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単結晶炭化ケイ素基板の処理方法、半導体素子の製造方法 実績あり

国内特許コード P07A010098
整理番号 KG0035
掲載日 2007年7月19日
出願番号 特願2005-162166
公開番号 特開2006-339397
登録番号 特許第5224256号
出願日 平成17年6月2日(2005.6.2)
公開日 平成18年12月14日(2006.12.14)
登録日 平成25年3月22日(2013.3.22)
発明者
  • 金子 忠昭
出願人
  • 学校法人関西学院
発明の名称 単結晶炭化ケイ素基板の処理方法、半導体素子の製造方法 実績あり
発明の概要

【課題】 単結晶炭化ケイ素(SiC)のマイクロパイプ欠陥を短時間で修復することに加えて、不純物原子をイオン注入した多結晶炭化ケイ素(SiC)基板をソースとして半導体単結晶炭化ケイ素(SiC)膜を気相エピタキシャル成長することを可能とし、SiC高耐圧半導体が高い歩留まりとスループットで生産可能となる方法を提供する。
【解決手段】 表面にドーパントをイオン注入した前記多結晶SiC基板19に対し、単結晶炭化ケイ素(SiC)基板5を近接又は密接させて密閉容器に収納して、1,600℃~2,100℃(好ましくは1,700℃~1,900℃)の高温に短時間で加熱して熱処理する。単結晶炭化ケイ素(SiC)基板5と多結晶SiC基板19との距離(隙間gの大きさ)は、密接から0.6mm以下が好ましく、0.1mm以上0.3mm以下が更に好ましい。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


炭化ケイ素(SiC)は、耐熱性及び機械的強度に優れ、放射線にも強く、不純物の添加によって電子や正孔の価電子制御も容易にできるとともに、広い禁制帯幅(6H型の単結晶SiCで約3.0eV、4H型の単結晶SiCで3.3eV)を有するという特徴を備えている。従って、ケイ素(Si)やガリウムヒ素(GaAs)などの既存の半導体材料では実現できない高温、高周波、耐電圧・耐環境性を実現することが可能であるとされ、次世代のパワーデバイス、高周波デバイス用半導体の材料として期待が高まっている。



この単結晶SiC基板から半導体デバイスを製造する方法に関し、特許文献1は単結晶SiC基板を昇華法で成長させた後のSi溶融液に含浸してマイクロパイプを修正する方法を開示する。具体的には特許文献1は、Si溶融液坩堝に単結晶SiC基板を回転させながら含浸させてSiC液相エピタキシャル層を成長させる製造方法を開示している。



また、特許文献2は、SiC半導体素子を製作する際に、アクセプター原子に加えてC原子を付加的にイオン注入することで、アクセプター原子の電気的活性化率を向上するとともに、熱処理による拡散を抑制できることを開示する。



更に、特許文献3は、SiC半導体にリン原子をドナー不純物としてドープする方法に関して、リン原子の注入温度を1,200℃以上の高温とすることで、電気的活性化率を上げることができる旨を開示する。



また、非特許文献1は、近接昇華法4H-SiCエピタキシャル成長を開示しており、基板に4H-SiC単結晶基板の8°オフ(0001)方位<1120>を使用し、エピタキシャル成長供給材料は3C-SiC多結晶基板を使用している。この非特許文献1の方法では、4H-SiC単結晶基板と3C-SiC多結晶基板の間隔は1.5mmとし、加熱温度を2,000℃としている。この結果、4H-SiCエピタキシャル成長速度は40μm/h、表面粗さは20nmと報告されている。

【特許文献1】特表平10-509943号公報(PCT/US95/15276、要約など)

【特許文献2】特開2004-292305号公報(要約など)

【特許文献3】特開平11-121393号公報(要約など)

【非特許文献1】Materials Science and Engineering B61-62 1999 P121-124.‘Epitaxial growth of 4H-SiC by sublimation close Space technique’ 西野茂弘

