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放射線位置検出方法及び装置

国内特許コード P07A009996
整理番号 NIRS-251
掲載日 2007年6月1日
出願番号 特願2005-282866
公開番号 特開2007-093376
登録番号 特許第4534006号
出願日 平成17年9月28日(2005.9.28)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
登録日 平成22年6月25日(2010.6.25)
発明者
  • 稲玉 直子
  • 村山 秀雄
  • 澁谷 憲悟
  • 北村 圭司
  • 石橋 浩之
出願人
  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
  • 株式会社島津製作所
  • 株式会社オキサイド
発明の名称 放射線位置検出方法及び装置
発明の概要 【課題】受光素子固有の不感領域の存在による検出能の制限を克服し、シンチレータ結晶より少ない数の受光素子を用いて、各シンチレータ結晶の発光強度を検出可能とする。
【解決手段】複数のシンチレータが配列された多面体からなるシンチレータブロックと、放射線の入射によるシンチレータの発光を、光学接合するシンチレータを通して受光する受光素子を含む放射線検出器で、発光したシンチレータの位置と吸収された放射線のエネルギを検出するための放射線位置検出方法であって、異なるシンチレータと光学接合し且つ少なくとも一つの面内に不感領域を有する2群以上の受光素子を複数のシンチレータを通る径路の両端に設け、各シンチレータの境界面や外周面の光の反射率や透過率を調整することにより、前記受光素子各群の受光量の配分を調整する。
【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要


ある種の物質は放射線が入射した際に、蛍光を発する性質を有する。これらの物質はシンチレータと呼ばれ、放射線センサとして広く用いられている。シンチレータが蛍光を生じるには、放射線との相互作用によってエネルギを受け取る必要がある。陽電子消滅ガンマ線などの高エネルギ光子は物質を透過する能力が高いため、効率よく検出するためには、ガンマ線の進行方向に対して2cm以上の厚さのシンチレータ結晶を設置することがある。



これに対して、核医学イメージングの分野では、放射線の入射方向を特定して画像の解像度を上げる目的で、シンチレータ結晶の各辺の長さは短い方が好ましい。この矛盾を解決する技術として、体積の小さなシンチレータ結晶を複数積み重ねて厚みを確保する手法が発達してきた。この場合、高エネルギ光子がある結晶を透過して背後の結晶にのみエネルギを与えることがある。この手法では、発光した結晶を正確に検知する技術が不可欠である。



通常、放射線検出器は、シンチレータ結晶素子と受光素子で構成され、発光した結晶素子は、受光素子で測定される結晶素子の発光量を基に位置演算することで特定できる。



放射線の2次元検出は、ガンマカメラ等において検出器信号の位置演算により一般的に行なわれている。3次元検出については、いくつかの方法が提案されているが、最も一般的なのは、例えば特許文献1に記載されているように、シンチレーション波形の異なる結晶素子を深さ方向に積層し、波形で結晶の種類を特定することにより、深さ情報を得る方法である。しかし、この方法では、使用する複数の種類の結晶性能の差を埋め合わせる工夫が必要となる。



なお、特許文献1には、シンチレータセル間を、空気、光反射材(金属箔、ポリマー膜、無機粉末)、光透過材(シリコーンオイル、透明接着材)等で満たし、シンチレータセル毎の光学表面条件(鏡面又は粗面)と光反射材及び光透過材の組合せを最適化することにより、受光素子で受ける光の総量を均一化することも記載されている。



一方、同種、同サイズの結晶素子を積層した結晶配列での3次元検出を行なうものとして、特許文献2や3には、図1に示す如く、γ線の入射によりシンチレーション発光された光が、両端の受光素子111、112まで到達する光の経路130を作り、発光した光が、受光素子111、112に到達するまでにシンチレータセル101~106の境界面120~126をいくつ通過するかをシンチレータセル101~106毎に異なるようにして、受光素子111と112の出力比により発光したシンチレータセルを特定すること、及び、図2に示す如く、このシンチレータセルを縦横方向に並べると共に、各セル301~316の境界面に、必要に応じて、全面積の反射シート331、半分程度の面積の反射シート332、1/4程度の面積の反射シート333や、シリコーンオイルを挿入して、受光素子321~324への出力比から入射位置を図3に示す如く同定することにより、縦横方向のみならず、高さ方向についてもγ線がどのシンチレータセルに入射したかを特定して、放射線入射位置を3次元に検出することが記載されている。



