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被削材の切削時の工具刃先温度の測定方法及びその装置

国内特許コード P07A010190
整理番号 4
掲載日 2007年8月8日
出願番号 特願2000-380662
公開番号 特開2002-178240
登録番号 特許第3385473号
出願日 平成12年12月14日(2000.12.14)
公開日 平成14年6月25日(2002.6.25)
登録日 平成15年1月10日(2003.1.10)
発明者
  • 臼杵 年
出願人
  • 学校法人島根大学
発明の名称 被削材の切削時の工具刃先温度の測定方法及びその装置
従来技術、競合技術の概要 工作物即ち被削材を切削加工する場合に使用するバイト即ち工具は,その摩耗が被削材に対する加工コスト,加工精度,仕上げ面の性状等に大きく影響するので,これらの悪影響を低減することは,工具の長寿命化を図るうえからも,加工現場において重要な関心事である。一方,工具の摩耗に影響する因子の内,加工条件によっては,工具刃先温度(切削温度)が1000℃以上にも達する場合があり,工具刃先温度が高温化することは,工具刃先の摩耗を左右する重要な要因の一つになっている。工具刃先の温度,即ち切削温度の測定法としては,従来,被削材の切りくずの色による判別法,工具刃先や被削材のサーモカラーを用いる方法,輻射温度計を用いる方法,赤外線写真による方法,工具又は被削材中に熱電対を挿入する方法等が知られている。これらの工具刃先の温度測定方法は,下記に説明する工具-被削材間熱電対法に比較して簡便さや信頼性の点で劣っている。最近では切削温度の測定法として,熱画像装置を利用した工具すくい面の温度分布測定法,被削材に光ファイバーを挿入し,光カプラーと赤外線素子を用いて工具逃げ面温度を測定する方法が提案されている。これらの切削温度の測定方法は,それぞれの温度測定に有効な手段であるが,装置が大掛かりであったり,高コストになったり,データ処理に時間がかかる等の問題点がある。上記の各温度測定方法より簡便で信頼性が高く,通常用いられている工具刃先温度を測定する方法として,工具-被削材間熱電対法がある。図8には,一般的な旋盤において,工具刃先温度を測定する装置が示されている。工具-被削材間熱電対法は,工具11と工作物即ち被削材14との間に熱電対を構成し,工具11と被削材14との間で生じる熱起電力を利用して工具刃先温度,言い換えれば,切削温度を測定するものである。一般的な旋盤において,工具11は,工具ホルダー16に保持されている。被削材14は,ここでは,中空孔が形成されたものが使用されている。主軸13は,主軸台25に回転自在に支持されており,主軸13のチャック22で保持されたマンドレル20には,被削材14の中空孔が挿通し,マンドレル20に被削材14が固定されている。また,マンドレル20の先端には,テールトック21が押し当てられ,マンドレル20がテールトック21によって回転自在に支持されている。該工具-被削材間熱電対法を達成する工具刃先温度測定装置は,図8に示すように,工具ホルダー16から絶縁部材12によって絶縁された工具11,主軸台25に軸受24を介して回転可能に支持された主軸13,主軸13に設けたチャック22に保持されたマンドレル20,マンドレル20に固定された中空孔を備えた導電性の被削材14,被削材14の回転部分から信号を取り出すため主軸台25に設けられた回転接点(水銀接点)15,記録計を構成するペンレコーダー18,工具端部の温度上昇による誤差成分を除去するための可変抵抗器23より成る補償回路19を通じて接続するリード線17A,及び被削材14に取り付けた回転接点15とペンレコーダー18との間を接続するリード線17B,から構成されている。工具刃先温度測定装置は,工具11と被削材14との温度に応じてリード線17Aとリード線17Bに流れる電流をペンレコーダー18で検出して熱起電力を求め,別途工具11,被削材14の組み合わせで検定を行った熱起電力特性(温度と熱起電力の関係)から温度換算し,工具11の切削温度を測定するものである。上記のような工具-被削材間熱電対法は,例えば,特開2000-202704号公報に開示されている。該公報に開示された工具・被削材間の熱起電力測定用チップ保持装置は,簡単,堅固に導線をチップに取り付けることができ,切削中に切屑が絡みついても導線が外れることがないものであり,チップホルダーに取り付けたチップ,導線,固定アーム,該固定アームをチップホルダーに取り付けるボルト,固定アームに取り付けた押えボルト,及び押えボルトの先端に固定された押え板から構成されている。工具・被削材間の熱起電力測定用チップ保持装置は,押え板が絶縁板で構成され,押え板とチップとの間に導線を挿入し,押えボルトによって導線をチップに固定したものである。
産業上の利用分野 この発明は,切削工具分野,機械加工分野,それらの研究分野,計測機器分野等に適用できるものであり,非導電性又は導電性の被削材の切削加工時に,工具刃先の温度を測定することができる工具刃先温度の測定方法及びその装置に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 互いに異なる材料から成る一対の工具半片の各刃先を結合して測温点を形成した工具によって,少なくとも非導電性の被削材を切削する時に発生する工具刃先の温度を,前記工具半片にそれぞれ接続したリード線を通じて測定された前記工具半片間に発生した熱起電力によって前記工具刃先の温度を測定することから成る被削材の切削時の工具刃先温度の測定方法。
【請求項2】 少なくとも非導電性の被削材を切削する工具を形成する互いに熱起電力特性の異なる材料から成る一対の工具半片,前記工具半片の刃先を互いに接した状態に固定して形成した測温点,前記工具半片の前記刃先を除いて前記工具半片間に介在されて前記工具半片を互いに絶縁する第1絶縁部材,前記工具半片を前記工具を保持する工具ホルダーからそれぞれ絶縁する第2絶縁部材,前記工具半片にそれぞれ接続して引き出された各リード線,及び前記リード線を通じて前記工具半片間に発生する熱起電力を測定して工具刃先の温度を測定するペンレコーダ,から成る被削材の切削時の工具刃先温度の測定装置。
【請求項3】 一方の前記工具半片は超硬K10種から構成され,他方の前記工具半片は超硬P10種から構成されていることから成る請求項2に記載の被削材の切削時の工具刃先温度の測定装置。
【請求項4】 一方の前記工具半片は超硬K10種から構成され,他方の前記工具半片はサーメットから構成されていることから成る請求項2に記載の被削材の切削時の工具刃先温度の測定装置。
【請求項5】 前記被削材は,前記工具を構成する前記工具半片によって切削加工できる導電性又は非導電性の材料から作製された工作物であることから成る請求項2,請求項3又は請求項4に記載の被削材の切削時の工具刃先温度の測定装置。
【請求項6】 前記第1絶縁部材と前記第2絶縁部材は,アルミナセラミックスからそれぞれ構成された絶縁板であることから成る請求項2,請求項3,請求項4又は請求項5に記載の被削材の切削時の工具刃先温度の測定装置。
【請求項7】 前記測温点を構成する前記工具半片の互いの接触面積は0.125mm2 程度であることから成る請求項2,請求項3,請求項4,請求項5又は請求項6に記載の被削材の切削時の工具刃先温度の測定装置。
【請求項8】 前記測温点を構成する前記工具半片の互いの接触面は三角形形状に形成されていることから成る請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6又は請求項7に記載の被削材の切削時の工具刃先温度の測定装置。
産業区分
  • 切削
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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