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クリーンルーム間の搬送システム及びその搬送方法

国内特許コード P07A009932
整理番号 NIRS-109.1
掲載日 2007年6月1日
出願番号 特願2000-007794
公開番号 特開2001-199543
登録番号 特許第3330112号
出願日 平成12年1月17日(2000.1.17)
公開日 平成13年7月24日(2001.7.24)
登録日 平成14年7月19日(2002.7.19)
発明者
  • 鈴木 和年
  • 吉田 兵吾
  • 佐藤 雅郎
出願人
  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
発明の名称 クリーンルーム間の搬送システム及びその搬送方法
発明の概要 【課題】 クリーンルーム相互間で気送管を用いて気送搬送物を受信するクリーンルーム間の搬送システム及びその搬送方法を提供するにある。
【解決手段】 送信側クリーンルームから受信側クリーンルームに気送管が延長されこの気送管の中に気送搬送物を投入して受信側クリーンルームで気送搬送物を受信するクリーンルーム間の搬送システムであって、気送管に配設され気送搬送物の送信開始と受信終了の際に前記気送管の内部の空気を低風量で吸引する排風手段を具備するようにしたものである。
従来技術、競合技術の概要


従来のクリーンルーム相互間で気送管を用いて、容器、試薬ビンなどの気送搬送物を送受する構成は、病院とか半導体工場などで使用されるが、これは例えば図6に示すような受信方式が知られている。
このような場所で、高度なクリーン度を要求するクリーンルームは、このクリーンルーム内の空気の流れを整流して層流状態にすることが多く、この層流状態では、例えば0.5m/s程度の低風速で室内を空気が移動している。
図6はこのようなクリーンルームの例であり、送信側クリーンルーム10は高清浄度のクリーンルームであり、これに隣接してこの送信側クリーンルーム10よりは清浄度の低い低清浄度のクリーンルーム11が設けられている。
送信側クリーンルーム10の一方の壁にはフイルタ10a、10b,10cが配設され、これらのフイルタ10a~10cには外部から空気Aを取り入れながら空調機12から配管13を介して清浄な空気が流れ、送信側クリーンルーム10の内部が層流状態になるように空気が取り込まれる。
また、クリーンルーム11には、送信側クリーンルーム10から隔壁9を介して空気が取り込まれるので、清浄度は送信側クリーンルーム10よりは低くなっている。このクリーンルーム11を通過した空気は配管14を介して空調機12にリターンされるが、空調機12はこれを取り入れて再び配管13に送出する動作を繰り返して空気を循環している。
送信側クリーンルーム10の内部には、気送管15がクリーンルーム11を経由して導入され、その端部には搬送物投入口16が設けられているが、この搬送物投入口16は気送管15に固定されたフランジ16aと、一端をピン16bとして回動してフランジ16aを覆う回動蓋16cなどで構成されている。
気送管15の受信側クリーンルーム17の近傍には、気送管15が垂直に垂下する垂直部15aとなっており、その上にサクションポート15bが形成されている。
このサクションポート15bからは空気管18が気送管15から分岐して導出されて遠方に配設された排風機19に接続され、排気が排気管20から大気に放出されるが、この排風機19はインバータ21に印加される制御信号S1によりケーブル22を介して吸引風量が制御される。
また、受信側クリーンルーム17に気送管15が導入される直前の垂直部15aでは気送搬送物23が落下するが、途中に段部15cにより内径を急減させて狭ばめ気送搬送物23の落下速度を減速させる速度減速部15dが形成され、この速度減速部15dは搬送物取出口24のフランジ24aに接続されている。
このフランジ24aに対向して取出蓋25が配設されており、この取出蓋25はエアシリンダ26により速度減速部15dと同方向に移動できるように操作され、フランジ24aとの開閉がなされる。
受信側クリーンルーム17は、その一方の壁にはフイルタ17a、17b,17cが配設され、これらのフイルタ17a~17cには外部から空気Bを取り入れながら空調機27から配管28を介して清浄な空気を流し、内部が層流状態になるように取り込まれる。
受信側クリーンルーム17を通過した空気は、配管29を介して空調機27にリターンされるが、空調機27はこれを取り入れて再び配管28に送出する動作を繰り返して空気を循環している。
以上の構成により、送信側クリーンルーム10から受信側クリーンルーム17に気送管15を介して気送搬送物23を搬送する場合には、回動蓋16cをピン16bを支点として回動してフランジ16aから横にずらして気送管15の搬送物投入口16を開口して、気送搬送物23を投入し、排風機19を動作させて、搬送物投入口16から送信側クリーンルーム10内の空気を吸引して気送搬送物23を搬送する。
気送搬送物23は、サクションポート15bまで排風機19による吸引により搬送され、この後は、垂直部15aと速度減速部15dを経由して落下し、搬送物取出口24でフランジ24aに対して取出蓋25を下方にエアシリンダ26によりずらして気送搬送物23を受信側クリーンルーム17で受け取る。
この場合の気送搬送物23の搬送物取出口24の近傍における動作についてさらに説明する。一般に、気送搬送物23を落下させて受信する場合には、図7に示すように、サクションポート15bの下流側の速度減速部15dの内径D1を、気送搬送物23の外径D2 にできるだけ近づけることにより、気送搬送物23の落下速度を順次、減速させ、受信時の衝撃を少なくするようにしている。
例えば、図8に示すように、気送搬送物23に働く差圧による上向きの力Fは、気送搬送物23の前端における空気圧をPF 、気送搬送物23の後端における空気圧をPL、とすれば、
F=(PF-PL)πD22/4 ……(1)
で示される。
この場合の力Fと、気送搬送物23の外径D2と、速度減速部15dの内径D1、及び気送搬送物23の速度vとの関係は、横軸に速度vを、縦軸に力Fを、(D2/D1)をパラメータにとって定性的に示すと、図9に示すように、同一の速度v0に対してパラメータ(D2/D1)の変化により気送搬送物23に働く力が、例えば(D2/D1)=0.75のときに力FがF1であったものが、0.8、0.9、0.95とパラメータを大きくするに従って力Fが大きくなり、0.95ではF2(>F1)になり、力Fが急速に増加する傾向を示している。
このようにパラメータ(D2/D1)の値を調節して、気送搬送物23に働く力を増加させて減速させることが出来るが、このように減速させるのは、気送搬送物23として搬送するものの中には、例えば気送子と称する内部に各種の搬送物を入れる容器を気送する場合の他、クリーンルーム内で薬品が調合されて封入されたガラス製の試薬ビンなどをそのまま気送搬送物23として気送する場合、或いは、試薬ビンにサイクロトロンなどで照射して速やかに患者室に気送しこれを用いて患者に注射を施す場合などがあり、これらを受信するときの衝撃によりこれらの容器あるいは試薬ビンを破損する場合があるからである。

