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放射線照射装置

国内特許コード P07A009977
整理番号 NIRS-212
掲載日 2007年6月1日
出願番号 特願2004-276414
公開番号 特開2006-087649
登録番号 特許第4273502号
出願日 平成16年9月24日(2004.9.24)
公開日 平成18年4月6日(2006.4.6)
登録日 平成21年3月13日(2009.3.13)
発明者
  • 新谷 恵理子
  • 山田 聰
出願人
  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
発明の名称 放射線照射装置
発明の概要 【課題】 粒子線のスキャニング照射を呼吸や心臓拍動によって腫瘍部が動くような場合に適用する際、腫瘍部に対して計画通りの線量(一様線量など)で照射できるようにした放射線照射方法を提供する。
【解決手段】 スキャニング照射において粒子線1は、3次元的に局所集中した線量分布をもつビームスポットとなって患者の腫瘍部2を塗りつぶすように照射される。各ビームスポット位置にあらかじめ計画された照射量を与えることで腫瘍部2に計画線量を与えることが出来る。各ビームスポット位置は水平と垂直の2台の走査電磁石4,5、エネルギ(レンジシフタ6等)により、照射量はオンラインモニタ7により制御される。他のビームスポット位置よりも例えば2倍~100倍程度の非常に大きな照射量を計画されたビームスポット位置には、粒子線1を複数回に分けて照射することにより、腫瘍部の動きによる計画線量と照射線量の差を小さくする。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


近年、陽子線、重粒子線等の粒子線を用いた放射線治療装置が注目されている。図7に示すように、光子線を使った腫瘍の治療では、身体表面の近くで最も線量が高く、深くすすむにつれて減衰する。このことは、深部の腫瘍を治療する場合、放射線が腫瘍にとどくまでに正常組織が障害をうけやすく、また、腫瘍を通り越して更に深部にまで影響を与える危険性があることを意味する。
これと比較して、陽子線や重粒子線などの粒子線の場合は、照射するときのエネルギによってある深さに大量の線量を与えるピークを示し、前後に与える線量は少ないという特徴がある。このため、線量がピークになる部分を標的(腫瘍)にあわせることにより、正常組織の障害を少なくすることができるという利点がある。



粒子線による放射線治療装置では、腫瘍を含む標的部を処方線量で照射し、かつ、まわりの非標的部である正常組織に照射する線量を最小限にすることを目指した照射を行う。正常組織の障害を少なくするため、治療効果を正しく判断する基準を満たすためという理由に加え、処方線量に達しなかった標的部分からは、腫瘍の再発が起こることが予想され、治療成績を大きく下げてしまうからである。処方線量は、部位ごとに設定されることもあるが、ここではある線量で一様に照射するよう処方された場合について説明する。



ここで、粒子線の照射法には、拡大照射法、スキャニング照射法がある。
拡大照射法では、照射すべき領域全体を覆うように3次元(横方向x,y、深さ方向z方向)に拡げたビームを用いる。そして、この拡げられたビームは、照射すべき領域に到達する前に予め最深部の形状をボーラスにより修正し、横方向の形状をコリメータにより切り取るようにしている。



スキャニング法では、3次元的に局所集中した線量分布をもつ粒子線によるスポットビームで腫瘍部(標的部)を3次元的に塗りつぶすように照射する。スポットビームが3次元的に局所集中するスポット位置は、あらかじめ治療計画により設定され、横方向と縦方向を水平と垂直の2台の走査電磁石で制御し、深さ方向をエネルギの変更により制御する。これにより複雑な形状の腫瘍部に対しても3次元的形状に合った照射を行える。
【特許文献1】
特開2003-126278号公報(段落0002、図9)

産業上の利用分野


本発明は、放射線照射装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
加速器からの粒子線のスポットビームを標的に照射する放射線照射装置であって、
前記スポットビームのスポット位置の横方向と縦方向を調整する走査電磁石と、
前記スポットビームのスポット位置の深さ方向を、前記加速器の調整、または前記粒子線のエネルギを調整することで制御するレンジシフタと、
前記スポットビームのスポット位置と照射量を、入力された治療計画に従って前記標的に照射するための制御手段と、
あるスポットに必要な照射量を複数回に分けて照射する場合、前記スポットビームの照射の繰り返し数を予め前記制御手段に入力された設定値の調整により行い、該設定値で前記スポットの照射を終了するオンラインモニタと、
を備え、
前記粒子線を照射する前記スポット位置と照射量を前記制御手段に入力された前記治療計画に従って、
前記粒子線のスキャニング照射に際し、
前記オンラインモニタの設定値を予め前記制御手段に入力しておくことによって、必要な線量を複数回に分けて照射し、
前記必要な線量を複数回に分けて照射するとき、前記走査電磁石と前記加速器および
前記レンジシフタを用いて、前記標的の前記粒子線の進行方向下流側境界部に寄与の高いスポット位置について、繰り返して照射し、
かつ、
前記必要な線量を複数回に分けて照射するとき、前記スポット位置毎に繰り返して照射する回数が、前記設定値の調整により設定可能である
ことを特徴とする放射線照射装置。

