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カオス符号化変調復調方法 新技術説明会

国内特許コード P07A010294
掲載日 2007年8月24日
出願番号 特願2005-140579
公開番号 特開2005-354674
登録番号 特許第4765065号
出願日 平成17年5月13日(2005.5.13)
公開日 平成17年12月22日(2005.12.22)
登録日 平成23年6月24日(2011.6.24)
優先権データ
  • 特願2004-145381 (2004.5.14) JP
発明者
  • 岡本 英二
  • 岩波 保則
出願人
  • 学校法人名古屋工業大学
発明の名称 カオス符号化変調復調方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】 低受信信号品質でも比較的良好な伝送誤り率特性が得られ、かつ逐次復号が可能であり、さらに通信信号系列が雑音に近く、他者が通信内容を容易に解読できない秘匿性に優れたカオス符号化変調方式を提供する。
【解決手段】 送信側は、伝送情報ビット列をカオス生成器に入力して符号化信号系列を生成し、符号化変調方式のカオス伝送信号系列として受信側へ伝送するカオス伝送信号系列生成ステップを備え、受信側は、推定送信系列を生成する推定送信系列生成ステップと、推定送信系列を入力として送信側の前記カオス伝送信号系列生成ステップと同一の処理により推定伝送信号系列を生成する推定伝送信号系列生成ステップと、送信側より受信した受信信号系列と推定伝送信号系列との誤差を計算し、その最小誤差を与える推定送信系列を受信信号系列の復号結果として出力する復号ステップとを備える。
【選択図】 図9

従来技術、競合技術の概要


移動無線通信や無線LANなどの分野では近年のマルチメディア通信の普及により、ますますの高速化、高効率化の需要が高まっている。しかし、移動通信などではマルチパスにより符号間干渉が発生し、伝搬路環境が頻繁に変化するため、劣悪な環境における高品質通信の確立が必要である。一方、近年では無線通信端末を用いた電子商取引のシステムなども徐々に普及してきており、通信におけるセキュリティーの確保、秘匿性の高い通信の実現が非常に重要なものになっている。



ところで、従来より通信路符号化技術の分野において、より劣悪な環境において高品質な通信を実現するために、変調方式や符号化技術の改良が行われている。その中でもターボ符号はシャノン限界に迫る高品質伝送を実現する手法である。これは符号の並列連接接続にインターリーバを介し、さらに繰り返し復号を行うことで誤り訂正能力を飛躍的に向上させたものである。また、暗号化技術の分野においても、従来から優れた特性を示す方法が多数提案されている(特許文献1参照。)。さらに、本発明者によりカオス方程式を用いたブロック符号化変調方式が提案されている(非特許文献1参照。)。




【特許文献1】特開2001-326631号公報

【非特許文献1】岡本英二,”カオス方程式を用いた符号化変調方式の一検討,”信学技法,RCS2001-307,pp.159-164,Mar.2002

産業上の利用分野


本発明は、送信側と受信側との間で符号化変調により情報の伝送を行う符号化変調復調方法に関するものであり、特に、デジタル通信において通信路における雑音により受信信号が劣化した場合においても高品質な伝送を行うことができ、且つ他者からは容易に復号を行うことができないカオス符号化変調復調方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
送信側と受信側との間で符号化変調により情報の伝送を行う符号化変調復調方法であって、
前記送信側は、
伝送情報ビット列をカオス生成器に入力して符号化信号系列を生成し、符号化変調方式のカオス伝送信号系列として前記受信側へ伝送するカオス伝送信号系列生成ステップを備え、
前記受信側は、
推定送信系列を生成する推定送信系列生成ステップと、
前記推定送信系列を入力として前記送信側の前記カオス伝送信号系列生成ステップと同一の処理により推定伝送信号系列を生成する推定伝送信号系列生成ステップと、
前記送信側より受信した受信信号系列と前記推定伝送信号系列との誤差を計算し、その最小誤差を与える推定送信系列を前記受信信号系列の復号結果として出力する復号ステップと
を備え
前記送信側における前記カオス伝送信号系列生成ステップは、
前記伝送情報ビット列と帰還されたカオス系列とを入力として所定の入力側演算を施すことにより入力信号系列を生成する入力側演算ステップと、
前記入力信号系列を入力として前記カオス生成器によりカオス系列を生成するカオス系列生成ステップと、
前記カオス系列を入力として所定の出力側演算を施すことにより前記カオス伝送信号系列を生成する出力側演算ステップと
を備え、
前記受信側における前記推定伝送信号系列生成ステップは、
前記推定送信系列と帰還された推定カオス系列とを入力として前記送信側と同一の入力側演算を施すことにより推定入力信号系列を生成する入力側演算ステップと、
前記推定入力信号系列を入力として前記送信側と同一のカオス生成器により推定カオス系列を生成する推定カオス系列生成ステップと、
前記推定カオス系列を入力として前記送信側と同一の出力側演算を施すことにより推定伝送信号系列を生成する出力側演算ステップと
を備えたことを特徴とするカオス符号化変調復調方法。

