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ペルフルオロアルキル基を有する芳香族化合物ゲル化剤 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P07P005311
整理番号 IP227
掲載日 2007年8月8日
出願番号 特願2006-013526
公開番号 特開2007-191661
登録番号 特許第4876243号
出願日 平成18年1月23日(2006.1.23)
公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
登録日 平成23年12月9日(2011.12.9)
発明者
  • 岡本 浩明
  • 森田 由紀
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 ペルフルオロアルキル基を有する芳香族化合物ゲル化剤 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要

【課題】ゲル化できる有機液体の種類が多く、しかも、少量の添加でゲル化できる有機低分子ゲル化剤を提供する。
【解決手段】ゲル化剤は、ペルフルオロアルキル-ヒドロキシエチレン(オリゴメチレン)オキシ基と炭化水素オキシ基とを有する、芳香族化合物からなる。

(mは6~12、pは1~4;Arは核原子数5~30の2価の芳香族基;αは水素又は水酸基;Rは炭素数1~20の1価の炭化水素基。)このゲル化剤は、有機電解液に適した高誘電率溶媒をゲル化できる。このゲル化剤で有機電解液をゲル化したものは、有機電解液を高含有量にすることができ、ゲル電解質として好ましい。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


リチウムイオン電池の電解質
リチウムイオン電池の電解質は一般には液体であるが、ポリマー電解質では、ゲル状あるいは固体も用いられる。いずれの電解質においても、次の特性が要求される。
1)高い伝導度(リチウムイオンの易動度が大きい)
2)電極材料に対して、大きな化学的および電気化学的安定性
3)使用可能な温度域が広い
4)高い安全性
5)低価格
電解質溶媒
高濃度のリチウム塩を含み、高い伝導度を得る溶媒には、比誘電率が大きく、粘度の小さい非プロトン性有機溶媒が適している。しかし、比誘電率が大きく、極性の強い溶媒の粘度は大きくなるので、実用の電解液では複数の溶媒の混合体となっている。例えば、誘電率64.4、粘度2.3cpのプロピレンカーボネート(PC)、あるいは誘電率95.3、粘度1.9cpのエチレンカーボネート(EC)と粘度0.59cpのヂメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒が知られている。これらの混合溶媒では、極大伝導度を示す組成があり、加える電解質塩の種類とともに、組成が詳細に研究されている。



電解質塩
電解質塩としては、過塩素酸リチウム(LiClO)の他、フッ素を含むLiPF、LiAsF、Li(CFSON、LiBF、LiCFSOなどが用いられている。これらを溶解した有機溶媒電解液のイオン伝導度は約10-2 S/cmである。



ゲル電解質
有機ポリマーと液体電解質の混合物であるゲル電解質は、イオン伝導度が高く、固体電解質よりも早期の商品化が図られた経緯がある。ゲル電解質では、炭素系負極材料が用いられ、リチウムイオン二次電池、特に薄膜電池として応用されている。



各種技術分野でのゲル化剤
従来塗料、インク、潤滑油、農業、水産、化粧品、医薬品、繊維、樹脂、高分子、ゴム、金属等の加工分野の各種産業分野において、有機液体類(動植物油脂、エステル、ポリオール、エーテル、アルコール、炭化水素等)を固化するのに、低分子ゲル化剤もしくは高分子ゲル化剤が用いられてきた。高分子ゲル化剤は、ゲル電解質のゲル化剤として電池の技術分野でよく用いられている。



低分子量の有機ゲル化剤
低分子量のゲル化剤はこれに比較して開発が遅いものの、12-ヒドロキシステアリン酸、ジアルキルウレア誘導体、ジベンジリデンソルビトール、等が知られている。



