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放射性物質分注設備

国内特許コード P07A009990
整理番号 NIRS-232
掲載日 2007年6月1日
出願番号 特願2005-179955
公開番号 特開2006-349649
登録番号 特許第4512801号
出願日 平成17年6月20日(2005.6.20)
公開日 平成18年12月28日(2006.12.28)
登録日 平成22年5月21日(2010.5.21)
発明者
  • 鈴木 和年
  • 鈴木 寿
  • 福村 利光
出願人
  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
発明の名称 放射性物質分注設備
発明の概要 【課題】 作業者の被ばく量を軽減できる放射性物質分注設備を提供することを目的とする。
【解決手段】 開閉自在の子扉11を有するホットセル10内に、放射性物質を含む液体が通過する流体輸送路を自動的に洗浄する洗浄手段と、放射性物質が分注されたカラム3を含む放射線遮蔽容器2をホットセル10の子扉11に対向する位置へ自動的に搬送する搬送手段12とを備える放射性物質分注装置1を設置する構成の放射性物質分注設備とした。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


近年、陽電子を放出して崩壊する短半減期のポジトロン核種を利用するPET(Positron Emission Tomography)が癌の診断等に用いられている。PETでは、まずグルコース等の生理代謝物質をポジトロン核種で標識した標識薬を体内に注入して、この生理代謝物質を大量に消費する臓器、例えば癌等に前記標識薬を吸収させる。そして、癌等から放出される陽電子の消滅に伴って放出される光子を体外で計測して画像処理し、CT等の他の画像処理手段と組み合わせることにより、生理代謝物質を消費する臓器の活動状況、或いは体内での癌等の位置、大きさ等を正確に知ることができる。また、短半減期の核種を用いるため、癌等を撮影した後放射能が短期間に消滅し、後日改めて撮影することにより病巣の変化を知ることができる。このようなPETの有効性に鑑み、PETに健康保険が適用されるようになり、その普及が図られている。



ところで、PET用のポジトロン核種はサイクロトロンを用いて生成させる。しかし、サイクロトロンは高価であり、維持管理やそれを用いた放射性核種の製造にも多大な費用と知識・経験を要する。さらに、そのための大きな放射線管理区域が必要なこと等により、多くの医療施設に設置することは困難である。
そこで、サイクロトロンの代わりに、ジェネレータと呼ばれる、比較的半減期の長い放射性同位元素をポジトロン核種の生成源に利用する方法が用いられている。これは、比較的半減期の長い放射性同位元素(親核種)のなかには、崩壊してPETに使用可能な短半減期の核種(娘核種)を生成するものがあることを利用したものである。



具体的には、サイクロトロンで生成させた親核種を含むジェネレータを放射線遮蔽容器内に一旦貯蔵した後、この放射線遮蔽容器を医療施設へ輸送し、医療施設で親核種から生成する娘核種を溶出させてPET標識薬を合成し、診断に使用するという方法である。一旦娘核種を溶出した後も、親核種は引き続き崩壊して娘核種を生成するため、同じジェネレータから何度も娘核種を取り出すことができる。そのため、親核種をカウと呼び、この方法をミルキングと呼ぶこともある。



以前から、99Mo(半減期66時間)から99mTc(半減期6時間)を生成させてSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)に用いることが行われていた。SPECTに用いられる核種の放射線のエネルギは、例えば99mTcが0.141MeV程度であるのに対し、PETでは0.511MeVの強いエネルギの消滅放射線(ガンマ線)を放出する核種が用いられる。



ジェネレータにより親核種を医療機関まで輸送するためには、サイクロトロンで生成させた親核種を放射線遮蔽容器内に収納されたカラムに一旦分注する工程が必要となる。分注工程は、放射能の外部への漏洩、および作業者の被ばく量を軽減するために、鉛で囲まれた狭小なホットセルと呼ばれるチャンバー内に設置された放射性物質専用の分注装置を用いて行われる。



放射性物質の分注装置は幾つか知られており、例えば特許文献1には99Moを親核種として娘核種99mTcを利用するジェネレータシステムにおいて、ポリ塩化ジルコニウムを99Moの吸着担体に用いるジェネレータ用カラムの製造装置(本願の分注装置に相当する)が示されている。



特許文献1に示された「ジェネレータ用カラムの製造装置」では、ホットセル内に設置された装置で、上下をゴム栓で封止したジェネレータカラムに注射針を用いて99Moを吸着させたポリ塩化ジルコニウムのスラリを自動的に注入した後、人間が前記ジェネレータカラムをホットセルから取り出す構成になっている。
【特許文献1】
特開2004-150977号公報(段落0062~0071、図1、7)

産業上の利用分野


本発明は、医薬用の放射性物質分注設備に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
開閉自在の子扉を有するホットセルと、前記ホットセル内に設置されて放射性物質を含む液体を放射線遮蔽容器に収容されたカラムに自動的に分注する放射性物質分注装置とを備えた放射性物質分注設備であって、
前記放射性物質分注装置は
前記放射性物質を含む液体が通過する流体輸送路を自動的に洗浄する洗浄手段と、
前記放射性物質が分注された前記カラムを含む前記放射線遮蔽容器を前記子扉に対向する位置へ自動的に搬送する搬送手段とを
備えることを特徴とする放射性物質分注設備。

【請求項2】
前記子扉は前記ホットセルのメインドアと同一作業面に設けられ、
前記搬送手段は前記作業面に沿って配設されることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質分注設備。

【請求項3】
前記放射性物質分注装置はさらに、
前記放射線遮蔽容器に収容された前記カラムに前記流体輸送路を着脱自在に接続する接続部と、
前記接続部の接続を自動的に開放する自動脱着装置と
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射性物質分注設備。

【請求項4】
前記接続部は各々係合部を有する一対のジョイントであり、
前記自動脱着装置は前記一対のジョイントの一方に係合する第1の係合部と、
前記一対のジョイントの他方に係合する第2の係合部と、
前記第1の係合部を前記第2の係合部から離間させる方向に移動させる駆動部と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の放射性物質分注設備。

【請求項5】
前記搬送手段は、
前記放射線遮蔽容器が載置される載置台に嵌合する嵌合部材と、
前記嵌合部材を前記メインドアに対し前記ホットセルの奥行き方向に沿って往復動させる第1の駆動手段と、
前記嵌合部材を前記メインドアに対し前記ホットセルの幅方向に沿って移動させて前記嵌合部材を前記子扉と対向する位置で停止させる第2の駆動手段と、
を備えることを特徴とする請求項に記載の放射性物質分注設備。

【請求項6】
前記子扉と対向する位置における前記載置台上の前記放射線遮蔽容器の有無の検出手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の放射性物質分注設備。

【請求項7】
前記放射性物質を含む液体の放射能の濃度を測定する手段と、
前記放射能の濃度の測定結果に基づいて分注量を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放射性物質分注設備。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005179955thum.jpg
出願権利状態 登録
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