産業上の利用分野


本発明は、クリーンルーム相互間で気送管を用いて気送搬送物を受信するクリーンルーム間の搬送システム及びその搬送方法に係り、特にクリーンルーム内の空気を乱すことなく、気送管からの発塵を防止し、安定に気送搬送物を搬送するように改良された搬送システム及びその搬送方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
送信側クリーンルームから受信側クリーンルームに気送管が延長され該気送管の中に気送搬送物を投入して前記受信側クリーンルームで該気送搬送物を受信するクリーンルーム間の搬送システムであって、
前記気送管に配設され前記気送搬送物の送信開始と受信終了の際に前記気送管の内部の空気を低風量で吸引する排風手段を具備することを特徴とするクリーンルーム間の搬送システム。

【請求項2】
前記送信側クリーンルームの外部に配設され前記気送管に設けられた空気取入口を具備する請求項1に記載のクリーンルーム間の搬送システム。

【請求項3】
前記空気取入口は、前記送信側クリーンルームより清浄度の低いクリーンルームに配設された請求項2に記載のクリーンルーム間の搬送システム。

【請求項4】
前記気送搬送物を受信する前の所定範囲で垂下して前記気送管の部分に設けられ、前記気送搬送物を取り出す搬送物取出口に近づくに従って内径が漸減される速度減速部を具備する請求項1に記載のクリーンルーム間の搬送システム。

【請求項5】
送信側クリーンルームから受信側クリーンルームに気送管が延長され該気送管の中に気送搬送物を投入して前記受信側クリーンルームに該気送搬送物を搬送するクリーンルーム間の搬送システムであって、
前記気送搬送物を受信する前の所定範囲で垂下して配設されている前記気送管の部分に、前記気送搬送物を取り出す搬送物取出口に近づくに従って内径が漸減される速度減速部を形成したことを特徴とするクリーンルーム間の搬送システム。

【請求項6】
前記内径の漸減は、テーパ状に漸減する形状とした請求項5に記載のクリーンルーム間の搬送システム。

【請求項7】
前記内径の漸減は、階段状又は段階的に漸減する形状とした請求項5に記載のクリーンルーム間の搬送システム。

【請求項8】
送信側クリーンルームから気送搬送物を送出するときは気送管の内部の空気を排風手段により低風量で吸引してから、搬送物投入口を開口して前記気送搬送物を前記気送管に投入し、この後、前記搬送物投入口を閉塞して前記送信側クリーンルームの外部に配設された前記気送管の空気取入口から前記排風手段により高風量で前記気送管を介して空気を吸引して前記気送搬送物を受信側クリーンルームで受信し、受信後に前記排風手段を低風量に切り替えてから搬送物取出口を開口して前記搬送物を取り出すことを特徴とするクリーンルーム間の搬送方法。

【請求項9】
前記空気取入口は、前記送信側クリーンルームより清浄度の低いクリーンルーム内の気送管に設けられた請求項8に記載のクリーンルーム間の搬送方法。

【請求項10】
前記気送搬送物を受信する前の所定範囲で垂下して配設されている前記気送管は、前記搬送物取出口に近づくに従って内径が漸減されるように形成された請求項8に記載のクリーンルーム間の搬送方法。
国際特許分類(IPC)
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