この中で、12-ヒドロキシステアリン酸は安価であるが、ゲル化できる有機液体の種類が少なく、また得られたゲルが軟化する温度も低い。ジアルキルウレア誘導体もゲル化できる有機液体の種類が少ない。一方、ジベンジリデンソルビトールは少量の添加で強いゲルを形成するものの、ベンズアルデヒドを遊離するという難点をもち、また、高融点であるため低沸点の短鎖アルコール類等を固形化するには不適当である。脂肪酸のアルカリ金属塩・アルカリ土類金属塩は、ゲル化または固化のための添加量を多く必要とし、使用可能な条件も限られる等の制約がある。



ペルフルオロアルキルアルカン
ペルフルオロアルキルアルカン:F(CF)n(CH)mHは、n=12、m=8~20のものが、デカンをゲル化させること、n=10、m=12のものが、炭化水素溶媒をゲル化させること、が報告されている(非特許文献1)。



ペルフルオロアルキルアルカン:F(CF(CHHは、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールをゲル化させること、が報告されている(非特許文献2)。



従来技術の欠点
しかしながら、ゲル化できる有機液体の種類が多く、しかも、少量の添加でゲル化できる有機低分子ゲル化剤は、今まで知られていなかった。そして、有機電解液に適した高誘電率溶媒をゲル化する有機低分子ゲル化剤は知られていなかった。

【非特許文献1】Robert J.Twang,et al,“Observations of a“Gel”Phase in Binary Mixtures of Semifluorinated n-Alkanes with Hydrocarbon Liquids”Macromolecules 1985,18,1361-1362

【非特許文献2】Massimo Napoli,et al,“Synthesis of F(Ch2)8(Ch2)8H and gel phase formation from its solutions in homologous alcohols

産業上の利用分野


本発明は、新規ペルフルオロアルキル誘導体を有効成分とする有機液体のゲル化剤、及び、このゲル化剤を使用してゲル化した有機液体ゲルに関する。本発明の有機液体ゲルは、ゲル電解質に利用できる。

特許請求の範囲 【請求項1】
次の化学式(1)で示されるペルフルオロアルキル基を有する芳香族化合物からなる、有機液体のゲル化剤
【化学式1】


(式中、
基C2m+1は、ペルフルオロアルキル基、mは、6~12の自然数;
基(CH)は、メチレン基、pはメチレン基の数で、1~4の自然数;
基Arは、置換もしくは無置換の核原子数5~30の2価の芳香族基;
基Oは、酸素原子;
OHは、水酸基
基Rは、飽和もしくは不飽和の炭素数1~20の1価の炭化水素基である。)

【請求項2】
芳香族基Arが、フェニレン基、ビフェニレン基又はナフチレン基である、請求項1に記載のゲル化剤

【請求項3】
次の化学式(8)で示されるペルフルオロアルキル基を有する芳香族化合物よりなる有機液体のゲル化剤
【化学式2】


(式中、
基C2m+1は、ペルフルオロアルキル基、mは6~12の自然数;
基(CH)は、メチレン基、pは1~2の自然数
基Arは、置換もしくは無置換の核原子数5~30の2価の芳香族基;
基Oは、酸素原子;
基Rは、飽和もしくは不飽和の炭素数1~20の1価の炭化水素基;
基OHは、水酸基である。)

【請求項4】
下記化学式(2)の水酸基と炭化水素オキシ基を有する芳香族化合物を、下記化学式(3)のハロゲン化アルケンと反応させ、その生成物に下記化学式(4)のヨウ素化ペルフルオロアルキルを反応させ、この生成物(化学式(5))のヨウ素を水酸基と置換させることからなる、請求項1~請求項のいずれかの項に記載のゲル化剤の製造方法。
【化学式3】


(式中の記号の意味は、化学式(1)の場合と同じ。基Xは水酸基に反応性のハロゲン原子;基Iはヨウ素原子)

【請求項5】
請求項1~請求項のいずれかの項に記載のゲル化剤で有機液体をゲル化してなるゲル。

【請求項6】
ゲルが電解質ゲルである、請求項のゲル。
産業区分
  • その他無機化学
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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