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パルス波高整列放射線位置検出器

国内特許コード P07A009949
整理番号 NIRS-139
掲載日 2007年6月1日
出願番号 特願2002-300125
公開番号 特開2004-132930
登録番号 特許第4332613号
出願日 平成14年10月15日(2002.10.15)
公開日 平成16年4月30日(2004.4.30)
登録日 平成21年7月3日(2009.7.3)
発明者
  • 住谷 圭二
  • 石橋 浩之
  • 村山 秀雄
  • 稲玉 直子
  • 山下 貴司
  • 大村 知秀
出願人
  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
  • 浜松ホトニクス株式会社
  • 株式会社オキサイド
発明の名称 パルス波高整列放射線位置検出器
発明の概要 【課題】細長い形状のシンチレータの端で受光する放射線検出器において、受光量が発光位置と受光素子の距離に依存するために生じる、エネルギー情報および位置情報の不均一性が改善された放射線位置検出器を提供すること。
【解決手段】2個以上のシンチレータ・セルを平面的に接合し、これを2段以上層状に重ねた多層シンチレータと、この多層シンチレータの各シンチレータ・セルの底面に接続された受光素子を含むパルス波高整列放射線位置検出器において、放射線を吸収し光を発したシンチレータ・セルの位置を弁別する手段、及び各シンチレータ・セルが発した光の前記受光素子による受光量を均一化する手段を設けたことを特徴とするパルス波高整列放射線位置検出器。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


従来、シンチレーション放射線検出器において放射線の深さ位置検出機能および放射線吸収エネルギー選別機能を持たせた放射線位置検出器に関するものとして、放射線の3次元位置検出器があった(例えば、特許文献1参照)。しかしこの検出器は、各シンチレータ・セルごとに吸収した放射線エネルギーの設定条件が異なっており、個別にその選定を行う必要があるために、エネルギー選別を同一選別条件に基づく回路もしくは同一信号処理回路で行う構成をとることはできない。これは、シンチレータ・セルの積層により得られる多層シンチレータ・ブロックの信号処理回路を複雑にするだけでなく、シンチレータ・セルごとにエネルギー分解能が異なるため、画像の均一性に問題があった。すなわち、シンチレータ層の積み重ねによる出力信号和の減少が受光素子から遠いシンチレータ・セルで起こり、したがって、装置全体としての位置およびエネルギー分解能特性を損なう。



図7は、従来型放射線位置検出器の例であり、図8は、従来型放射線位置検出器(1)の受光素子で受ける光の総量に関する各シンチレータ・セルごとの分布で、単一ガンマ線に対して波高が大きく異なる(例えば、特許文献2)。このため、検出器信号処理の際にダイナミックレンジの広い増幅器およびデジタル処理が必要となり、フロントエンド処理回路が設計しにくかった。
各シンチレータ・セルに依存せず和信号が同一の波高値を得るには、図9の例のように、受光素子に近いセルを囲む光反射材の一部を光吸収材に置き換えるなどの光学的減衰法が利用されていた(例えば、特許文献3参照)。しかし、この方法では受光素子の利用できる光量が減少するために、エネルギー分解能、位置分解能、時間分解能がすべて劣化する点が問題であった。



【特許文献1】
特開平1-229995号公報
【特許文献2】
特開平11-142523号公報
【特許文献3】
IEEE Nuclear Science Vol.45(3) p.1152-1157 (1998)

産業上の利用分野


本発明は、シンチレーション放射線検出器において放射線の位置検出機能および放射線吸収エネルギー選別機能を持たせた放射線位置検出器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
2個以上のシンチレータ・セルを平面的に接合し、これを2段以上層状に重ねた多層シンチレータと、この多層シンチレータの最下層のシンチレータ層の各シンチレータ・セルの底面に接続された受光素子を含むパルス波高整列放射線位置検出器において、
放射線を吸収し光を発したシンチレータ・セルの位置を弁別する手段、及び
各シンチレータ・セルが発した光の前記受光素子による受光量を均一化する手段を設けたこと
前記受光素子による受光量を均一化する手段が、最上層のシンチレータ層に隣接するシンチレータ層のシンチレータ・セルの表面を粗面とすること、他のシンチレータ層のシンチレータ・セルの表面を鏡面とすること、最上層のシンチレータ層及びこれに隣接するシンチレータ層を除く他のシンチレータ層のシンチレータ・セル間に光反射材を設置すること、及びいずれのシンチレータ・セルの表面にも隣接していないシンチレータ・セル外表面に光反射材を設置することであること、
を特徴とするパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項2】
多層シンチレータが、縦方向に2~3個、横方向に2~3個のシンチレータ・セルを平面的に接合し、それを3~5段層状に重ねたものである請求項1記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項3】
多層シンチレータが、縦方向に2個、横方向に2個のシンチレータ・セルを平面的に接合し、それを4段層状に重ねたものである請求項1記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項4】
放射線を吸収し光を発したシンチレータ・セルの位置を弁別する手段が、隣接するシンチレータ層の発光の波形を弁別する手段である請求項1~3のいずれか1項記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項5】
隣接するシンチレータ層の発光の波形を弁別する手段が、発光の減衰時定数の差を利用するものである請求項4記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項6】
減衰時定数の差が5ns以上である請求項5記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項7】
シンチレータが、セリウムをドープしたGd2SiO5単結晶である請求項6記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項8】
各シンチレータ層間及び受光素子とこれに隣接するシンチレータ層との間に、シンチレータ・セルが発した光に対して透明な光透過材が満たされている請求項1~のいずれか1項記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項9】
縦方向に2個、横方向に2個のシンチレータ・セルを平面的に接合し、これを4段層状に重ねた多層シンチレータと、この多層シンチレータの最下層の第1シンチレータ層の各シンチレータ・セルの底面に接続された受光素子を含むパルス波高整列放射線位置検出器において、シンチレータがセリウムをドープしたGd2SiO5単結晶であり、受光素子に隣接する第1シンチレータ層と第3シンチレータ層のセリウムドープ量が第2シンチレータ層と最上層の第4シンチレータ層のセリウムドープ量より多く、その減衰時定数の差が10ns以上であることを特徴とする請求項1~のいずれか1項記載のパルス波高整列放射線位置検出器。

【請求項10】
第1、第2及び第4シンチレータ層のシンチレータ・セルの表面を鏡面とし、第3シンチレータ層のシンチレータ・セルの表面を粗面とし、第1及び第2シンチレータ層のシンチレータ・セル間及びシンチレータ・セルの外表面に光反射材を設置し、各シンチレータ層間及び受光素子と第1シンチレータ層との間に、シリコーンオイルを満たし、第3及び第4シンチレータ層のシンチレータ・セル間に空気を満たし、第1及び第3シンチレータ層のシンチレータ・セルが1.5モル%のセリウムをドープしたGd2SiO5単結晶であり、第2及び第4シンチレータ層のシンチレータ・セルが0.5モル%のセリウムをドープしたGd2SiO5単結晶である請求項記載のパルス波高整列放射線位置検出器。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002300125thum.jpg
出願権利状態 登録
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