成長した後、酸素ラジカルと共にZn原料、Mg原料を前記p型SiC単結晶基板の表面に導入し、前記発光層の表面に、クラッド層となるMgzZn1-zO(0≦z≦1)を成長するステップ
を更に含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
産業区分
  • 固体素子
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005247902thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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