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ナノメートル構造体及びその製造方法 新技術説明会

国内特許コード P07A010101
掲載日 2007年7月27日
出願番号 特願2003-333838
公開番号 特開2005-104738
登録番号 特許第4292292号
出願日 平成15年9月25日(2003.9.25)
公開日 平成17年4月21日(2005.4.21)
登録日 平成21年4月17日(2009.4.17)
発明者
  • 田中 俊一郎
  • 亀山 徹
出願人
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 ナノメートル構造体及びその製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】金属酸化物超微粒子を個々に分離した状態において利用することの出来る、取り扱いの容易なナノメートル構造体を提供すること。
【解決手段】 金属酸化物からなる粒子本体4の周りに、該粒子本体4と同質の、先端にナノボール6が一体的に固着されたナノワイヤ8の複数が、該粒子本体4から突出した形態において、放射状に一体的に形成せしめられて、ナノメートル構造体12が構成されている。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


金属酸化物粒子には、その粒径を100nm以下というように超微粒子化すると、通常の粒子(例えば、1μm以上)とは異なる特性が出現する。要するに、物質のサイズが小さくなり、ナノスケールサイズの超微粒子になると、バルクの時とは全く違った新しい性質が現れるようになるのである。これは、例えば、超微粒子では全原子数に対して表面に存在する原子数が増加するために、粒子の特性に対して表面エネルギーの影響が無視できなくなったり、また、通常のバルク材で問題となる残留歪みの影響を免れることが出来る等に基づくものとされている。



そして、そのような超微粒子の優れた特性を利用して、超微粒子を各種デバイスや機能材料等に利用することが試みられている。また、超微粒子の種類によっては、高い触媒特性が得られる等、各種材料の高機能化の可能性をも有している。



ところで、かかる超微粒子の製造方法としては、従来から、物理的方法や化学的方法が知られている。具体的には、物理的な超微粒子の製造方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法、流動油上真空蒸発法等があり、また、液相を利用した化学的な超微粒子の製造方法としては、コロイド法、アルコキシド法、共沈法等があり、更に気相を利用した超微粒子の製造方法としては、有機金属化合物の熱分解法、金属塩化物の還元・窒化法、水素中還元法、溶媒蒸発法等が、知られている。しかして、これらの方法は、何れも、超微粒子を集合体として、換言すれば超微粉体として得る方法であり、超微粒子の如きナノスケール物質を単体として生成せしめ、更に、それを有効に利用するものではなかったのである。



一方、本発明者等は、先に、特開平8-217419号公報において、θ-アルミナ粒子の如き準安定金属酸化物粒子に対して、高真空雰囲気中で、1020e/cm2 ・secオーダーの強度を有する電子線を照射して、α-アルミナ超微粒子の如き安定金属酸化物超微粒子を生成する手法を、提案した。そして、この先に提案した方法によれば、安定金属酸化物超微粒子を粒子単体として得ることが出来、そこでは、略球状の超微粒子に限らず、ロッド状やきのこ状等の異形状の超微粒子を得ることも出来るとされている。



しかしながら、上述した従来の超微粒子の製造方法の多くは、超微粒子を集合体として製造することを、その趣旨とするものであって、また、そのようにして得られた超微粒子は、集合体としての用途に用いることが意図されているに過ぎず、単体としての利用に適するものではなく、ナノメートル機械要素等としての利用の考えも、全くなかった。尤も、本発明者等が先に提案した上記公報に開示の手法によれば、超微粒子を単体の形態において得ることが出来るのであるが、そのような超微粒子は、粒径が極めて小さなものであるために、単体としての取り扱いが極めて難しく、単体としての有効利用、ひいてはナノスケール物体としての有効利用には限度があったのであり、むしろ、そのような超微粒子単体は集められて、集合体として利用されることとなるのである。



また、超微粒子は、単体であっても、集合体であっても、粒子形態の状態では、その用途には限界があり、更に、上記公報において、本発明者等が明らかにした、ロッド状やきのこ状等の異形状の超微粒子としたところで、それを、そのままナノメートル機械要素として利用することは困難である。




