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意味空間を表示した自己組織化マップ

国内特許コード P07P005569
整理番号 2005-017
掲載日 2007年8月16日
出願番号 特願2006-014396
公開番号 特開2007-199787
登録番号 特許第4892721号
出願日 平成18年1月23日(2006.1.23)
公開日 平成19年8月9日(2007.8.9)
登録日 平成24年1月6日(2012.1.6)
発明者
  • 市原 清志
  • 片岡 浩巳
出願人
  • 国立大学法人山口大学
  • 国立大学法人高知大学
発明の名称 意味空間を表示した自己組織化マップ
発明の概要

【課題】自己組織化マップ法の特徴地図における欠点であった、その空間配置の非一貫性の問題を克服し、再現性のあるクラスタリングを提供する。
【解決手段】自己組織化マップ法の特徴地図における各ユニットを、参照ベクトルの基線からの偏位量をY軸に、参照ベクトルの意味空間での重み量をX軸にとり、2次元的に配置することにより、各ユニットは、再現性のある配置で分離して表示することができる。意味空間での重み量の算出の1例として、病態診断用の複数の検査項目の場合、このうち半分の項目を(1)糖尿病関連、過栄養、肝障害関連、の意味空間に配分し、残り半分の項目を(2)炎症関連、低栄養・腎機能関連、貧血関連の意味空間に配分し、この2つの意味空間でのベクトルの「重み量」を算出することにより、複数の意味が同じ一方の意味空間に配分されても、例えば、糖尿病関連のユニットと、肝障害関連のユニットとは分離された配置で表示される。
【選択図】図5

従来技術、競合技術の概要


自己組織化マップ法
自己組織化マップ法は、非常に強力なクラスタリング能力を持った教師無し学習アルゴリズムである。多数のデータを解析する手段として優れている。



自己組織化マップ法の特徴地図の作り方
参照ベクトルを持つ複数のユニットの中から、複数の項目に関するデータを利用した入力ベクトルに最も類似した参照ベクトルを持つ勝者ユニットを探索するステップ、学習回数に応じて順次狭められる前記勝者ユニットの近傍領域に含まれる各ユニットの参照ベクトルを前記学習回数に応じて順次小さくされる学習係数と前記入力ベクトルとに基づいて更新するステップ、前記学習回数が予め設定された回数に達するまで前記勝者ユニットの探索及び前記参照ベクトルの更新を繰り返するステップ、そして前記各ユニットを2次元的に表示するステップにより自己組織化マップの特徴地図が作られる。



各ユニットの配置
このような特徴地図には、各ユニットは互いに類似したものが近接的に配置されるように表示されている。



自己組織化マップ法の利用分野
自己組織化マップは、化学分析分野、定量化学分析の分野、ガラス分類問題の分野、人事適正配置問題の分野、巡回セールスマン問題の分野、プリント基板電子部品配置問題などに利用される(非特許文献1)。



そして、複数の項目に関するデータについてその各項目を基準値により正規化して健康診断用に応用することも提案されている(特許文献1)。



従来の自己組織化マップ法の問題点
しかしながら、従来の自己組織化マップ法による特徴地図には、各ユニットの配置が同じデータセットを行っても処理を行うごとに異なる結果が得られてしまう問題があった(図6左図)。これは、学習の初期値がゼロあるいは乱数から出発して、多数の試行によって自己組織化現象を発生させる原理に基づくためである。特許文献1の方法でも、特徴地図を作り直すごとに位置的な情報が異なり、観測者に混乱を与える可能性があった。また、自己組織化マップ法による分類結果を、さらにクラスター分析で樹形図の形にクラス展開表示をしても、クラス間の基準が存在しないため、樹形図の解釈が困難であった(図8下図)。



正規分布化
多数項目のデータ配列は、生命科学分野で取り扱われる計測値の場合、多様な分布型を取ることが多い。例えば、医学分野で取り扱われる検査値の分布型は、正規分布のほかに対数正規分布と、その中間にある平方根正規分布、3乗根正規分布などさまざまであるが、一般にべき乗値k(p)と変換原点a(p)を指定して、べき乗変換を行うと、その値は近似的に正規分布となる(Box-Cox方式変法:非特許文献2)。なお、同方式では、べき乗値k(p)=0のときは対数変換を用いる。

【特許文献1】特開2003-263502号公報

【非特許文献1】徳高平蔵・岸田悟・藤村喜久郎著「自己組織化マップの応用(多次元情報の2次元可視化)」1999年2月20日海文堂出版株式会社発行

【非特許文献2】Ichihara,K.and Kawai,T:Determination of reference intervals for 13 plasma proteins based on IFCC international reference preparation(CRM470)and NCCLS proposed guideline(C28-P,1992):trial to select reference individuals by results of screening tests and application of maximal likelihood method.J Clin Lab Anal.10(2):110-7,1996.