【請求項2】
前記所定の入力側演算fは、数式f(k,s(k-1))=s(k-1)で表される(但し、sはカオス生成器への入力信号系列を表し、k=0,1,…である。)ことを特徴とする請求項1に記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項3】
前記所定の出力側演算hは、以下の数式で表されることを特徴とする請求項に記載のカオス符号化変調復調方法。
【数式1】


但し、bはディジタルの伝送情報ビット列{0,1}を表し、n,k=0,1,…である。

【請求項4】
前記s(k)は、以下の数式で表されることを特徴とする請求項に記載のカオス符号化変調復調方法。
【数式2】



【請求項5】
前記カオス生成器は、円環状カオスの生成方程式を用いて、初期値をx0=Re[si(k)],y0=Im[si(k)]とし、以下の数式で表わされるものとしたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。
【数式3】


1(k)=x20+jy20

【請求項6】
前記所定の出力側演算hは、以下の数式で表されることを特徴とする請求項に記載のカオス符号化変調復調方法。
【数式4】


但し、bはディジタルの伝送情報ビット列{0,1}を表し、n,k=0,1,…である。

【請求項7】
前記所定の出力側演算hは、以下の数式で表されることを特徴とする請求項に記載のカオス符号化変調復調方法。
【数式5】


但し、bはディジタルの伝送情報ビット列{0,1}を表し、n,k=0,1,…である。

【請求項8】
前記出力側演算は、前記カオス系列から振幅、位相とも疑似雑音的に変化するカオス伝送信号系列を生成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項9】
前記出力側演算は、前記カオス系列から振幅又は位相のいずれか一方のみが変化するカオス伝送信号系列を生成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項10】
前記受信側における前記復号ステップは、所定の長さvl以上の各系列に対して、復号拘束長を1増加させる毎に前記推定伝送信号系列を1/2ずつ廃棄して前記誤差計算を行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項11】
送信側と受信側との間で符号化変調により情報の伝送を行う符号化変調復調方法であって、
前記送信側は、
伝送情報ビット列をカオス生成器に入力して符号化信号系列を生成し、符号化変調方式のカオス伝送信号系列として前記受信側へ伝送するカオス伝送信号系列生成ステップを備え、
前記受信側は、
推定送信系列を生成する推定送信系列生成ステップと、
前記推定送信系列を入力として前記送信側の前記カオス伝送信号系列生成ステップと同一の処理により推定伝送信号系列を生成する推定伝送信号系列生成ステップと、
前記送信側より受信した受信信号系列と前記推定伝送信号系列との誤差を計算し、その最小誤差を与える推定送信系列を前記受信信号系列の復号結果として出力する復号ステップと
を備え、
前記受信側における前記復号ステップは、所定の長さvl以上の各系列に対して、復号拘束長を1増加させる毎に前記推定伝送信号系列を1/2ずつ廃棄して前記誤差計算を行うことを特徴とするカオス符号化変調復調方法。

【請求項12】
前記受信側における前記復号ステップは、復号拘束長を可変的に設定することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項13】
前記受信側における前記復号ステップは、復号ビットの確からしさの尺度に基づいて前記復号拘束長を可変的に設定することを特徴とする請求項12に記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項14】
前記受信側における前記復号ステップは、前記推定送信系列における復号ビットを0とした場合の前記受信信号系列との最小誤差dと、前記復号ビットを1とした場合の最小誤差dとを比較し、前記最小誤差dの方が小さい場合は前記復号ビットを1と復号し、前記最小誤差dの方が小さい場合は前記復号ビットを0と復号することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項15】
前記受信側における前記復号ステップは、前記最小誤差dと前記最小誤差dとの差の絶対値を0以上の閾値と比較し、前記差の絶対値が前記閾値以上の場合は復号を行い、前記閾値未満の場合は復号拘束長を増加させて前記最小誤差d、dを再計算することを特徴とする請求項14に記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項16】
前記送信側における前記カオス伝送信号系列生成ステップは、複数のカオス生成器を用いて、前記伝送情報ビットの値によって異なるカオス生成器によりカオス伝送信号系列を生成することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項17】
前記送信側における前記カオス伝送信号系列生成ステップは、縦続又は並列或いはこれらの組合わせにより接続された複数のカオス生成器を用いて前記カオス伝送信号系列を生成することを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項18】
前記送信側における前記カオス伝送信号系列生成ステップは、
前記カオス伝送信号系列をパケット化すると共に前記カオス生成器によるカオス系列の生成を一旦終了して前記カオス生成器を初期化するパケット化ステップを含むことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかにカオス符号化変調復調方法。

【請求項19】
前記パケット化ステップは、前記各パケットを終端させる際にテールビットを挿入することを特徴とする請求項18に記載のカオス符号化変調復調方法。

【請求項20】
前記カオス伝送信号系列生成ステップの前又は後に実行され且つ雑音的に変化する変調信号を許容する他方式の符号化ステップを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載のカオス符号化変調復調方法。
産業区分
  • 伝送方式
  • 基本電子回路
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005140579thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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