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磁気共鳴撮像装置および撮像方法 コモンズ

国内特許コード P07P005141
整理番号 T84
掲載日 2007年8月31日
出願番号 特願2006-034978
公開番号 特開2007-209658
登録番号 特許第4581091号
出願日 平成18年2月13日(2006.2.13)
公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
登録日 平成22年9月10日(2010.9.10)
発明者
  • 大竹 陽介
  • 巨瀬 勝美
  • 拝師 智之
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 磁気共鳴撮像装置および撮像方法 コモンズ
発明の概要

【課題】広いダイナミックレンジを有し、高い分解能を有する磁気共鳴撮像装置および撮像方法を提供する。
【解決手段】RFコイル42で受信されNMR信号を増幅(55)した後に、2系統に分配し、1系統は増幅(56)、位相検波(31)、A/D変換(11)、他の1系統はそのまま位相検波(32)、A/D変換(12)を行い、その後、ゲインの異なる同一の信号を合成し、画像の再構成を行なって(14)、ダイナミックレンジを拡大する。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


近年、磁気共鳴撮像(以下「MRI撮像」ともいう。)技術に関する進歩は目覚ましものがあり、今や医療の研究や現場のみならず、材料分析などの分野においても必須となっている。



図17は従来例に係るMRI装置の全体の構成を示したものであり、以下にその動作を簡単に説明する。まず撮像に必要なパラメータとなる、繰返し時間TR、エコー時間TE、撮像視野等を入力デバイス90からコンピュータ10に入力する。コンピュータ10は、入力されたパラメータをパルス発生器13を駆動するためのデータ形式に変換して出力し、パルス発生器13を駆動する。



パルス発生器13はMRI撮像装置のパルスシーケンス、即ちRFパルスの波形と位置情報、勾配パルスの波形等を正確なタイミングで出力し、さらにNMR信号をAD変換するためのトリガ信号等を出力する。高周波のシンセサイザ20から定常的に出力されるラーモア周波数の高周波は、このRFパルスの波形によって変調器33で変調される。このとき同時にパルス発生器13から出力された位相情報により、高周波の位相も決定され、回転座標系における所定の位相のRFパルスが変調器から出力される。



そしてこのRFパルスは、パワアンプ54で増幅されRFコイル42に供給される。一方、パルス発生器13から出力された磁場勾配パルスの波形は、x、y、zの3軸方向の磁場勾配コイルを駆動するための3つの電流増幅器51、52、53にそれぞれ入力される。



そして被写体Rの核磁化のラーモア歳差運動は、RFコイル42で受信されてNMR(Nuclear Magnetic Resonance)信号となり、プリアンプ55に入力され増幅された後、位相敏感検波器31において、シンセサイザ20から出力されたラーモア周波数の参照信号を用いて位相敏感検波される。



このとき、互いに90°位相の異なる2つの参照信号を用いることにより、回転座標系における互いに直交した成分の核磁化の信号を検出することができ、その結果2種類の信号が得られ、ADC11によってデジタルデータに変換され、変換されたデジタルデータはコンピュータ10へ転送される。コンピュータ10では、パルスシーケンスが終了し、画像再構成に必要なデータが取得されると、画像再構成プログラムが起動されて再構成が行われ、取得された画像が画像ディスプレイ80に表示される。



以上がMRI撮像装置の一般的な動作である。しかし磁気共鳴撮像においてはNMR信号のSNR(Signal-to-Nose Ratio)、計測時間、コンピュータの記憶容量等の制限により画素数が制限され、より高い空間分解能を実現するために、被写体の単位体積当たりのSNRを向上させることが必要であり、巨大な画像マトリックスに対応したMRI撮像装置が必要となる。



これに対処するため、ゲイン差を変えて2回データを取得する方式(Dual Scan法)がMRIの技術分野では広く採用されている。



また、下記非特許文献1にはNMR信号を数MHzから数10MHzの中間周波数に変換し、中間周波数の4倍の周波数でデジタルサンプリングするダイレクトサンプリング方式が示めされている。



また、下記特許文献1には、装置の大型化や製造コストを特別に増加させることなく、かつ収集データの全サンプリング点に対してダイナミックレンジを最適化することを目的とする装置が示されている。図18は、下記特許文献1に示された磁気共鳴装置の受信部の構成を示すブロック図であり、一様な静磁場中に配置された被写体からだから被写体からのアナログ量の磁気共鳴信号を受信する受信部RSに、前記磁気共鳴信号を受けてその磁気共鳴信号の振幅を、調整可能なゲインで格別に調整する2つの信号減衰器ATT1、ATT2と、この2つの信号減衰器により格別に調整された磁気共鳴信号をデジタル量の信号に格別に変換する2つのA/D変換器A/D1、A/D2と、前記磁気共鳴信号の信号値に応じて前記2つの信号減衰器のゲインを切り替える切替手段CCとを備え、収集データの全サンプリング点に対してダイナミックレンジの最適化を図ろうとするものが示されている。

【非特許文献1】R. Bein,J. Bishop, R.M. Henkelman. Dynamic Range Requirements for MRI. Conc. Magn. Reson. B26:28-35,2005

