TOP > 国内特許検索 > 液晶欠陥を利用した液晶流動形成機構および液晶流動形成方法、並びに、液晶流動を利用した物体移動機構および物体移動方法

液晶欠陥を利用した液晶流動形成機構および液晶流動形成方法、並びに、液晶流動を利用した物体移動機構および物体移動方法

国内特許コード P07A010339
整理番号 H17024
掲載日 2007年10月11日
出願番号 特願2005-255492
公開番号 特開2007-071225
登録番号 特許第4701415号
出願日 平成17年9月2日(2005.9.2)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
登録日 平成23年3月18日(2011.3.18)
発明者
  • 蝶野 成臣
  • 辻 知宏
出願人
  • 高知県公立大学法人
発明の名称 液晶欠陥を利用した液晶流動形成機構および液晶流動形成方法、並びに、液晶流動を利用した物体移動機構および物体移動方法
発明の概要 【課題】液晶の欠陥構造である転傾の接近等に起因して生じる液晶流動を利用し、物体の微少移動を容易に行うことができる液晶欠陥の移動に起因する流動を利用した物体移動機構および物体移動方法、並びに液晶欠陥を利用した液晶流動形成機構および液晶流動形成方法を提供する。
【解決手段】移動が固定された固定部材1と、固定部材1に対して、固定部材1の一面に沿って移動可能に配設された移動部材2と、移動部材2の対向面と固定部材1の一面との間に配設された液晶3と、液晶3内に、互いに異なる符号を有する一対の転傾を形成する一対の転傾形成手段と、一対の転傾を、互いに接近離間させる転傾移動手段とからなる。転傾移動手段によって一対の転傾を互いに接近離間させれば、液晶3の表面に一の転傾から他の転傾に向かい一の転傾に戻るような液晶3の流動が発生するから、液晶3の表面に接している移動部材2を、液晶流動の方向に移動させることができる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


従来から、液晶を利用する装置として、液晶ディスプレイが知られている。この液晶ディスプレイでは一対の平板間に液晶を挟んで保持しているが、一対の平板間に挟まれている液晶において、液晶分子は、その配向方向が所定の方向を向くように調整されている。このため、液晶に電圧を加えることによって、液晶分子の配向方向を調整でき、液晶ディスプレイに所定の画像を表示させることができる。
液晶中に転傾が存在すると、転傾の部分は液晶分子の配向方向が本来予定されている方向と異なる方向を向いているため、転傾の部分は、液晶に電圧を加えても液晶分子の配向方向を制御することが困難である。すると、転傾の部分は、予定した色や明るさを示さなくなり、その部分に色落ち等の不具合が生じてしまう可能性がある。つまり、転傾の存在は液晶ディスプレイの品質の低下につながるのである。
かかる事情もあり、転傾の発生を抑制したり除去したりすることを目的とした研究は行われてきたのであるが(例えば、非特許文献1)、これまで、転傾を工業的に利用するような試みは全くなされてこなかった。



ところで、転傾には、正の転傾と負の転傾があり、TNI(相転移温度)に近い温度では反対符号の転傾は互いに引き合って接近し、最終的に融合することが知られているが(非特許文献2)、転傾が引き合って融合するときに液晶分子の移動等が生じていることは明らかにされていなかった。しかし、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、転傾が引き合って融合するときに、転傾近傍における液晶分子の移動に起因する液晶流動が生じていること、および、その流動状態を明らかにすることによって、本発明を完成するに到ったのである。



【非特許文献1】
辻知宏・蝶野成臣,日本機械学会論文集(B編),68,675(2002),3012
【非特許文献2】
S. Chandrasekhar 著、木村初男・山下護 共訳、「液晶の物理学」、株式会社吉岡書店、1995年9月25日、p.134-139

産業上の利用分野


本発明は、液晶欠陥を利用した液晶流動形成機構および液晶流動形成方法、並びに、液晶流動を利用した物体移動機構および物体移動方法に関する。液晶は、通常、隣接する液晶分子の向きが大きく変化しないように配向している。しかし、液晶中には、隣接する液晶分子に対して配向が不連続となった部分が発生する場合があり、この不連続となった部分が並んで線状になったものは転傾と呼ばれる。
本発明は、かかる液晶に発生する転傾を積極的に利用して物体を移動させる物体移動機構および物体移動方法、並びに、液晶欠陥を利用した液晶流動形成機構および液晶流動形成方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
移動が固定された固定部材と、
該固定部材の一面と対向する対向面とを有し、該固定部材に対して、該固定部材の一面に沿って移動可能に配設された移動部材と、
該移動部材の対向面と前記固定部材の一面との間に配設された液晶と、
該液晶内に、互いに異なる符号を有する一対の転傾を形成する一対の転傾形成手段と、
該一対の転傾を、互いに接近離間させる転傾移動手段とからなる
ことを特徴とする物体移動機構。

【請求項2】
前記移動部材が、前記一対の転傾の間に配設されている
ことを特徴とする請求項1記載の物体移動機構。

【請求項3】
前記一対の転傾形成手段が、
前記液晶中に、該液晶内で移動可能に挿入される挿入部材を備えており、
該挿入部材は、
その表面に、該挿入部材の周囲に位置する液晶分子が、該挿入部材の位置に転傾が存在するときと同等の配向を示すようにラビング処理が施されている
ことを特徴とする請求項1記載の物体移動機構。

【請求項4】
液晶上に配置された移動部材を移動させるための物体移動方法であって、
前記液晶に、互いに異なる符号を有する一対の転傾を形成し、
該一対の転傾を、互いに接近離間させる
ことを特徴とする物体移動方法。

【請求項5】
前記移動部材を挟む位置に、前記一対の転傾を形成する
ことを特徴とする請求項4記載の物体移動方法。

【請求項6】
液晶内に液晶流動を発生させる液晶流動形成機構であって、
該液晶内に、互いに異なる符号を有する一対の転傾を形成する一対の転傾形成手段と、
該一対の転傾を、互いに接近離間させる転傾移動手段とからなる
ことを特徴とする液晶欠陥を利用した液晶流動形成機構。

【請求項7】
液晶内に液晶流動を発生させる液晶流動形成方法であって、
液晶内に、互いに異なる符号を有する一対の転傾を形成し、
該一対の転傾を、互いに接近離間させる
ことを特徴とする液晶欠陥を利用した液晶流動形成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2005255492thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」までお問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close