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散乱光検出方法及び走査型プローブ顕微鏡

国内特許コード P07A009908
整理番号 ShIP-P04131
掲載日 2007年5月25日
出願番号 特願2005-105316
公開番号 特開2006-098386
登録番号 特許第4560627号
出願日 平成17年3月31日(2005.3.31)
公開日 平成18年4月13日(2006.4.13)
登録日 平成22年8月6日(2010.8.6)
優先権データ
  • 特願2004-251452 (2004.8.31) JP
発明者
  • 岩田 太
出願人
  • 学校法人静岡大学
発明の名称 散乱光検出方法及び走査型プローブ顕微鏡
発明の概要

【課題】 レーザーをプローブ先端などへ直線偏光のP偏光成分を変調して照射できるようにし、更には、プローブが試料と常に接触しながら測定する場合においても、SNOM信号としての散乱光を変調し得て、試料の光物性を観察することのできる走査型プローブ顕微鏡、所謂近接場光学顕微鏡を得ようとする。
【解決手段】 円偏光としたレーザーを回転する偏光子に通してプローブ先端へ直線偏光のP偏光成分を変調して照射する偏光変調装置と、プローブ先端にP偏光が照射されたタイミングでプローブ先端と試料との間の散乱光を検出する光検出部とを少なくとも有することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


半導体、有機物、生体などの多くの材料でナノレベルの研究が行われていて、これに伴って高い空間分解能で微小材料を評価する方法が必要とされている。従来、これら微小材料を評価する手段として光学顕微鏡が用いられている。しかしながら、光学顕微鏡では、レンズの集光できる径が光の回折限界により半波長に制限されるため、ナノレベルの材料の観察ができないといった問題があった。そこで先端が鋭く尖ったプローブを試料表面の極めて近いところで、かつその表面に沿って走査させる走査型プローブ顕微鏡が用いられている(例えば、特許文献1参照)。



走査型プローブ顕微鏡は、プローブ、プローブの変位検出器、フィードバック制御装置、これらを制御するコンピュータなどから構成され、大気中、ガス中、真空中など様々な環境下において、試料表面から離れると著しく減衰する物理量を測定するなどして試料表面の特性を測定することができる装置である。これら物理量として、走査トンネル顕微鏡の場合においては探針と試料表面を流れるトンネル電流であり、原子間力顕微鏡の場合においては探針を設けたカンチレバーのたわみや機械的共振周波数の変化から探針に作用する力や勾配であり、近接場光学顕微鏡の場合においては近接場光である。以下、説明の便宜上、それら測定した物理量の検出信号を、STM信号、AFM信号、SNOM信号と呼ぶ。



近接場光学顕微鏡には、大きく分けて二つの検出方式がある。試料に光を当てて試料の周りに近接場光を発生させ、それをファイバープローブ先端で検出して試料の光物性を知る方式と、これとは逆に、プローブの周りに発生させた近接場光で試料を照らし、プローブ先端と試料表面との相互作用による散乱光にて試料の光物性を知る方式である。これら何れの方式でも、先端に微細構造を持つプローブを試料に対して走査するという点では走査トンネル顕微鏡や原子間力顕微鏡などと共通しており、走査型プローブ顕微鏡の一員として考えられている。



そして、後者の散乱型の近接場光学顕微鏡においては、通常、タッピングモードなどと呼ばれる、プローブ先端を縦方向に振動する方法でプローブ先端の散乱光を変調し、それをロックイン検出等しているため、プローブは振動状態にして測定する必要があった。しかしながら、この方法では、金属プローブを用いる後者方式の近接場光学顕微鏡でも、液中観察等の同振動が減衰し易くて散乱光が変調されにくい環境下での計測や、プローブが試料と接触しているが故に計測できる、電気や摩擦などの物性を得ることは困難であった。光物性と電気物性等、その他の物性を検出できることは、試料を総合的に把握する上で非常に重要である。逆に、コンタクトモードなどと呼ばれる、試料に常に接触しながら測定する方法では、近接場光を利用した信号としての散乱光を変調できないため、光物性を観察できない。

【特許文献1】特開2002-22640号公報

産業上の利用分野


本発明は、散乱光検出方法、並びに、走査型プローブ顕微鏡、その中でも特には、近接場光によるプローブ先端と試料との間の散乱光を検出する散乱光検出方法び走査型プローブ顕微鏡に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
外部から照射されたレーザーを走査型プローブ顕微鏡のプローブ先端と試料との間へ直線偏光面を回転させることによりP偏光成分を変調して照射し、前記プローブ先端と前記試料との間の相互作用に基づく散乱光を前記P偏光成分に同期して検出することを特徴とする散乱光検出方法。

【請求項2】
外部から照射された円偏光としたレーザーを回転する偏光子に通して走査型プローブ顕微鏡のプローブ先端と試料との間へ直線偏光面を回転させることによりP偏光成分を変調して照射し、前記プローブ先端と前記試料との間にP偏光が照射されたタイミングで前記プローブ先端と前記試料との間の相互作用に基づく散乱光を検出することを特徴とする散乱光検出方法。

【請求項3】
外部から照射された円偏光としたレーザーを回転する偏光子に通してプローブ先端と試料との間へ直線偏光面を回転させることによりP偏光成分を変調して照射する偏光変調装置と、前記プローブ先端と前記試料との間の相互作用に基づく散乱光を前記P偏光成分に同期して検出する光検出部とを少なくとも有することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。

【請求項4】
前記円偏光変換手段は、1/4波長板であることを特徴とする請求項3に記載の走査型プローブ顕微鏡。

【請求項5】
前記偏光変調装置は、レーザー発信器とその光路中の円偏光変換手段と回転する偏光子とから成ることを特徴とする請求項3に記載の走査型プローブ顕微鏡。

【請求項6】
前記偏光子は、偏光板であることを特徴とする請求項5に記載の走査型プローブ顕微鏡。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2005105316thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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