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微粒子集合体配列基板およびその製造方法、並びに当該基板を用いた微量物質の分析方法

国内特許コード P07A009785
整理番号 DP1167
掲載日 2007年4月13日
出願番号 特願2005-237470
公開番号 特開2007-051941
登録番号 特許第4739859号
出願日 平成17年8月18日(2005.8.18)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
登録日 平成23年5月13日(2011.5.13)
発明者
  • 森 康維
  • 福岡 隆夫
  • 篠原 渚
  • 矢野 都世
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 微粒子集合体配列基板およびその製造方法、並びに当該基板を用いた微量物質の分析方法
発明の概要

【課題】 従来にない新規な微粒子集合体配列基板、及びその製造方法、並びに当該基板を用いた微量物質の分析方法を提供する。
【解決手段】 この微粒子集合体配列基板は、ナノ粒子が配列して形成されたナノ粒子配列構造領域が少なくとも1以上存在しており、当該ナノ粒子配列構造領域においては、ナノ粒子が列をなした状態で配置されている。ナノ粒子としては、粒子径10~100nmの金ナノ粒子又は銀ナノ粒子であることが望ましく、SERS基質として機能し物質の分析に利用することができる。上記の基板は、粒子径が大きい方の第一の粒子の下方側に、溶媒中に分散された粒子径が小さい方の第二の粒子が自己集合するという現象を利用して製造可能である。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


近年研究の盛んなナノテクノロジーを支える素材として高機能性ナノ粒子があるが、一般に、光の波長よりも極めて小さなナノ粒子に光を照射しても、ナノ粒子近傍の光強度は微弱である。ところが、ナノ粒子が金や銀などのように誘電率の実部が負である場合、局在プラズモンという一種の光が粒子周辺にしみ出すようになる。この局在プラズモンの振動と入射光の振動が共鳴したとき(局在プラズモン共鳴)、局在プラズモン吸収と呼ばれる強い光の吸収が起こり、例えば金ナノ粒子では530nm近辺に吸収極大波長があり、粒子径が大きくなるに従い、吸収極大波長は長波長側に移動することが知られている。



局在プラズモンの電場にラマン活性な分子が存在すると、その分子のラマン散乱強度が増強する現象、すなわち表面増強ラマン散乱が見られ、1974年にFleischmannらは、電気化学的処理で表面に微細な凹凸を施した銀電極上に単分子層吸着したピリジンのラマン散乱を観測し、ラマン散乱強度が増大していることを見い出している(非特許文献1参照)。このようなラマン散乱の増強の機構はいまだ定量的には説明されていないが、励起光が局在プラズモンの働きで、驚異的に増強される作用(電磁場機構)と、励起光と吸着分子の電荷移動準位とが共鳴する作用(化学的機構)の相乗効果によると考えられている。

【非特許文献1】M.Fleischmann, P.J. Hendra, and A.J. McQuillan, Chem. Phys. Lett., 26,163 (1974)



最近では、金ナノ粒子のSERSへの応用(非特許文献2)についても報告されており、又、ナノ粒子を集合・集積し、ナノ秩序構造を再現良く作製できるナノ球リソグラフィーに関する文献としては、例えば以下の非特許文献3及び4が挙げられる。

【非特許文献2】福岡隆夫、森康維、ケミカル・エンジニヤリング、36~39ページ(2004年8月号)

【非特許文献3】John C. Hulteen et al.,Nanosphere Lithography: Size-Tunable Silver Nanoparticle and Surface ClusterArrays, J. Phys. Chem. B 1999, 103, 3854-3863

【非特許文献4】Traci R. Jensen et al.,Nanosphere Lithography: Tunable Localized Surface Plasmon Resonance Spectra ofSilver Nanoparticles, J. Phys. Chem. B 2000, 104, 10549-10556



上記非特許文献3及び4に記載された、基板上への微小物体の配列・固定化方法においては、特定の粒子径範囲のポリスチレン粒子を用いてスピンコート法によってポリスチレン粒子単層膜を作製し、その上から銀を蒸着させ、その後ジクロロメタンによりポリスチレン粒子を除去することによってその粒子空間となっていた部分の基板に銀の蒸着膜を規則的に配列・固定化させている。



ナノレベル微細構造の効率的な作製法は、ナノサイズ効果を利用するデバイス開発に有用であり、粒子配列を鋳型とするナノ球リソグラフィーは、ドライプロセスの大がかりな装置やパターンマスクは不要であるが、1)ポリスチレン粒子を配列させた単層膜の作製、2)貴金属の蒸着による、ポリスチレン粒子間の隙間への貴金属の微細配列構造の作製、3)ポリスチレン粒子の除去という三段階の製造過程が必要であった。しかも分析デバイスとして用いられるとき、得られる微細配列構造が、配列粒子間隙によって決まる実質的に三角柱状部分等のエッジに限定されるため、相対的に活性点の密度が劣るという問題点があった。しかもそのようなエッジは腐食を受けやすく、容易に劣化、失活するという問題点があった。

産業上の利用分野


本発明は、基板上に特定の微粒子(ナノ粒子)が特定配列にて集合した構造領域を有するナノ構造体(微粒子集合体配列基板)に関するものである。又、本発明は、このような微粒子集合体配列基板を製造するための方法に関するものでもあり、更に、このような微粒子集合体配列基板を表面増強ラマン散乱(SERS)の基質として用いて、測定対象物中に存在する微量物質の分析を行うための方法に関するものでもある。

特許請求の範囲 【請求項1】
粒子径1~10μmの高分子物質粒子である第一の粒子と、粒子径10~100nmの金属ナノ粒子である第二のナノ粒子とを準備し、前記第一の粒子と前記第二のナノ粒子とを溶媒中に分散させて分散液を調製する工程A、前記工程Aで得られた分散液を基板上に塗布することにより、当該基板上に、前記第一の粒子が互いに密接した状態で配列した単層膜を形成させると共に、前記第二のナノ粒子を、前記第一の粒子と前記基板との当接点を中心とする円状に配列させる工程B、及び、前記工程Bで得られた基板上に存在している第一の粒子を除去することによって、当該基板上に、前記第二のナノ粒子が、隣り合うナノ粒子と密接した状態、あるいは、密接せずに間隔をあけた状態でリング状に配列したナノ粒子配列構造領域を少なくとも1以上形成させる工程Cにより製造された微粒子集合体配列基板。

【請求項2】
前記高分子物質粒子がポリスチレン粒子又はポリメタクリレート粒子であり、前記金属ナノ粒子が金ナノ粒子又は銀ナノ粒子であることを特徴とする請求項1に記載の微粒子集合体配列基板。

【請求項3】
前記基板上に、複数の前記ナノ粒子配列構造領域が、互いに接触せず離散的に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の微粒子集合体配列基板。

【請求項4】
前記第一の粒子の除去を、加熱による焼成処理又は、有機溶媒を用いた溶解処理によって行うことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の微粒子集合体配列基板。
産業区分
  • 試験、検査
  • その他機械要素
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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