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塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P07A009861
整理番号 ShIP‐Z206
掲載日 2007年5月25日
出願番号 特願2002-243429
公開番号 特開2004-083302
登録番号 特許第3890406号
出願日 平成14年8月23日(2002.8.23)
公開日 平成16年3月18日(2004.3.18)
登録日 平成18年12月15日(2006.12.15)
発明者
  • 上野 晃史
  • 東 直人
  • 近藤 剛史
  • 鋤柄 俊満
  • 阪田 祐作
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法 コモンズ 外国出願あり
発明の概要

【課題】塩化カルシウムから塩素ガスを回収する方法を提供する。
【解決手段】ガス導入管およびガス導出管を備えた加熱可能な容器内に、塩化カルシウムを収容する工程、前記容器内に前記ガス導入管から不活性ガスを導入しつつ前記塩化カルシウムを融点以上の温度に加熱して、塩化カルシウム熔融塩を得る工程、および、前記容器内の温度を1073K以上に昇温し、前記ガス導入管から導入されるガスを酸素に切り替え、前記塩化カルシウム熔融塩と前記酸素とを反応させて塩素ガスと酸化カルシウムとを得、前記塩素ガスを、前記ガス導出管を介して速やかに連続的に前記容器外に排除する工程を具備することを特徴とする。
【選択図】  なし

従来技術、競合技術の概要
プラスチックの大量生産は、大量消費、大量廃棄につながり、プラスチックの廃棄処理にともなう環境への影響が危惧されている。特に、ポリ塩化ビニルは構成元素として多量の塩素を含んでいるため、環境面の安全性が最も問題視されている。最近、「ダイオキシン類に関する法規制」が施行され、これにおいては、焼却炉温度を800℃以上に設定し、十分な量の酸素雰囲気下、分解ガスの滞留時間を3秒以上とした条件で焼却することによって、ダイオキシンの生成を抑制できると指導されている。しかしながら、この法規制によりダイオキシン等の有機塩素化合物の生成が抑制されたところで、その分だけ無機塩素(塩化水素)の排出量が増大する。したがって、塩化水素を、安全かつ経済的に処理する技術が求められている。
【0003】
一方、ホスゲン(COCl2)を原料とする化学プラントにおいても、多量の塩化水素が発生する。例えば、ポリウレタンの原料となるMDI(メチレンジイソシアナート)やTDI(トルエンジイソシアナート)の合成プロセスや、ビスフェノールからPC(ポリカーボネート)を合成するプロセスでは、ホスゲンが用いられるために多量の塩化水素が発生する。こうした塩化水素から塩素ガスを回収し、再びホスゲンの製造に利用しようという試みがなされている。例えば、シリカ担持酸化クロム触媒の存在下で塩化水素を酸素と反応させることによって、塩化水素の70%を塩素ガスとして回収できることが報告されている。(米国特許第4,822,589号、同第4,803,065号)。また、欧州特許936184A2には、チタニア担持酸化ルテニウム触媒を作用させることにより、塩化水素の90%を塩素ガスに転換できることが記載されている。アメリカでも、Air Products社を中心に研究組合(コンソーシアム)を組織し、塩化水素からの塩素ガス回収が取り組まれている。アメリカで検討されている方法は、CCP法(Catalyst Carrier Process)と称され、2基の反応塔を用いて塩化水素から塩素ガスが回収される。第一の反応塔では、塩化水素と酸化銅とが反応して塩化銅が生成する。これをライザーにより第二の反応塔に輸送し、反応塔の下部から吹き込まれた酸素ガスと反応させて酸化銅を生成するとともに、塩素ガスを回収する(米国特許第4,994,256号、同第5,154,911号)。
産業上の利用分野
本発明は、塩素ガスの回収方法に係り、特に塩化カルシウムから塩素ガスを回収する方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】ガス導入管およびガス導出管を備えた加熱可能な容器内に、塩化カルシウムを収容する工程、および
前記容器内に前記ガス導入管から空気を導入しつつ前記塩化カルシウムを1073K以上に加熱し、生じた塩化カルシウム熔融塩と前記空気中の酸素とを反応させて塩素ガスと酸化カルシウムとを得、前記塩素ガスを、前記ガス導出管を介して速やかに連続的に前記容器外に排除する工程
を具備することを特徴とする塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項2】前記空気は、前記塩化カルシウム熔融塩の内部まで吹き込まれることを特徴とする請求項1に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項3】ガス導入管およびガス導出管を備えた加熱可能な容器内に、塩化カルシウムを収容する工程、
前記容器内に前記ガス導入管から不活性ガスを導入しつつ前記塩化カルシウムを融点以上の温度に加熱して、塩化カルシウム熔融塩を得る工程、および
前記容器内の温度を1073K以上に昇温し、前記ガス導入管から導入されるガスを酸素に切り替え、前記塩化カルシウム熔融塩と前記酸素とを反応させて塩素ガスと酸化カルシウムとを得、前記塩素ガスを、前記ガス導出管を介して速やかに連続的に前記容器外に排除する工程
を具備することを特徴とする塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項4】前記酸素は、前記塩化カルシウム熔融塩の内部まで吹き込まれることを特徴とする請求項3に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項5】前記酸素は、30ml/min以上75ml/min以下の流量で前記容器内に導入されることを特徴とする請求項3または4に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項6】前記塩化カルシウム熔融塩と前記酸素との反応は、前記酸化カルシウムの融点未満の温度で行なわれることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項7】前記塩化カルシウム熔融塩と前記酸素との反応は、金属酸化物粉末の存在下で行なわれることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項8】前記金属酸化物粉末は、前記塩化カルシウム重量の1/10以上1/5以下の範囲の重量で添加されることを特徴とする請求項7に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項9】前記金属酸化物粉末は、シリカ粉末およびチタニア粉末からなる群から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項7または8に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項10】前記金属酸化物粉末は、比表面積300m2/g以上のシリカ粉末を含むことを特徴とする請求項9に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項11】前記金属酸化物粉末は、比表面積1.6m2/g以上のチタニア粉末を含むことを特徴とする請求項9に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
【請求項12】前記塩化カルシウムは、塩化水素を含有する焼却炉排ガスにスラリー状の水酸化カルシウム水溶液、または酸化カルシウム微粉末を散布して得られたものであることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の塩化カルシウムからの塩素ガスの回収方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • 処理操作
  • 排気処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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