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層状ルテニウム酸化合物膜 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P07A010157
整理番号 NI0400083
掲載日 2007年7月30日
出願番号 特願2005-044963
公開番号 特開2006-233232
登録番号 特許第4752048号
出願日 平成17年2月22日(2005.2.22)
公開日 平成18年9月7日(2006.9.7)
登録日 平成23年6月3日(2011.6.3)
発明者
  • 杉本 渉
  • 高須 芳雄
  • 村上 泰
出願人
  • 学校法人信州大学
発明の名称 層状ルテニウム酸化合物膜 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】
大きな電荷蓄積能と優れたサイクル安定性を有し、基板への密着性が良い層状ルテニウム酸化合物膜、および簡便で効率の良いそれの製造方法を提供する。
【解決手段】
層状ルテニウム酸化合物膜は、非プロトン性高誘電率溶媒中でコロイド状であるルテニウム酸化合物が、電気泳動により層状に堆積して膜を形成している。その製造方法は、酸化ルテニウムとアルカリ金属化合物とを焼成または溶融する工程、それを酸、アルキルアミン、テトラアルキルアミンの各溶液中で順次撹拌してルテニウム酸化合物の層状微粒子を形成する工程、該微粒子を非プロトン性高誘電率溶媒に分散し層剥離させたコロイド状ルテニウム酸化合物を形成する工程、および該コロイド状ルテニウム酸化合物を電気泳動により層状に堆積させて、膜を形成する工程を有している。
【選択図】 図10

従来技術、競合技術の概要


携帯電話や携帯パーソナルコンピュータのような電子機器の電源、負荷変動の大きな携帯用電源の補助デバイス等には、電気化学蓄電素子が用いられる。電気化学蓄電素子の一つとして、二次電池よりも動作が速くてサイクル寿命が長く、大容量であって、急速充放電が可能な電気化学キャパシタがある。



携帯用電源として注目され、例えば非特許文献1に記載されているような超小型の直接メタノール形燃料電池(μ-DMFC:micro direct methanol fuel cell)をさらに高効率、高性能化するために、一層小型で大きな電荷蓄積能を有する電気化学キャパシタが求められている。従来このような電気化学キャパシタの原材料は粉末であったため、その小型化が図れなかった。



そこで本発明者らは、特許文献1に記載されているように、電極材料として優れている酸化ルテニウムに注目し、電気化学キャパシタの原材料となる層状ルテニウム酸化合物を開発している。またそれの電気化学キャパシタとしての特性を評価して、非特許文献2で報告している。この層状ルテニウム酸化合物は、プロトン・電子混合導電性を有し、また大きな電荷蓄積能と優れたサイクル安定性とを有していた。



それを分散溶媒中で層剥離させた荷電性のコロイドから、分散溶媒を揮発させて得た積層膜は、層表面を活性サイトとしてより有効に利用できるため、層未剥離のルテニウム酸化合物微粒子に比べ、一層高い比静電容量を示していた。この積層膜から電気化学キャパシタが得られる。



別な膜の製法として、非特許文献3のように基板へスピンコートを施す方法や、非特許文献4のように静電引力を介し基板への自己組織化による方法が知られている。また、非特許文献5には、層状ペロブスカイトとアルコールの反応により、層間表面にアルコキシル基が修飾されることが記載されている。非特許文献6および7には、層剥離していない層状チタン酸と層状ニオブ酸とを有機溶媒中に分散させ、電気泳動により膜を得た旨記載されている。



従来の膜の製法は、基板に対する膜の密着性が不十分であったり、膜の製造時間が長く生産効率が悪かったりするという問題があった。これに対し、非特許文献8には層剥離させた層状チタン酸化合物を電気泳動により膜を得た旨記載されている。しかし、層状チタン酸化合物は電気化学キャパシタ用の電極材料としては機能しないという問題がある。




【特許文献1】特開2004-315347号公報

【非特許文献1】S.Motokawa, M.Mohamedi, T.Momma, S.Shoji and T.Osaka, Electrochem.Commun., 6, 562(2004)

【非特許文献2】W.Sugimoto, H.Iwata, Y.Yasunaga, Y.Murakami and Y.Takasu, Angew.Chem.Int.Ed., 42, 4092(2003)

【非特許文献3】K.Koinuma, Y.Matsumoto, T.Sumida and K.Domen, Electrochem.Solid-State Lett., 3, 481(2000)

【非特許文献4】M.Fang, D.M.Kaschak, A.C.Sutorik and T.E.Mallouk, J.Am.Chem.Soc., 119, 12184(1997)

【非特許文献5】S.Tahara and Y.Sugahara, Langmuir, 19, 9473 (2003)

【非特許文献6】Y.Matsumoto, A.Funatsu, D.Matsuo, U.Unal and K.Ozawa, J.Phys.Chem.B, 105, 10893(2001)

【非特許文献7】K.Koimuma, H.Seki and Y.Matsumoto, J.Electroanal.Chem., 531, 81(2002)

【非特許文献8】W.Sugimoto, O.Terabayashi, Y. Murakami and Y.Takasu, J.Mater.Chem., 12, 3814(2002)

産業上の利用分野


本発明は、電気エネルギーすなわち電荷を効率的に蓄積する電気化学キャパシタの原材である層状ルテニウム酸化合物膜、およびそれを有し電源として用いられる電気化学キャパシタに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、炭酸エチレン、炭酸プロピレンおよびニトロメタンから選ばれる少なくとも一種類の非プロトン性溶媒中でコロイド状であるルテニウム酸化合物が、電気泳動により層状に堆積して膜を形成していることを特徴とする層状ルテニウム酸化合物膜。

【請求項2】
酸化ルテニウムとアルカリ金属化合物とを焼成または溶融する工程、
それを酸、アルキルアミン、テトラアルキルアミンの各溶液中で順次撹拌して、ルテニウム酸化合物の層状微粒子を形成する工程、
該微粒子を、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、炭酸エチレン、炭酸プロピレンおよびニトロメタンから選ばれる少なくとも一種類の非プロトン性溶媒に分散し、層剥離させたコロイド状ルテニウム酸化合物を形成する工程、
および該コロイド状ルテニウム酸化合物を電気泳動により層状に堆積させて、膜を形成する工程
を有していることを特徴とする層状ルテニウム酸化合物膜の製造方法。

【請求項3】
前記の酸、アルキルアミン、テトラアルキルアミンの各溶液が、夫々、硫酸水溶液、アルキルアミン水溶液、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド水溶液であることを特徴とする請求項2に記載の層状ルテニウム酸化合物膜の製造方法。

【請求項4】
電極が、請求項1に記載の層状ルテニウム酸化合物膜を有していることを特徴とする電気化学蓄電素子。

【請求項5】
電気化学キャパシタであることを特徴とする請求項4に記載の電気化学蓄電素子。
産業区分
  • 表面処理
  • 処理操作
  • 無機化合物
  • 電子部品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005044963thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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