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単結晶炭化ケイ素基板の製造方法、及びこの方法で製造された単結晶炭化ケイ素基板 実績あり

国内特許コード P07A010097
整理番号 KG0026
掲載日 2007年7月19日
出願番号 特願2005-125865
公開番号 特開2006-298722
登録番号 特許第4840841号
出願日 平成17年4月25日(2005.4.25)
公開日 平成18年11月2日(2006.11.2)
登録日 平成23年10月14日(2011.10.14)
発明者
  • 佐野 直克
  • 金子 忠昭
出願人
  • 学校法人関西学院
発明の名称 単結晶炭化ケイ素基板の製造方法、及びこの方法で製造された単結晶炭化ケイ素基板 実績あり
発明の概要

【課題】 安価で、かつ種結晶の欠陥に起因する品質の低下を低減した単結晶炭化ケイ素(SiC)基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 種結晶となるSiC単結晶28をC原子供給基板17に対向させ密閉容器16内で高温熱処理を行い、前記SiC単結晶28と前記C原子供給基板17との間に金属Si融液18を介在させ液相エピタキシャル成長させる。種結晶となるSiC単結晶28は、C原子供給基板17よりも面積を小さくして、複数設置する。この種結晶28の上面部分に単結晶SiC20が生成されたときに、その単結晶SiC20の、前記C原子供給基板17に対向する方向と垂直な方向における周囲に金属Si融液18を存在させるようにする。こうして、単結晶炭化ケイ素20を、前記C原子供給基板17に対向する方向と垂直な方向(面積が広がる方向)に液相エピタキシャル成長させ、種結晶28よりも広面積の基板27を得る。
【選択図】 図7

従来技術、競合技術の概要


炭化ケイ素(SiC)は、耐熱性及び機械的強度に優れ、放射線にも強く、不純物の添加によって電子や正孔の価電子制御も容易にできるとともに、広い禁制帯幅(6H型の単結晶SiCで約3.0eV、4H型の単結晶SiCで3.3eV)を有するという特徴を備えている。従って、ケイ素(Si)やガリウム砒素(GaAs)などの既存の半導体材料では実現できない高温、高周波、耐電圧・耐環境性を実現することが可能であるとされ、次世代のパワーデバイス、高周波デバイス用半導体の材料として期待が高まっている。また、六方晶SiCは、窒化ガリウム(GaN)と格子定数が近く、GaNの基板としても期待されている。



そして、この種の単結晶SiCを製造する方法としては、例えば特許文献1や特許文献2に示すような方法が提案されている。
特許文献1の方法は、単結晶SiC基板とSi原子及びC原子により構成された板材とを微小隙間を隔てて平行に対峙させ、その状態で、大気圧以下の不活性ガス雰囲気かつSiC飽和蒸気雰囲気下で、単結晶SiC基板側が板材よりも低温となるように温度傾斜を持たせる。そして、熱処理することにより、微小隙間内でSi原子及びC原子を昇華再結晶させ、単結晶SiC基板上に単結晶を析出させるというものである。



しかしながら、特許文献1のような昇華再結晶法では、シードとしての単結晶SiC基板が有する欠陥(特に、「マイクロパイプ欠陥」と呼ばれる直径数ミクロンから0.1mm程度の管状の空隙)が、析出する単結晶のエピタキシャル構造に伝播し易く、これが、製造される単結晶SiCを前述のパワーデバイス等として用いる際の大きな障害となっている。この点は特許文献2も指摘するところであり、これを解決する方法として特許文献2では、単結晶SiC上に液相エピタキシャル成長法(LPE)によって第1のエピタキシャル層を形成し、基板に現れたマイクロパイプ欠陥がエピタキシャル層でほぼ複製されなくなる厚さになるまでこのエピタキシャル層を成長させ続けることで、基板からエピタキシャル層に伝播したマイクロパイプ欠陥をふさぐとともに、その後に、気相法(CVD)によって表面に第2のエピタキシャル層を形成する方法を提案している。特許文献2は、これにより、欠陥の少ない炭化ケイ素のエピタキシャル層を成長させることができるとする。

【特許文献1】特開平11-315000号公報

【特許文献2】特表平10-509943号公報

産業上の利用分野


本発明は、シードの有するイクロパイプ等の欠陥の悪影響を低減させることができ、且つ低コストな単結晶炭化ケイ素基板の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
シードとなる単結晶炭化ケイ素をC原子供給基板に対向させつつ密閉容器内で均一に熱処理を行うことによって、前記単結晶炭化ケイ素と前記C原子供給基板との間に金属シリコン融液を介在させて単結晶炭化ケイ素基板を液相エピタキシャル成長させる、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法であって、
前記シードとなる単結晶炭化ケイ素のシード面は、前記C原子供給基板よりも小さい面積であり、
前記金属シリコン融液が、前記シード面と前記C原子供給基板との間に存在すると共に、前記シード面の面方向外側の領域と前記C原子供給基板との間にも存在し、
前記熱処理により、まず、前記シード面上に単結晶炭化ケイ素が液相エピタキシャル成長し、この成長結晶が、前記対向する方向と垂直な方向に液相エピタキシャル成長することにより、前記シード面の面積より大きな面積の単結晶炭化ケイ素基板が得られることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法。

【請求項2】
請求項1に記載の単結晶炭化ケイ素基板の製造方法であって、
前記シード面は、一つのC原子供給基板に対し複数設置されることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法。

【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の単結晶炭化ケイ素基板の製造方法であって、
単結晶炭化ケイ素基板を面積比で前記シード面の2倍以上に成長させることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法。

【請求項4】
請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の製造方法であって、
前記シード面は、単結晶炭化ケイ素からなる板部材の前記C原子供給基板と対向する表面に設けられている凹凸のうち、相対的な凸の部分の先端面であることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法。

【請求項5】
請求項4に記載の単結晶炭化ケイ素基板の製造方法であって、
前記単結晶炭化ケイ素基板を液相エピタキシャル成長させる工程の前に、前記板部材の表面に前記凹凸を設ける凹凸形成工程を有しており、
前記凹凸形成工程は、
表面に突出部を有するC原子供給基板と、平坦状の前記板部材とを金属シリコン融液を介して対向させつつ熱処理を行うことにより、前記板部材の、前記突出部に対向する部分に、単結晶炭化ケイ素を液相エピタキシャル成長させて、前記凸の部分を形成することを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法。

【請求項6】
請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の製造方法であって、
前記シードとなる単結晶炭化ケイ素は、タンタルカーバイド加工された表面を有するタンタル基板の表面に薄板状の部材として設置されていることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法。

【請求項7】
請求項1から請求項6までの何れか一項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の製造方法であって、
前記シード面は、円形状に構成されていることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • 処理操作
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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