なお、特許文献1乃至3は、受光素子の不感領域が無いことを条件としているが、特許文献乃至には、ライトガイドを用いて、受光素子の感度有効領域外に配置された結晶素子の発光を、感度有効領域まで導くことが記載されている。



【特許文献1】
特開2004-132930号公報
【特許文献2】
特許第3597979号公報(図1、図9、図13)
【特許文献3】
特開平11-142524号公報
【非特許文献1】
IEEE Transaction on Nuclear Vol.33 No.1(1986年2月) pp460-463
【非特許文献2】
IEEE Transaction on Nuclear Vol.45 No.6(1998年12月) pp3000-3006
【非特許文献3】
IEEE Transaction on Nuclear Vol.46 No.3(1999年6月) pp542-545
【非特許文献4】
IEEE Transaction on Nuclear Vol.50 No.3(2003年6月) pp367-372

産業上の利用分野


本発明は、放射線位置検出方法及び装置に係り、特に、PET等の核医学イメージングによる医療機器や放射線計測器に用いるのに好適な、複数のシンチレータが配列されたシンチレータブロックと、放射線の入射によるシンチレータの発光を、対向するシンチレータを通して受光する受光素子を含む放射線検出器で、発光したシンチレータの位置と吸収された放射線のエネルギを検出するための放射線位置検出方法及び装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数のシンチレータが配列された多面体からなるシンチレータブロックと、放射線の入射によるシンチレータの発光を、光学接合するシンチレータを通して受光する受光素子を含む放射線検出器で、発光したシンチレータの位置と吸収された放射線のエネルギを検出するための放射線位置検出方法であって、
前記シンチレータブロックの外周面に面するシンチレータの少なくとも一つと光学接合する2群以上の受光素子を、前記シンチレータブロック外周面の互いに離れた位置に設け、
前記シンチレータブロック外周面における前記2群以上の受光素子の間の不感領域に光反射材を設けると共に、
各シンチレータの境界面や外周面の光の反射率や透過率を調整することにより、前記受光素子各群の受光量の配分を調整することを特徴とする放射線位置検出方法。

【請求項2】
前記受光素子の少なくとも2群を、各々シンチレータブロックの互いに異なる向きの外面に所定のシンチレータに光学接合して設けたことを特徴とする請求項1に記載の放射線位置検出方法。

【請求項3】
前記受光素子の少なくとも2群を、各々シンチレータブロックの同一向きの外面に所定のシンチレータに光学接合して設けたことを特徴とする請求項1に記載の放射線位置検出方法。

【請求項4】
前記受光素子の少なくとも1群が光学接合するシンチレータが、シンチレータブロックの一辺に接して位置するシンチレータを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の放射線位置検出方法。

【請求項5】
前記シンチレータブロックの一辺に接して位置するシンチレータが、前記シンチレータブロックの角に位置することを特徴とする請求項4に記載の放射線位置検出方法。

【請求項6】
前記シンチレータブロックの長方形をなす一面の一辺の両角に各々受光素子を配置し、両受光素子が各々該一辺と直交する辺方向にその辺に沿って延びる二つ以上のシンチレータと光学接合することを特徴とする請求項1に記載の放射線位置検出方法。

【請求項7】
前記シンチレータでの発光が、前記受光素子と光学接合されない境界面を通過して2群の受光素子を結ぶ一筆書状の経路を経て両受光素子に入射することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の放射線位置検出方法。

【請求項8】
前記シンチレータの境界面や外周面の光の反射率や透過率を、少なくとも光反射材、空気層、光学グリース、透明接着剤及び結晶の表面状態のいずれか一つを用いて調整することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の放射線位置検出方法。

【請求項9】
発光したシンチレータの位置と吸収された放射線のエネルギを検出するための放射線位置検出装置であって、
複数のシンチレータが配列されたシンチレータブロックと、
放射線の入射によるシンチレータの発光を、対向するシンチレータを通して受光するための、前記シンチレータブロックの外周面の互いに離れた位置に設けられた2群以上の受光素子と、
前記シンチレータブロック外周面における前記2群以上の受光素子の間の不感領域に設けられた光反射材と、
各結晶素子の境界面や外周面に配設された、光の反射率や透過率を調整して、前記受光素子各群の受光量の配分を調整するための受光量配分調整手段と、
を備えたことを特徴とする放射線位置検出装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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