【特許文献1】特開平8-217419号公報

産業上の利用分野


本発明は、ナノメートル構造体及びその製造方法に係り、特に金属酸化物の粒子本体の周りに、ナノスケール物体が一体的に形成されてなる、ナノ歯車の如きナノメートル機械要素としても効果的に利用することの出来るナノメートル構造体と、それを有利に製造し得る方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
準安定アルミナの粒子本体の周りに、該粒子本体と同質のナノボールの複数が、該粒子本体から突出した形態において、一体的に形成されていることを特徴とするナノメートル構造体。

【請求項2】
前記ナノボールが、5~50nmの大きさのものである請求項1に記載のナノメートル構造体。

【請求項3】
準安定アルミナの粒子本体の周りにおいて、該粒子本体から放射状に一体的に延びる複数のナノワイヤが形成されてなると共に、更に、それらナノワイヤの先端にナノボールがそれぞれ一体的に形成されていることを特徴とするナノメートル構造体。

【請求項4】
前記ナノワイヤが10~100nmの長さを有している一方、前記ナノボールが5~50nmの大きさを有している請求項3に記載のナノメートル構造体。

【請求項5】
前記複数のナノワイヤが、前記粒子本体の中心を通る一つの平面内において粒子本体から放射状に延びている請求項3又は請求項4に記載のナノメートル構造体。

【請求項6】
準安定アルミナの原料粒子に対して、その中心と照射中心とが一致するようにして、電子ビームが、真空下で、1×1021e/cm2 ・secを超え、7×1021e/cm2 ・sec未満の強度にて、フラッシュ照射せしめられると共に、そのようなフラッシュ照射操作が、少なくとも1回以上実施されることにより、前記準安定アルミナからなる粒子本体の周りに、その外周面から突出した形態において、該粒子本体と同質の複数のナノボールを一体的に形成することを特徴とするナノメートル構造体の製造方法。

【請求項7】
準安定アルミナの原料粒子に対して、その中心と照射中心とが一致するようにして、電子ビームが、真空下で、1×1021e/cm2 ・secを超え、7×1021e/cm2 ・sec未満の強度にて、フラッシュ照射せしめられると共に、そのようフラッシュ照射操作が、少なくとも1回以上実施されることにより、前記準安定アルミナからなる粒子本体の周りに、その外周面から突出した形態において、該粒子本体と同質の複数のナノボールを一体的に形成せしめる第一の照射工程と、
かかる複数のナノボールが一体的に形成されてなる粒子本体に対して、照射中心が該粒子本体の径方向において各ナノボールよりも外方に位置するようにして、電子ビームが、真空下で各ナノボール毎にそれぞれ7×1021e/cm2 ・sec以上、5×1022e/cm2 ・sec以下の強度にて、フラッシュ照射せしめられると共に、そのようなフラッシュ照射操作が、少なくとも1回以上実施され前記ナノボールと前記粒子本体とを連結した形態において、それらナノボールと粒子本体との間にナノワイヤをそれぞれ成長させる第二の照射工程とを、
含むことを特徴とするナノメートル構造体の製造方法。

【請求項8】
準安定アルミナの原料粒子に対して、その周りの複数位置で且つその外周部から径方向外方に離れた位置に、照射中心がそれぞれ位置するようにして、電子ビームが、真空下で、7×1021e/cm2 ・sec以上、5×1022e/cm2 ・sec以下の強度にて、フラッシュ照射せしめられると共に、そのようなフラッシュ照射操作が、少なくとも1回以上実施されることにより、先端にナノボールが一体的に形成されてなるナノワイヤを、前記準安定アルミナからなる粒子本体に放射状に一体的に立設、形成することを特徴とするナノメートル構造体の製造方法。

【請求項9】
前記準安定アルミナの原料粒子が非晶質炭素膜上に配置された状態において、前記電子ビームの照射操作が実施される請求項乃至請求項の何れか1項に記載のナノメートル構造体の製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • その他機械要素
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003333838thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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