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無窓畜舎内用噴霧装置及び方法、及びこの無窓畜舎内用噴霧装置及び方法を用いた無窓畜舎内の環境改善方法

国内特許コード P07A009791
掲載日 2007年4月20日
出願番号 特願2005-063624
公開番号 特開2006-246710
登録番号 特許第4576608号
出願日 平成17年3月8日(2005.3.8)
公開日 平成18年9月21日(2006.9.21)
登録日 平成22年9月3日(2010.9.3)
発明者
  • 市来 秀之
  • 長谷川 三喜
  • 石田 三佳
  • 本田 善文
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 無窓畜舎内用噴霧装置及び方法、及びこの無窓畜舎内用噴霧装置及び方法を用いた無窓畜舎内の環境改善方法
発明の概要

【課題】 界面活性剤や撹拌装置等を用いることなく混ざりにくい第1液と第2液とを容易に混ぜ合わせて噴霧すること、噴霧量や噴霧濃度の調整、噴霧の停止が容易であること、無窓畜舎内環境をより衛生的に改善すること等が可能な無窓畜舎内用噴霧装置及び方法、及びこの無窓畜舎内用噴霧装置及び方法を用いた無窓畜舎内の環境改善方法を提供する。
【解決手段】 酸性水溶液及び油性溶液を各個別に吐出した直後に圧縮空気により混合霧化した状態で噴霧間欠するように構成された噴霧装置の2液混合噴霧ノズルを無窓畜舎内に1個乃至複数個配置する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


無窓畜舎、特に無窓鶏舎内で発生する揮発性臭気(アンモニア臭)や空中浮遊細菌、微生物等が付着した粉塵は、作業者、畜体(鶏)の呼吸器系等の疾病の原因の1つとされている。また、無窓鶏舎は閉塞空間であり、しかも生産効率を上げるために大規模化が進んでいるため、伝染病発生時には被害が増大するリスクが高く、無窓鶏舎内環境を衛生的に改善する必要があった。



そこで、無窓鶏舎の内部環境を改善するために、次の(1)~(3)に示される方法が従来用いられたり或いは提案されていた。
(1)無窓鶏舎内の粉塵や臭気を換気装置により舎外に排出する。
(2)超音波噴霧器によって重量比2%の植物油(例えば、菜種油)の水溶液を噴霧し、無窓鶏舎内の粉塵濃度を低減する(例えば、非特許文献1参照)。
(3)動力噴霧装置、超音波噴霧器によって1~2%希酢酸を噴霧し、無窓畜舎内のアンモニア濃度を低減する(例えば、非特許文献2,3参照)。



しかしながら、(1)のものにあっては、臭気や粉塵が希釈されることなくそのまま換気装置によって舎外に排出されるため、家畜飼養規模の拡大や混住化の進展等と相俟って、悪臭等の環境問題が発生してしまう。さらには、換気装置は、舎内の除熱を主目的としているため舎内温度に基づいて換気量を制御、つまり複数の換気装置を各個別にオンオフ制御したり、インバータ制御による換気ファンの回転数制御を行うように構成されている。そのため、気温の低い冬季は換気量が低下してしまい、舎内の粉塵、細菌及びアンモニア濃度が増加して舎内環境が悪化してしまう虞がある。
また、(2)のものにあっては、噴霧を開始する前に、混ざりにくい植物油と水とを混合するための界面活性剤や撹拌装置が必要であり、コストがかかるだけでなく構造が複雑になり、また、噴霧植物油濃度の調整や植物油の水溶液噴霧の停止が容易ではないという問題もある。さらには、(2)及び(3)のものにあっては、超音波噴霧器等の噴霧ノズルが、鶏舎内の粉塵によるものとみられる詰まりで噴霧量が低下してしまう虞がある。




