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硝酸イオン存在下の酸化的雰囲気においてIr酸化物系助触媒を担持させた光触媒およびその製造方法

国内特許コード P07A009816
掲載日 2007年4月20日
出願番号 特願2004-275529
公開番号 特開2006-088019
登録番号 特許第4528944号
出願日 平成16年9月22日(2004.9.22)
公開日 平成18年4月6日(2006.4.6)
登録日 平成22年6月18日(2010.6.18)
発明者
  • 工藤 昭彦
  • 岩瀬 顕秀
  • 加藤 英樹
  • 細木 康弘
出願人
  • 学校法人東京理科大学
発明の名称 硝酸イオン存在下の酸化的雰囲気においてIr酸化物系助触媒を担持させた光触媒およびその製造方法
発明の概要

【課題】酸化反応および光触媒活性を改善する助触媒を提供する。該光触媒は、特に水の光分解に有用である。
【解決手段】硝酸イオンの存在下の酸化的雰囲気下において光電着によりIr酸化物助触媒をタルタル酸塩系及びSnNb26系光触媒に担持する。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


化石資源は無尽蔵とは言えないことから、これらを化学原料に振り向けることが資源の有効利用の観点から好ましい。また、地球温暖化などの環境問題などの観点から、COの発生を伴わないクリーンなエネルギーへの変換が熱望されている。また、石炭の燃焼の際にはCOの発生だけでなく、白雲母として石炭中に含まれている化合物からのフッ素の発生も有ると言われている。前記問題ないエネルギー供給手段として登場して来た原子力利用の発電技術も、燃料物質を製造する工程、及び使用後の処理において生成する物質の兵器としての使用などによる世界秩序の破壊が懸念されるという事態に至り、大きな問題を抱えることになった。このような中で、環境に優しく、安全性が高く、かつ設備コストも比較的かからないエネルギー資源の開発が望まれている。最近、風力発電に、無尽蔵なエネルギー資源の利用の観点、及び設備費も比較的小さいなどから、多くの投資が向けられている。また、太陽電池もクリーンで、利用性の高いエネルギーを生産することから、実用化され、かつ更に効率性の向上と、安定したエネルギー供給に向けて多数の研究が行われている。また、太陽光を利用するエネルギー変換技術として、光触媒を利用した水の光分解反応に興味が持たれている。ここで利用される水の光分解反応に活性を示す光触媒は、太陽光を構成する紫外光、可視光の光吸収、電荷分離、表面での酸化還元反応の一連の反応を進行させる機能を備えた高度な光機能材料であり、多くの系が提案されている。



このような中で、光触媒を高活性化するための種々の技術的改善の検討がなされている。前記検討の中で、触媒粒子径のナノサイズ化、ナノサイズ粒子の形態・構造の検討、基質と光生成キャリアとの電子授受に寄与する助触媒の検討が光活性の特性の改善に大きく寄与するものと考えられている。助触媒の役割は、助触媒を担持させることにより、電荷の分離の促進および活性点の導入が行われることにある。従って、助触媒担持物は光触媒の研究の中で重要な役割を担っている。これまでに、水の完全分解に有効に働く助触媒としてPt、Rh、Pd、NiO、RuOが良く知られている。しかし、これらの助触媒はいずれも水素生成の活性点として働いている。一方、均一系のRu錯体光触媒に対する酸素生成活性点として働く助触媒としてIrOコロイドが原らによって報告された(非特許文献1)。これは、SmTiの不均一系光触媒に対しても効果的である(非特許文献2)。しかしながら、このIrOコロイド助触媒の担持には、[IrCl2-の加水分解によるIrOコロイドの調製に続く吸着という手順を踏まなければならない。また、純水の完全分解反応の触媒にイリジウム系助触媒を担持させ高光活性化させる技術が特許文献1に報告されているが、イリジウム酸化物系助触媒を担持させた具体例はないし、水素生成の活性点として働くことの言及があるだけである。



触媒粒子径のナノサイズ化、ナノサイズ粒子の形態・構造(モルフォロジー)の検討に関しては、本発明者らは、高い光活性を示すタンタル酸アルカリ金属塩系の光触媒を得るために、この光触媒におけるナノサイズ化、およびアルカリ土類金属、Laドープによるナノステップ構造の形成と光触媒活性、特にドープ構造と光活性の発現との相関を検討し、報告してきた(非特許文献3)。




【非特許文献1】Hara,M.: Mallouk, E, T. Chem Comm.2000,1903.