【請求項2】
加速器からの粒子線のスポットビームを標的に照射する放射線照射装置であって、
前記スポットビームのスポット位置の横方向と縦方向を調整する走査電磁石と、
前記スポットビームのスポット位置の深さ方向を、前記加速器の調整、または前記粒子線のエネルギを調整することで制御するレンジシフタと、
前記スポットビームのスポット位置と照射量を、入力された治療計画に従って前記標的に照射するための制御手段と、
あるスポットに必要な照射量を複数回に分けて照射する場合、前記スポットビームの照射の繰り返し数を予め前記制御手段に入力された設定値の調整により行い、該設定値で前記スポットの照射を終了するオンラインモニタと、
を備え、
前記粒子線を照射する前記スポット位置と照射量を前記制御手段に入力された前記スポット位置のスポット位置間隔が含まれる前記治療計画に従って、
前記粒子線のスキャニング照射に際し、
前記オンラインモニタの設定値を予め前記制御手段に入力しておくことによって、必要な線量を複数回に分けて照射し、かつ、
前記スポット位置間隔を部位毎に調整可能である
ことを特徴とする放射線照射装置

【請求項3】
加速器からの粒子線のスポットビームを標的に照射する放射線照射装置であって、
前記スポットビームのスポット位置の横方向と縦方向を調整する走査電磁石と、
前記スポットビームのスポット位置の深さ方向を、前記加速器の調整、または前記粒子線のエネルギを調整することで制御するレンジシフタと、
前記スポットビームのスポット位置と照射量を、入力された治療計画に従って前記標的に照射するための制御手段と、
あるスポットに必要な照射量を複数回に分けて照射する場合、前記スポットビームの照射の繰り返し数を予め前記制御手段に入力された設定値の調整により行い、該設定値で前記スポットの照射を終了するオンラインモニタと、
を備え、
前記粒子線を照射する前記スポット位置と照射量を前記制御手段に入力された前記スポット位置のスポット位置間隔が含まれる前記治療計画に従って、
前記粒子線のスキャニング照射に際し、
前記オンラインモニタの設定値を予め前記制御手段に入力しておくことによって、必要な線量を複数回に分けて照射し、かつ、
前記標的の前記粒子線の進行方向下流側境界部に寄与の高いスポット位置について前記スポット位置間隔を細かく設定する
ことを特徴とする放射線照射装置

【請求項4】
加速器からの粒子線のスポットビームを標的に照射する放射線照射装置であって、
前記スポットビームのスポット位置の横方向と縦方向を調整する走査電磁石と、
前記スポットビームのスポット位置の深さ方向を、前記加速器の調整、または前記粒子線のエネルギを調整することで制御するレンジシフタと、
前記スポットビームのスポット位置と照射量を、入力された治療計画に従って前記標的に照射するための制御手段と
あるスポットに必要な照射量を複数回に分けて照射する場合、前記スポットビームの照射の繰り返し数を予め前記制御手段に入力された設定値の調整により行い、該設定値で前記スポットの照射を終了するオンラインモニタと、
を備え、
前記粒子線を照射する前記スポット位置と照射量を前記制御手段に入力された前記スポット位置のスポット位置間隔が含まれる前記治療計画に従って、
前記走査電磁石と前記加速器およびレンジシフタを用いて、前記標的の前記粒子線の進行方向下流側境界部に寄与の高いスポット位置について前記スポット位置間隔を、上流にある前記スポット位置間隔と比較して、細かく設定し、
前記オンラインモニタの設定値を予め前記制御手段に入力しておくことによって、前記粒子線のスキャニング照射に際し、必要な線量を複数回に分けて照射する
ことを特徴とする放射線照射装置

【請求項5】
加速器からの粒子線のスポットビームを標的に照射する放射線照射装置であって、
前記スポットビームのスポット位置の横方向と縦方向を調整する走査電磁石と、
前記スポットビームのスポット位置の深さ方向を、前記加速器の調整、または前記粒子線のエネルギを調整することで制御するレンジシフタと、
前記スポットビームのスポット位置と照射量を、入力された治療計画に従って前記標的に照射するための制御手段と、
あるスポットに必要な照射量を複数回に分けて照射する場合、前記スポットビームの照射の繰り返し数を予め前記制御手段に入力された設定値の調整により行い、該設定値で前記スポットの照射を終了するオンラインモニタと、
を備え、
前記粒子線を照射する前記スポット位置と照射量を前記制御手段に入力された前記治療計画に従って、
前記粒子線のスキャニング照射に際し、
前記オンラインモニタの設定値を予め前記制御手段に入力しておくことによって、必要な線量を複数回に分けて照射し、かつ、
呼吸信号に対応するオンオフ信号が送られることによって、前記標的の動きが一定時間静止する時に前記照射が行われる
ことを特徴とする放射線照射装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004276414thum.jpg
出願権利状態 登録
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