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結晶性の低い基板の表面に結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製する方法

国内特許コード P07A009836
整理番号 6497
掲載日 2007年5月11日
出願番号 特願2005-226655
公開番号 特開2007-039758
登録番号 特許第4590603号
出願日 平成17年8月4日(2005.8.4)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
登録日 平成22年9月24日(2010.9.24)
発明者
  • 高野 勝昌
  • 山本 春也
  • 井上 愛知
  • 吉川 正人
出願人
  • 独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明の名称 結晶性の低い基板の表面に結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製する方法
発明の概要

【課題】 結晶性の低い基板の表面に結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製する方法を提供すること。
【解決手段】 結晶性の低い基板の表面に結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製する方法であって、タングステンを含むスパッタリングターゲットを結晶性の低い基板の表面にスパッタリングすることを含み、スパッタリングを行う際の基板温度及び堆積速度を制御することにより、単斜晶(001)面に強く結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製することを特徴とする前記方法。スパッタリングを行う際の基板温度は、400℃~700℃であり、堆積速度は0.2μm/h~1.0μm/hであることが好ましい。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


酸化タングステンの薄膜は、近年、コンデンサーチップやフィルター、またはIC等の電子デバイス用の誘電体材料、光通信用フィルターやアイソレーター等に使用される光学素子用材料、調光ミラーに使用されるエレクトロクロミック材料やガスセンサーに使用されるガスクロミック材料、あるいは、光触媒材料として広く利用されており、産業応用上、非常に注目されている材料である(例えば、非特許文献1及び2を参照のこと)。



酸化タングステン薄膜は、その結晶性や配向性を向上させることにより、誘電特性、光学特性、またはガスクロミック特性の改善につながると考えられており、強く結晶配向した酸化タングステン薄膜を用いると、感度の高いガスセンサーが実現できると言われている(例えば、非特許文献4及び5を参照のこと)。



酸化タングステン薄膜は、従来、真空蒸着法、スパッタリング法、分子線エピタキシー法、レーザーアブレーション法、またはゾル・ゲル法等により作製されてきた。そしてこれまでの研究報告の中では、強く結晶配向した酸化タングステン薄膜は、サファイアやストロンチウムチタネイト等の単結晶を蒸着基板として用いた場合にしか実現できなかった(例えば、非特許文献6及び7を参照のこと)。酸化タングステン薄膜の作製に用いる単結晶基板を、大面積・高品質で再現性よく製造する技術は現時点では確立されておらず、そのような単結晶基板の入手は困難であり高価であった。そのため、単結晶を蒸着基板とした強く結晶配向した酸化タングステン薄膜は、産業上に応用することが困難であった。一方、結晶性の低い基板は単結晶基板と比較して安価であり、大きさに制限なく入手できるものの、そのような基板を使用しても、強く結晶配向し、誘電特性や光学特性にすぐれた、高品質の酸化タングステン薄膜を作製することはできなかった。



したがって、単結晶基板と比較して安価で、その大きさに制限なく入手できる結晶性の低い基板の表面に、強く結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製するための方法に対する必要性が存在する。

【非特許文献1】ジェイ・エス・イー・エム・スベンソン(J. S. E. M. Svensson)、外1名,「ソーラー・エナジー・マテリアルズ(Solar Energy Materials)」,(オランダ),11,1984年,p.29-34

【非特許文献2】エフ・エー・コットン(F. A. Cotton)、外1名,「アドバンシズ・イン・オルガニック・ケミストリー(Advances in Organic Chemistry)」,(アメリカ),第5版,1988年,p.829-847

【非特許文献3】エー・ゲオルグ(A. Georg)、外2名,「エレクトロキミカ・アクタ(Electrochimica Acta)」,(オランダ),46,2001年,p.2001-2005

【非特許文献4】エックス・キュー・スー(X. Q. Xu)、外2名,「シン・ソリッド・フィルムズ(Thin Solid Films)」,(オランダ),415,2002年,p.290-295

【非特許文献5】エー・ガルグ(A. Garg)、外2名,「ジャーナル・オブ・フィジクス・ディー:アプライド・フィジクス(Journal of Physics D: Applied Physics)」,(イギリス),33,2000年,p.1048-1053

【非特許文献6】ワイ・コバヤシ(Y. Kobayashi)、外2名,「シン・ソリッド・フィルムズ(Thin Solid Films)」,(オランダ),168,1989年,p.133-139

産業上の利用分野


本発明は、結晶性の低い基板の表面に結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
400℃~700℃の基板温度、かつ0.2μm/h~1.0μm/hの堆積速度で、タングステンを含むスパッタリングターゲットをスパッタリングして、非結晶体又は多結晶体の基板の表面に単斜晶(001)面のみに結晶配向した酸化タングステン薄膜を作製する方法。

【請求項2】
前記非結晶体又は多結晶体の基板が、ガラス、アルミナ、酸化チタン、400℃~700℃の基板温度に対して耐性のあるプラスチック、鉄、アルミニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料から構成される基板であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
スパッタリングを減圧酸化雰囲気で行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
スパッタリングを、アルゴンと酸素の混合減圧雰囲気で行うことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項5】
前記スパッタリングターゲットが金属タングステンであることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
産業区分
  • 表面処理
  • 無機化合物
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005226655thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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