【非特許文献2】Ishikawa, A.; Takata, T.; N, Kondo, J.; Hara, M.; Kobayashi, H.; Domen, K. J. Am. Chem. Soc. 2002, 124,13547-13548,特に13548.

【非特許文献3】Iwase,A.:Kato,H.:Okutomi,H.:Kudo,A. Chem.Lett.2004,33,1260.

【特許文献1】特開2000-189806、特許請求の範囲、〔0027〕

産業上の利用分野


本発明は、タンタル酸アルカリ金属塩系光触媒、SnNb系光触媒、CsNb11光触媒、KTa12光触媒、SrTa光触媒またはAgTaO光触媒を用いての水の光完全分解または光酸化反応における活性、特に酸素生成反応活性を改善した硝酸イオン存在下の酸化的雰囲気において光電着により形成したIr酸化物系助触媒を担持させたタンタル酸アルカリ金属塩系光触媒、特にアルカリ土類金属またはLaをドープしたナノステップ構造のタンタル酸アルカリ金属塩系光触媒、SnNb光触媒、KTa12光触媒、SrTa光触媒またはAgTaO光触媒およびその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
0.1重量%以上5重量%以下のアルカリ土類金属およびLaからなる群から選択される少なくとも1つの金属をドープしたATaO:B(x)〔Aはアルカリ金属、Bはアルカリ土類金属またはLa、xは0.1≦x≦5%である。〕の光触媒、SnNb光触媒、SrをドープしたSnNb光触媒、CsNb11光触媒、KTa12光触媒、SrTa光触媒またはAgTaO光触媒に硝酸イオンの存在下の酸化的雰囲気において水溶性のイリジウム供給化合物を用いて光電着法によりIr酸化物系助触媒を担持させた光触媒。

【請求項2】
0.1重量%以上5重量%以下のアルカリ土類金属およびLaからなる群から選択される少なくとも1つの金属をドープしたATaO:B(x)〔Aはアルカリ金属、Bはアルカリ土類金属またはLa、xは0.1≦x≦5%である。〕の光触媒がSEMによりナノステップ構造が観察されるものであることを特徴とする請求項1に記載のIr酸化物助触媒を担持させた光触媒。

【請求項3】
光電着法が硝酸イオンを溶かした水溶液の酸化的雰囲気において水溶性のイリジウム供給化合物として(NH[IrCl]またはNa[IrCl]を用いて進行させたことを特徴とする請求項1または2に記載のIr酸化物助触媒を担持させた光触媒。

【請求項4】
0.1重量%以上5重量%以下のアルカリ土類金属およびLaからなる群から選択される少なくとも1つの金属をドープしたATaO:B(x)〔Aはアルカリ金属、Bはアルカリ土類金属またはLa、xは0.1≦x≦5%である。〕のナノステップ構造の光触媒、SnNb光触媒、SrをドープしたSnNb光触媒、CsNb11光触媒、KTa12光触媒、SrTa光触媒またはAgTaO光触媒を硝酸イオンおよびIr酸化物助触媒を形成する水溶性のイリジウム供給化合物が存在する酸化的雰囲気の水溶液中に分散し、250nm以上740nm以下の紫外から可視領域内の光を照射して前記光触媒にIr酸化物助触媒を担持させるIr酸化物助触媒を担持させた光触媒の製造方法。

【請求項5】
0.1重量%以上5重量%以下のアルカリ土類金属およびLaからなる群から選択される少なくとも1つの金属をドープしたATaO:B(x)〔Aはアルカリ金属、Bはアルカリ土類金属またはLa、xは0.1≦x≦5%である。〕の光触媒がSEMによりナノステップ構造が観察されるものであることを特徴とする請求項4に記載のIr酸化物助触媒を担持させた光触媒の製造方法。

【請求項6】
イリジウム供給源として(NH[IrCl]またはNa[IrCl]を用いことを特徴とする請求項4または5に記載のIr酸化物助触媒を担持させた光触媒の製造方法。
産業区分
  • その他無機化学
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004275529thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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