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コクラウリン-N-メチルトランスフェラーゼ コモンズ

国内特許コード P07A010137
整理番号 1477
掲載日 2007年7月27日
出願番号 特願2001-226075
公開番号 特開2002-291487
登録番号 特許第4568833号
出願日 平成13年7月26日(2001.7.26)
公開日 平成14年10月8日(2002.10.8)
登録日 平成22年8月20日(2010.8.20)
優先権データ
  • 特願2000-382166 (2000.12.15) JP
発明者
  • 佐藤 文彦
  • 崔 琴富
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 コクラウリン-N-メチルトランスフェラーゼ コモンズ
発明の概要 【課題】コクラウリン-N-メチルトランスフェラーゼ(CNMT)を用いて、医薬品として有用なイソキノリンアルカロイドを効率的な生産を可能にする。
【解決手段】N-メチルコクラウリンの生合成酵素であるCNMTを用いて、N-メチルコクラウリンおよび/またはこのN-メチルコクラウリンから生合成される各種アルカロイドを製造する。
従来技術、競合技術の概要
ベルベリンは、イソキノリンアルカロイドに分類される植物二次代謝産物の一種で、キンポウゲ科のセリバオウレン(Coptis japonica Makino var. Dissecta (Yatabe) Nakai)やアキカラマツ(Thalictrum minus var. hypolencum)、ミカン科のキハダ(Phellodendron amurense Rupr) 、メギ科のセイヨウメギ(Berberis wilsoniae)などによって産生され、抗菌、健胃、抗炎症活性を持つ。現在のところ、ベルベリンは前記植物種を始めとするベルベリン含有植物天然品からの抽出によって製造されており、また当該植物の培養細胞を用いた工業的な製造法が研究されている [K. Matsubara et al., J. Chem. Tech. Biotechnol. 46, 61-69 (1989)] 。
バイオテクノロジーを応用する素材として、またアルカロイド生合成の代謝制御に関する基本的な興味から、培養細胞におけるベルベリン生合成は酵素レべルでよく研究されている[T. M. Kutchan, In The alkaloids. Vol 50(G. Cardell, ed.), San Diego, Academic Press, pp257-316(1998); F. Sato et al., Phytochemistry 32, 659-664 (1993); F. Sato et al., European Journal of Biochemistry 225, 125-131 (1994)]。ベルベリンは、チロシンを生合成における出発化合物とし、(S)-ノルコクラウリンを経由して13段階の異なる酵素反応により生合成される(図1)。この13段階の反応には、1つのN-メチルトランスフェラーゼ(NMT) [T. Frenzel and M. H. Zenk, Phytochemistry 29, 3491-3497 (1990); C. K. Wat and M. H. Zenk, Zeitschrift fuer Naturforschung 41c, 126-134(1986)]、3つのO-メチルトランスフェラーゼ(OMTs)[M. Ruffer et al., Planta Medica 49, 131-137 (1983); S. Muemmler et al., Plant Cell Reports 4, 36-39 (1985); T. Frenzel and M. H. Zenk, Phytochemistry 29, 3505-3511 (1990); F. Sato etal., Phytochemistry 32, 659-664 (1993); F. Sato, et al. European Journal of Biochemistry 225, 125-131 (1994)]、1つのハイドロキシラーゼ[S. Loeffler and M. H. Zenk, Phytochemistry 29, 3499-3503 (1990)]、1つのベルベリン架橋酵素[P.Steffens et al., Tetrahedron Letters 25, 951-952 (1984)]、1つのメチレンジオキシ環形成酵素[M. Rueffer and M. H. Zenk, Tetrahedron Letters 26, 201-202 (1985)]、1つのテトラヒドロプロトベルベリンオキシダーゼ[Y. Yamada and N. Okada, Phytochemistry 24, 63-65 (1985); E. Galnder et al., Plant Cell Reports 7, 1-4 (1988)]が含まれる。しかしながら、これら酵素のうち高度に精製され、その酵素学的性質が明らかにされたものは、6-O-メチルトランスフェラーゼ[M. Ruffer et al., Planta Medica 49, 131-137 (1983); F. Sato, et al. European Journal of Biochemistry 225, 125-131 (1994)]、3'-ハイドロキシ-N-メチルコクラウリン 4'-O-メチルトランスフェラーゼ[T. Frenzel and M. H. Zenk, Phytochemistry 29, 3505-3511 (1990)]、(S)-スコウレリン 9-O-メチルトランスフェラーゼ[F. Sato et al., Phytochemistry 32, 659-664 (1993)]の3種にすぎない。
これら生合成に関わる酵素群の酵素学的性質、さらには該酵素遺伝子を明らかにし、バイオテクノロジーを応用することは、ファインケミカルズの生物変換する上で有用である。しかしながらベルベリン生合成経路上の酵素精製における困難な点は、これら酵素の反応メカニズムや基質が似ているために、それぞれの酵素の特性が類似していることにある。
【0003】
メチルトランスフェラーゼcDNAの単離およびこれらの大腸菌における発現に関する最近の研究は、O-メチルトランスフェラーゼに関する更なる情報を供給している[Frick et al.,Plant J. 17(4), 329-339(1999); Morishige et al., J. Biol. Chem. 275(30), 23398-23405 (2000)]。しかしながら、ベルベリン生合成におけるユニークなN-メチルトランスフェラーゼであるコクラウリン N-メチルトランスフェラーゼに関してはほとんど報告がない。N-メチルトランスフェラーゼでは、ニコチン生合成でのプトレシン N-メチルトランスフェラーゼのみがよく研究されており、cDNAが単離されている[N. Hibi et al., Plant Cell 6, 723-735(1994)]。ベルベリン生合成のN-メチル化反応を触媒するCNMTは、S-アデノシル-L-メチオニン(以下「SAM」と略記する)をメチル基供与体として(S)-コクラウリンのアミノ基をメチル化し、N-メチルコクラウリンを生成する酵素である。本酵素と同じ反応を触媒する酵素がメギ科Berberis koeineanaから既に単離されており、その酵素学的性質が調べられているが [T. Frenzel and M. H. Zenk, Phytochemistry 29, 3491-3497 (1990)]、本酵素はノルラウダノソリン、6,7-ジメトキシ-1,2,3,4-テトラハイドロイソキノリン、メチル-6,7-ジヒドロキシ-1,2,3,4-テトラハイドロイソキノリンは基質として認識されず、そのN-メチル化反応を触媒しない。一方、オウレン細胞由来CNMTの単離精製、酵素化学的性質および該酵素遺伝子に関しては、それを解明しようとする研究はこれまでのところ全くなかった。
産業上の利用分野
本発明は、N-メチルコクラウリンの生合成酵素であるコクラウリン-N-メチルトランスフェラーゼ(以下「CNMT」と略記することがある)、該酵素をコードするDNA該DNAを用いて、N-メチルコクラウリンおよび/またはこのN-メチルコクラウリンから生合成される各種アルカロイド、ならびにCNMTによって生成するN-メチル化化合物を製造する方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】下記の理化学的性質を有するコクラウリンN-メチルトランスフェラーゼ。
(1)至適pH 7.0
(2)等電点 4.2
(3)4量体
(4)分子量 160kDa(ゲル濾過クロマトグラフィー)
(5)サブユニットの分子量 45kDa(SDS-PAGE)
【請求項2】請求項1の酵素を用いて植物二次代謝産物を製造する方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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