産業上の利用分野


本発明は、自己組織化マップ法、自己組織化マップ、自己組織化マップ表示装置、その表示装置を作動させるプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。自己組織化マップの、病態診断用への応用又はその他への応用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
コンピュータが、複数個の属性よりなる参照ベクトルを持つ複数のユニットの中から、前記参照ベクトルと同じ個数の属性よりなる入力ベクトルに最も類似した参照ベクトルを持つ勝者ユニットを探索し、学習回数に応じて順次狭められる前記勝者ユニットの近傍領域に含まれる各ユニットの参照ベクトルを、前記学習回数に応じて順次小さくされる学習係数と前記入力ベクトルとに基づいて更新し、前記学習回数が予め設定された回数に達するまで、前記勝者ユニットの探索及び前記参照ベクトルの更新を繰り返すことにより、特徴地図を作成する手順を実行する自己組織化マップ法において、コンピュータが、前記特徴地図の各ユニットの参照ベクトルについて、基線からの偏位量を算出し、参照ベクトルの属性について、1又は2以上の意味空間を設定して、前記参照ベクトルの属性の一部あるいは全部を、その設定した意味空間に配分し、前記特徴地図の各ユニットの参照ベクトルについて、その意味空間での重み量を算出し、参照ベクトルの基線からの偏位量を一方の軸に、及び、参照ベクトルの意味空間での重み量を他方の軸に、前記特徴地図の各ユニットを配置して、意味空間地図を作成する手順を実行することを特徴とする自己組織化マップ法。

【請求項2】
特徴地図を作成する手順において、前記入力ベクトルの各属性の数値が変数変換により正規分布化されていることを特徴とする請求項1に記載の自己組織化マップ法。

【請求項3】
特徴地図を作成する手順において、前記入力ベクトルの各属性の数値が基準化されていることを特徴とする請求項1~請求項2のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。

【請求項4】
意味空間地図を作成する手順において、基線からの偏位量が基線から上下のいずれの偏位であるかが加味されたことを特徴とする調整偏位量である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。

【請求項5】
意味空間地図を作成する手順において、設定する意味空間が2つであることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。

【請求項6】
意味空間地図を作成する手順において、意味空間地図に前記各ユニット間の類似性を結合線により表示することを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。

【請求項7】
特徴地図を作成する手順において、前記属性が病態診断における検査項目であり、作成する意味空間地図が病態診断用であることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。

【請求項8】
前記意味空間地図の前記ユニットに、対応する病状名を表示する、作成する意味空間地図が病態診断用であることを特徴とする請求項7に記載の自己組織化マップ法。

【請求項9】
前記意味空間地図に、時系列遷移により病態の悪化か治癒の方向かを視覚的に表示することを特徴とする請求項7~請求項8のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。

【請求項10】
前記意味空間地図に更に、生活習慣特性を付記することを特徴とする請求項7~請求項9のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法。

【請求項11】
複数個の属性よりなるベクトルを入力する手段、前記入力ベクトルに最も類似した参照ベクトルを持つ勝者ユニットを探索する手段、学習回数に応じて順次狭められる前記勝者ユニットの近傍領域に含まれる各ユニットの参照ベクトルを、前記学習回数に応じて順次小さくされる学習係数と前記入力ベクトルとに基づいて更新する手段、前記学習回数が予め設定された回数に達するまで、前記勝者ユニットの探索及び前記参照ベクトルの更新を繰り返す手段、自己組織化マップの特徴地図を作成する手段、前記特徴地図の各ユニットの参照ベクトルについて、基線からの偏位量を算出する手段、前記属性の一部あるいは全部を意味空間に配分し、その意味空間に配分された属性から、前記参照ベクトルの意味空間での重み量を算出する手段、参照ベクトルの基線からの偏位量を一方の軸に、及び参照ベクトルの意味空間での重み量を他方の軸に、前記特徴地図の各ユニットを配置して、2次元的に表示する手段を具備することを特徴とする自己組織化マップ表示装置。

【請求項12】
各入力ベクトルの属性の数値が正規分布化されるように変数変換する手段を有することを特徴とする請求項11に記載の自己組織化マップ表示装置。

【請求項13】
各入力ベクトルの属性の数値を基準化する手段を有することを特徴とする請求項1~請求項1のいずれか1項に記載の自己組織化マップ表示装置。

【請求項14】
コンピュータを自己組織化マップ表示装置として機能させるためのプログラムであって、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の自己組織化マップ法の特徴地図を作成する手順、及び意味空間地図を作成する手順を実行することを特徴とするプログラム。

【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
産業区分
  • 演算制御装置
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006014396thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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