【特許文献1】特開2005-270583号公報

産業上の利用分野


この発明は、磁気共鳴撮像装置および撮像方法に関し、詳しくは広いダイナミックレンジを有し高い分解能を有する磁気共鳴撮像装置および撮像方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一様な静磁場内に配置された被写体に勾配磁場および撮像パルスシーケンスを印加して、収集した該被写体からのアナログ量の磁気共鳴信号を受信・検波し、デジタルデータに変換して、画像の再構成が行われる磁気共鳴撮像装置であって、
RFコイルで受信されたNMR信号を増幅する第1プリアンプと、
該第1プリアンプで増幅されアナログ信号を2系統に分配する電力分配器と、
該電力分配器で分配された1の系統の信号に係る第2プリアンプ、第1位相敏感検波器、第1A/D変換器を順次配した第1信号系と、
前記分配器で分配された他の1の系統の信号に係る第2位相敏感検波器、第2A/D変換器を順次配した第2信号系と、
前記第1信号系と第2信号系を通して取得した、ゲインの異なる2つの同一の信号を合成し、画像を再構成するデータ処理部とを備え、
前記データ処理部は、前記第1信号系と第2信号系を通して取得したゲインの異なる2つの同一の信号の位相差とゲイン差を補正した後に、前記第1信号系にて取得された信号の飽和部分を中央部に含む楕円体を信号の入替え位置とし、前記第2信号系にて取得された信号に入れ替えて、前記2つの信号を合成して画像の再構成を行っており、
前記2つの信号の入替え位置は、前記第2信号系にて取得された信号の絶対値のピーク値を持つk空間の1軸の位置を求める手順1と、
前記第1信号系にて取得されたデータのうち、前記手順1と同じ軸のデータをグラフ表示する手順2と、
前記手順2で表示したグラフにおいて、横軸の0点側から順に+方向に検索して行き、初めに飽和する点P1を求める手順3と、
前記手順2で表示したグラフにおいて、横軸の右側の点から順に-方向に検索して行き、初めに飽和する点P2を求める手順4と、
前記手順3と手順4で求めた点P1とP2の中点 P3を求める手順5と、
前記手順1から手順5を繰り返し、前記P3を中心点とする楕円体のkx、ky、kzの3軸のうちの残りの2軸についても、データの入替え部位を求める手順6からなる手順を経て求められることを特徴とする磁気共鳴撮像装置

【請求項2】
一様な静磁場内に配置された被写体に勾配磁場および撮像パルスシーケンスを印加して、収集した該被写体からのアナログ量の磁気共鳴信号を受信・検波し、デジタルデータに変換して、画像の再構成が行われる磁気共鳴撮像方法であって、
RFコイルで受信されNMR信号を増幅する第1工程と、
該第1工程で増幅されたアナログ信号を2系統に分配する第2工程と、
該第2工程で分配された1の系統の信号を増幅し、位相敏感検波し、A/D変換する第3工程と、
前記第2工程で分配された他の1の系統の信号を位相敏感検波し、A/D変換する第4工程と、
前記第3工程と第4の工程で得られたゲインの異なる2つの同一の信号を取得し、該2つの信号の位相差とゲイン差を補正した後に、前記第3工程で取得された信号の飽和部分を中央部に含む楕円体を信号の入替え位置とし、前記第4工程で取得された信号に入れ替えて、前記2つの信号を合成して画像の再構成を行う第5の工程を有し、
前記第5工程における前記2つの信号の入替え位置は、前記第4工程にて取得された信号の絶対値のピーク値を持つk空間の1軸の位置を求める手順1と、
前記第3工程にて取得されたデータのうち、前記手順1と同じ軸のデータをグラフ表示する手順2と、
前記手順2で表示したグラフにおいて、横軸の0点側から順に+方向に検索して行き、初めに飽和する点P1を求める手順3と、
前記手順2で表示したグラフにおいて、横軸の右側の点から順に-方向に検索して行き、初めに飽和する点P2を求める手順4と、
前記手順3と手順4で求めた点P1とP2の中点 P3を求める手順5と、
前記手順1から手順5を繰り返し、前記P3を中心点とする楕円体のkx、ky、kzの3軸のうちの残りの2軸についても、データの入替え部位を求める手順6からなる手順を経て求められることを特徴とする磁気共鳴撮像方法。

【請求項3】
受信信号を第1の信号系および第2の信号系の2つの信号系に分配し、さらに合成する信号処理方法において、
前記受信信号から前記第1の信号系に分配された第1の信号を、増幅し、位相敏感検波し、A/D変換する第1工程と、
前記受信信号から前記第2の信号系に分配された第2の信号を、前記第1の信号とは異なるゲインで増幅し、位相敏感検波し、A/D変換する第2工程と、
前記第1工程および前記第2工程により得られたそれぞれゲインの異なる同一の信号である前記第1の信号および前記第2の信号を合成する第3工程とを備え、
前記第3工程は、前記第1の信号および前記第2の信号の位相差とゲイン差を補正した後に、前記第1の信号の飽和部分を中央部に含む楕円体を信号の入替え位置とし、前記第2の信号に入れ替えて、前記第1の信号および前記第2の信号を合成しており、
前記第1の信号と前記第2の信号との入替え位置は、前記第2の信号の絶対値のピーク値を持つk空間の1軸の位置を求める手順1と、
前記第1工程にて取得されたデータのうち、前記手順1と同じ軸のデータをグラフ表示する手順2と、
前記手順2で表示したグラフにおいて、横軸の0点側から順に+方向に検索して行き、初めに飽和する点P1を求める手順3と、
前記手順2で表示したグラフにおいて、横軸の右側の点から順に-方向に検索して行き、初めに飽和する点P2を求める手順4と、
前記手順3と手順4で求めた点P1とP2の中点 P3を求める手順5と、
前記手順1から手順5を繰り返し、前記P3を中心点とする楕円体のkx、ky、kzの3軸のうちの残りの2軸についても、データの入替え部位を求める手順6とからなる手順を経て求められることを特徴とする信号処理方法。
産業区分
  • 治療衛生
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006034978thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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