産業上の利用分野


本発明は、単結晶炭化ケイ素(SiC)表面のマイクロパイプを修復可能な基板の処理方法、およびこの処理方法を用いた半導体素子の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
単結晶炭化ケイ素基板と多結晶炭化ケイ素基板との間にスペーサを介在させることで、前記単結晶炭化ケイ素基板に対し前記多結晶炭化ケイ素基板を近接させて密閉容器内に収納配置して、前記密閉容器内を10-2Pa以下の真空として、1600℃以上2100℃以下の等温環境で熱処理し、前記多結晶炭化ケイ素基板からSiC分子を昇華させて前記単結晶炭化ケイ素基板の表面に気相エピタキシャル成長させることで単結晶炭化ケイ素薄膜を形成し、これにより前記単結晶炭化ケイ素基板表面のマイクロパイプ欠陥を修復することを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項2】
単結晶炭化ケイ素基板、半導体を形成可能な不純物原子をイオンドーピングした多結晶炭化ケイ素基板との間にスペーサを介在させることで、前記単結晶炭化ケイ素基板に対し前記多結晶炭化ケイ素基板のイオン注入面を近接させて密閉容器内に収納配置して、前記密閉容器内を10-2Pa以下の真空として、1600℃以上2100℃以下の等温環境で熱処理し、前記多結晶炭化ケイ素基板からSiC分子及び前記不純物原子イオンを昇華させて前記単結晶炭化ケイ素基板の表面に気相エピタキシャル成長させることで単結晶炭化ケイ素半導体薄膜を形成し、これにより前記単結晶炭化ケイ素基板表面のマイクロパイプ欠陥を修復することを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の単結晶炭化ケイ素基板の処理方法であって、
前記の熱処理は、前記多結晶炭化ケイ素基板に対し前記単結晶炭化ケイ素基板を、0.6mm以内の距離で近接させるようにして前記密閉容器内に収納配置して行われることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項4】
請求項1から請求項までの何れか一項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の処理方法であって、
前記の熱処理は、前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板からなる一対の組を、厚み方向に複数組積層した状態で前記密閉容器内に配置されて等温環境で行われることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項5】
請求項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の処理方法であって、
前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板からなる組の積層方向の少なくとも一方の端部には、別の多結晶炭化ケイ素基板を付加的に積層させることで、前記密閉容器内のSiC分圧またはSi分圧を所定の値に制御することを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項6】
請求項2に記載の単結晶炭化ケイ素基板の処理方法であって、
半導体を形成可能な不純物原子を前記多結晶炭化ケイ素基板の前記単結晶炭化ケイ素基板に対向しない面にイオンドーピングすることで、前記密閉容器内のドーパントイオンの分圧を所定の値に制御することを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項7】
請求項2に記載の単結晶炭化ケイ素基板の処理方法であって、
前記の半導体を形成可能な不純物原子が、アルミニウム、ボロン、又はリンを少なくとも含むことを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項8】
請求項1から請求項までの何れか一項に記載の単結晶炭化ケイ素基板の処理方法であって、
前記の熱処理は、前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板を密閉容器に収容配置して、予備加熱室と前室と本加熱室とを有する加熱炉において、
前記単結晶炭化ケイ素基板と前記多結晶炭化ケイ素基板を前記予備加熱室で、真空下又は希薄ガス雰囲気下で800℃以上の温度に予熱した後、前記前室へ移動し、予め1,600℃以上2,100℃以下の温度に昇温してある前記本加熱室へ、真空下又は希薄ガス雰囲気下で前記前室から更に移動させることにより行われることを特徴とする、単結晶炭化ケイ素基板の処理方法。

【請求項9】
請求項1から請求項までの何れか一項に記載の処理方法により単結晶炭化ケイ素基板を処理する工程を含む、半導体素子製造方法。
産業区分
  • 固体素子
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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