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セラミックス多層構造体及びその製造方法

国内特許コード P07A010116
掲載日 2007年7月27日
出願番号 特願2004-126022
公開番号 特開2005-306666
登録番号 特許第4654429号
出願日 平成16年4月21日(2004.4.21)
公開日 平成17年11月4日(2005.11.4)
登録日 平成23年1月7日(2011.1.7)
発明者
  • 高橋 実
  • 藤 正督
  • 張 法智
出願人
  • 学校法人名古屋工業大学
発明の名称 セラミックス多層構造体及びその製造方法
発明の概要

【課題】 フィルター材料や触媒坦体等として好適に用いられ得るセラミックス多層構造体を提供すること。
【解決手段】 表層部に存在する細孔よりも大きい孔径の気孔が該表層部の下側に存在し、全体として連通気孔構造を呈する多孔質セラミックス焼結体を基体として用いて、該多孔質セラミックス焼結体における前記表層部の表面を平滑化せしめた後、該表層部上に、ナノメートルサイズの細孔にて構成される連通気孔構造を有するシリカ層を形成せしめ、更に、該シリカ層上において、水熱合成法によってゼオライト結晶を生成、配向させて、ナノメートルサイズの細孔にて構成される連通気孔構造を備えたゼオライト層を形成せしめることにより、目的とするセラミックス多層構造体を得る。
【選択図】 な し

従来技術、競合技術の概要


従来より、排ガスや排水中に含まれる特定の有害成分を除去する際や、液体等の精製、蒸留を行なう際には、各種フィルターや分離膜等が用いられている。現在、そのような各種フィルターや分離膜等の材料としては、様々なものが使用されているが、特に、規則的に配列された1~3次元の分子サイズの細孔を結晶内に有し、分子ふるい等の種々の特異な機能を発現するゼオライトが有利に用いられているのであり、そのようなゼオライトを用いたフィルターや分離膜等が、従来より多数提案され、使用されている。



例えば、特許文献1(特開2003-326142号公報)においては、高効率分離性能及び高い処理能力を有し、容積当たりの処理能力が高い分離膜として、多孔質ガラスホローファイバーにゼオライト結晶を積層複合化させてなる複合膜が提案されており、また、特許文献2(特開2002-166172号公報)においては、ゼオライト結晶中の細孔の孔径がH2O 分子より小さいことを利用して、坦体基体の表面に形成されたメタン浄化触媒層上に、ゼオライト膜よりなる疎水性コート層を形成せしめてなる排ガス浄化用触媒が提案されている。



しかしながら、近年、地球環境保護の観点より、従来にはない新規な排ガス・排水処理プロセスを構築し、既存工業プロセスにおける環境負荷の低減がより一層望まれていることから、そのような新規な排ガス・排水処理プロセスに用いられるフィルターや分離膜等についても、さらに高機能化されたフィルター等の開発が望まれている。



一方、本発明者等は、長年にわたってセラミックス多孔体の研究を続けているところ、集塵フィルターやガスフィルター等の各種フィルターとして好適に用いられ得るセラミックス多孔体及びその製造方法を、多数提案している。例えば、特許文献3(特開2000-264755号公報)においては、従来にはない気孔保持形態を利用して、気孔形態を制御できるセラミックス多孔体の製造方法として、気泡を有しセラミックス粉体を含有する含気泡セラミックススラリーをゲル化してゲル状多孔質成形体を形成し、脱型したゲル状多孔質成形体を乾燥、脱脂、焼成する、セラミックス多孔体の製造方法を提案しており、また、特許文献4(特開2001-261463号公報)等においては、セラミックスマトリックスと、前記セラミックスマトリックスで区画される複数の孔部と、前記マトリックスに形成されるセラミックス粒子間孔部とを備えるセラミックス多孔体及びその製造方法を、提案している。



しかしながら、それら本願発明者等が提案したセラミックス多孔体、及び提案した製造方法によって得られるセラミックス多孔体にあっては、その内部におけるマイクロメートル(μm)サイズの細孔の分布が高度に制御されたものではあるが、今まで以上に高機能が要求される、新規な排ガス・排水処理プロセスに用いられるフィルター材料としては、未だ改良の余地が残されていたのである。




【特許文献1】特開2003-326142号公報

【特許文献2】特開2002-166172号公報

【特許文献3】特開2000-264755号公報

【特許文献4】特開2001-261463号公報

産業上の利用分野


本発明は、セラミックス多層構造体及びその製造方法に係り、特に、各種フィルターや触媒坦体等として好適に用いられ得るセラミックス多層構造体、及びその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
表層部に存在する細孔よりも孔径の大きい気孔が該表層部の下側に存在し、全体として連通気孔構造を呈する多孔質セラミックス焼結体を基体として、該多孔質セラミックス焼結体の表層部の、凹凸における凸-凸間距離が目的とするMFI型ゼオライト結晶の結晶径の1/5以下である平滑な表面上に、ナノメートルサイズの細孔にて構成される連通気孔構造を有するシリカ層を形成し、更に、該シリカ層上に、MFI型ゼオライト結晶を生成、配向させて、ナノメートルサイズの細孔にて構成される連通気孔構造を備えたゼオライト層を形成したことを特徴とするセラミックス多層構造体。

【請求項2】
前記多孔質セラミックス焼結体の表層部に存在する細孔の孔径が10nm~5μmであり、前記シリカ層に存在する細孔の孔径が0.3~50nmであり、更に、前記ゼオライト層に存在する細孔の孔径が0.3~50nmであることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス多層構造体。

【請求項3】
前記多孔質セラミックス焼結体の表層部の厚さが1~500μmであり、前記シリカ層の厚さが0.02~10μmであり、更に、前記ゼオライト層の厚さが0.1~50μmである請求項1又は請求項2に記載のセラミックス多層構造体。

【請求項4】
前記多孔質セラミックス焼結体中に存在する気孔及び細孔の孔径が、前記表層部の平滑な表面に近づくに従って連続的乃至は段階的に小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のセラミックス多層構造体。

【請求項5】
前記ゼオライト層が、シリカライト型ゼオライトにて構成されている請求項1乃至請求項4の何れかに記載のセラミックス多層構造体。

【請求項6】
表層部に存在する細孔よりも大きい孔径の気孔が該表層部の下側に存在し、全体として連通気孔構造を呈する多孔質セラミックス焼結体を基体として用いて、該多孔質セラミックス焼結体における前記表層部の表面を平滑化せしめた後、該表層部上に、ナノメートルサイズの細孔にて構成される連通気孔構造を有するシリカ層を形成せしめ、更に、該シリカ層上において、水熱合成法によってMFI型ゼオライト結晶を生成、配向させて、ナノメートルサイズの細孔にて構成される連通気孔構造を備えたゼオライト層を形成せしめることを特徴とするセラミックス多層構造体の製造方法。

【請求項7】
前記シリカ層を、ディップコーティング法によって形成せしめることを特徴とする請求項6に記載のセラミックス多層構造体の製造方法。
産業区分
  • 窯業
  • 無機化合物
  • その他無機化学
  • 混合分離
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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