【非特許文献1】畜産草地研究成果情報,No.14,p.27-28,「超音波噴霧器を用いた無窓鶏舎内粉塵制御」,平成13年3月24日発行

【非特許文献2】2002年度農業施設学会大会講演要旨集,p.110-111,「酢酸噴霧による無窓鶏舎内アンモニア濃度の低減」

【非特許文献3】2003年度農業施設学会大会講演要旨集,p.106-107,「酢酸噴霧による無窓鶏舎内アンモニア濃度の低減(続報)」

産業上の利用分野


この発明は、無窓畜舎内の環境改善に関するものであり、さらに詳しくは、無窓畜舎内用噴霧装置及び方法、及びこの無窓畜舎内用噴霧装置及び方法を用いた無窓畜舎内の環境改善方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
酸性水溶液からなる第1液を貯留し、且つ前記貯留した第1液を吸排出する駆動ポンプが連なった第1液タンクと、
油性溶液からなる第2液を加圧圧送可能に貯留した第2液加圧タンクと、
圧縮空気を発生させる圧縮空気発生手段と、
前記圧縮空気発生手段が発生した圧縮空気を調圧して排出する制御手段と、
前記駆動ポンプを介して搬送された第1液タンクからの第1液、前記第2液加圧タンクから圧送された第2液、及び前記制御手段から排出された圧縮空気が供給されると共に、前記供給された第1液及び第2液を各個別に吐出した直後に前記供給された圧縮空気により混合霧化した状態で噴霧する2液混合噴霧ノズルとを備えたことを特徴とする無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項2】
前記2液混合噴霧ノズルは、
前記駆動ポンプを介して搬送された第1液タンクからの第1液を吐出するようにノズル先端中央に形成された第1のノズルと、
前記第1のノズルを取り囲むように形成され、前記制御手段から供給された圧縮空気を排出する環状の第2のノズルと、
前記第1のノズルを中心とする径方向に、前記第1のノズルを挟んで対称となるように形成され、前記第2液加圧タンクから圧送された第2液を、前記制御手段から供給された圧縮空気により吐出する第3のノズルとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項3】
前記2液混合噴霧ノズルは、前記制御手段から供給された圧縮空気により前記第1及び第3のノズルを各個別に開閉制御して、前記第1及び第3のノズルからの噴霧開始及び停止する複数のノズルピストンを備えていることを特徴とする請求項2に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項4】
前記制御手段は、前記複数のノズルピストンの何れかを用いて第3のノズルを閉制御したのち、前記第3のノズルからの圧縮空気の噴出を停止するように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項5】
前記制御手段は、前記2液混合噴霧ノズルによる噴霧開始時刻、噴霧時間、間欠噴霧時間及び噴霧間隔時間での最適な間欠噴霧が可変設定可能、且つ前記第1液のみの噴霧設定が可能であることを特徴とする請求項4に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項6】
前記2液混合噴霧ノズルは、
前記第1のノズルのノズル開度調整を可能とする第1のノズル開度調整部と、
前記第3のノズルのノズル開度調整を可能とする第3のノズル開度調整部と、
前記第1、第3のノズルのノズル開度調整部及び前記制御手段によって調圧された圧縮空気によって、第1液噴霧量と第2液噴霧量、すなわち第2液の混合濃度又は割合、及び噴霧粒径を調整可能とする噴霧量調整部とを備えていることを特徴とする請求項2に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項7】
前記第1液タンクは、
前記第1液タンク内の第1液の水位を検出して前記制御手段に出力する検出手段と、
前記制御手段によって駆動制御される定量ポンプを介して前記第1液の原液を供給する供給タンクと、
前記制御手段によって開閉制御される電磁弁を介して前記第1液の溶媒を供給する溶媒供給手段とを備え、
前記検出手段が第1液タンク内の水位が下位レベルに達したことを検出すると、前記制御手段により定量ポンプが予め設定された設定時間だけ駆動されて前記供給タンクから第1液の原液が供給されると共に、前記制御手段により電磁弁が開制御されて前記溶媒供給手段から前記第1液の溶媒が供給され、また、前記検出手段が第1液タンク内の水位が高位レベルに達したことを検出すると、前記電磁弁が閉制御されて前記第1液の溶媒の供給が停止されることを特徴とする請求項1に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項8】
前記制御手段は、前記検出手段が第1液タンク内の水位が下位レベルに達したことを検知した後、上位レベルに達したことを検知するまでの間は、前記2液混合噴霧ノズルからの噴霧を停止することを特徴とする請求項7に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項9】
前記第1液は、アンモニア低減効果及び細菌低減効果を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の無窓畜舎内用噴霧装置。

【請求項10】
請求項1乃至に記載の無窓畜舎内用噴霧装置を用いた無窓畜舎内の環境改善方法であって、前記第1液としての酸性水溶液及び第2液としての油性溶液を各個別に吐出した直後に前記供給された圧縮空気により混合霧化させた状態で噴霧する2液混合噴霧ノズルを前記無窓畜舎内に1個乃至複数個配置し、前記2液混合噴霧ノズルから混合霧化させた酸性水溶液と油性溶液とを前記無窓畜舎内で間欠噴霧して、前記無窓畜舎内の浮遊粉塵、浮遊細菌及び臭気を空中捕獲、落下及び中和させ、且つ前記無窓畜舎内に付着させた前記油性溶液で捕獲して再飛散を防止して、浮遊粉塵濃度、浮遊細菌濃度及び臭気濃度を低減させて前記無窓畜舎内の環境を改善することを特徴とする無窓畜舎内の環境改善方法。

【請求項11】
酸性水溶液からなる第1液を貯留し、且つ前記貯留した第1液を搬送する第1の工程と、
油性溶液からなる第2液を圧送可能に貯留し、且つ前記貯留した第2液を圧送する第2の工程と、
圧縮空気を発生させる圧縮空気発生工程と、
前記圧縮空気発生工程で発生させた圧縮空気を調圧して排出する制御工程と、
前記第1の工程により搬送された第1液、前記第2の工程から圧送された第2液、及び前記制御工程から排出された圧縮空気が供給されると共に、前記供給された第1液及び第2液を吐出直後に前記供給された圧縮空気により混合霧化した状態で噴霧する2液混合噴霧工程とを有することを特徴とする無窓畜舎内用噴霧方法。

【請求項12】
前記2液混合噴霧工程が間欠的に行われることを特徴とする請求項11に記載の無窓畜舎内用噴霧方法。
産業区分
  • 畜産
  • 流体移送
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005063624thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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