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管路検査用プローブ

国内特許コード P07A009842
整理番号 11645
掲載日 2007年5月11日
出願番号 特願2005-262041
公開番号 特開2007-071825
登録番号 特許第4161114号
出願日 平成17年9月9日(2005.9.9)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
登録日 平成20年8月1日(2008.8.1)
発明者
  • 山口 智彦
  • 上田 雅司
  • 山下 卓哉
  • 今井 義之
出願人
  • 独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明の名称 管路検査用プローブ
発明の概要

【課題】 管路内にプローブを挿入する際に、センサ部の振動を抑制し、それによってノイズの低減と信号の再現性向上を図る。
【解決手段】 先導ケーブル部10とセンサ部12と搬送ケーブル部16がその順序で連続し、前記先導ケーブル部及び搬送ケーブル部には多数のフロート20が間隔をおいて取り付けられており、供給するガスの圧力によって管路内を搬送されるプローブであって、前記センサ部と搬送ケーブル部との間に、搬送中におけるセンサ部の管軸方向の振動を抑制するバネ機構部14を介装した構造の管路検査用プローブである。バネ機構部には、バネ定数の異なる複数の圧縮コイルバネを管軸方向に直列に配置した組み合わせバネを用いるのが好ましい。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


高速増殖原型炉「もんじゅ」の蒸気発生器伝熱管は、その長さが100m程度に及び、熱交換率の向上とコンパクト化のため、ヘリカルコイル(螺旋形状)構造が採用されている。この伝熱管の検査には、渦電流探傷試験(ECT)が行いられており、渦電流探傷センサ部を伝熱管内に挿入し、内側から探傷を行っている。センサ部を伝熱管内に挿入する際には、挿入装置を使ってセンサ部を取付けたプローブを伝熱管内へ押込むと同時に、伝熱管内に窒素ガスを流し込みプローブに等間隔に取付けた球形のフロート(受圧体)にガス圧を与えることによって挿入力を高めている。



このように伝熱管が長尺の場合には、伝熱管内へのプローブの挿入距離が増すにしたがって、伝熱管の内壁に接するフロートの数が増え、フロートと伝熱管壁間の摩擦力がある限界を超えるとセンサ部に管軸方向の振動が発生する。この振動は、いわゆるスティック・スリップという現象により起こる。即ち、フロートと伝熱管壁間の摩擦力がある限界を超えると、プローブは停止するが、挿入装置により一定速度で送り出されているため、押し込み力が回復し再度摩擦力を超えると動きだし、プローブが伸びきって押込み力が低下すると再度停止するという運動を1秒間に20回程度繰り返し、これがプローブの管軸方向の振動の原因となっている。プローブの管軸方向の振動は、センサ部を管軸方向のみならず管軸に直角な方向にも揺らす。この横揺れは渦電流探傷時のノイズになり、管軸方向の振動は微小欠陥検出の際のばらつき要因となり、信号の再現性に悪影響を与えている。このようなプローブの挿入時の振動は、長尺で曲がりの多い小径管路特有の現象であり、伝熱管の健全性診断にはノイズの低減が必須の条件となる。



従来技術としては、センサ部の両側にローラ付きのアームを取付け、それをスプリングで管壁に押付ける調芯機構を設ける構成がある。この調芯機構は、探傷時にセンサ部が管の中心を通るように位置制御するとともに、センサ部のガタツキを抑制する効果がある。しかし、スティック・スリップ振動が生じる場合には、スプリングの反発力により逆に振動を助長させる問題が生じる。



そこで、センサ部の横揺れ現象の対策として、先導ケーブル部を長くすると共に柔軟な材質で構成し、ガスの圧力による張力を増加させる構造が提案された(非特許文献1参照)。これによって、センサ部の横揺れ(浮き上がり)については解決の見込みが得られたが、依然としてプローブの挿入方向の振動(搬送速度のばらつき)が残っており、特に伝熱管のヘリカル下部における信号の再現性に影響を及ぼすことが報告されている。

【非特許文献1】今井他、「『もんじゅ』用ISI装置の開発 伝熱管ECT用プローブの搬送挙動とノイズ(2)」日本原子力学会2004年春の大会、N23

産業上の利用分野


本発明は、管路内に挿入して該管路を検査するためのプローブに関し、更に詳しく述べると、センサ部と搬送ケーブル部との間にバネ機構部を設け、長尺で小径の管路を検査する場合に、センサ部の挿入方向の振動を抑制し、センサ部を管全長にわたり均一速度で移動させることができるようにした管路検査用プローブに関するものである。この技術は、例えば原子力プラントの熱交換器などに組み込まれているヘリカルコイル型伝熱管の検査に有用であり、センサ部の挿入方向の振動を抑制することでノイズ低減と信号の再現性の向上を図ることができる。

特許請求の範囲 【請求項1】
先導ケーブル部とセンサ部と搬送ケーブル部がその順序で連続し、少なくとも前記先導ケーブル部には複数のフロートが間隔をおいて取り付けられており、供給するガスの圧力によって管路内を搬送されるプローブにおいて、
前記センサ部と搬送ケーブル部との間に、搬送中におけるセンサ部の管軸方向の振動を抑制するバネ機構部を介装し、該バネ機構部は、コイルバネをスリーブに収容した構造のバネユニットからなり、片側のケーブル外皮の端部はスリーブの一端に固定され、反対側のケーブルはスリーブの他端側からスリーブ内のコイルバネを挿通し、そのケーブル外皮の端部が該コイルバネの自由端側の可動板に固定されており、ケーブル内の電線に撚線が用いられていることを特徴とする管路検査用プローブ。




【請求項2】
先導ケーブル部のみならず搬送ケーブル部にも多数のフロートが間隔をおいて取り付けられている請求項1記載の管路検査用プローブ。

【請求項3】
バネ機構部は、バネ定数の異なる複数の圧縮コイルバネを管軸方向に直列に配置し、それらをスリーブに収容した構造のバネユニットからなる請求項1又は2記載の管路検査用プローブ。

【請求項4】
バネユニットが複数、管軸方向に連設されている請求項1乃至3のいずれかに記載の管路検査用プローブ。

【請求項5】
検査対象となる管路が熱交換器のヘリカルコイル型伝熱管であり、センサ部が渦電流探傷用センサである請求項1乃至のいずれかに記載の管路検査用プローブ。


産業区分
  • 試験、検査
  • 原子力
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005262041thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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