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可逆性感熱記録材料、及びそれを用いた記録媒体 新技術説明会

国内特許コード P07A010399
掲載日 2007年8月31日
出願番号 特願2005-314589
公開番号 特開2007-118420
登録番号 特許第4572298号
出願日 平成17年10月28日(2005.10.28)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
登録日 平成22年8月27日(2010.8.27)
発明者
  • 渡辺 敏行
  • 平田 修造
出願人
  • 学校法人東京農工大学
発明の名称 可逆性感熱記録材料、及びそれを用いた記録媒体 新技術説明会
発明の概要

【課題】 可逆的に発光強度を制御することができ、かつ書き換え耐久性、発光寿命と消光寿命が長い可逆性感熱記録材料を提供することを目的とする。
【解決手段】 電子供与性呈色化合物、電子受容性化合物、及び可逆剤を含有し、前記電子供与性呈色化合物と前記電子受容性化合物との間の呈色反応を利用した可逆性感熱記録材料であって、前記電子供与性呈色化合物の呈色状態であるときに該電子供与性呈色化合物へのエネルギー移動を行うための発光性化合物をさらに含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料である。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


従来、電子供与性呈色性化合物(以下、呈色剤とも言う)と電子受容性化合物(以下、顕色剤とも言う)との間の呈色反応を利用した感熱記録材料は広く知られている。このような感熱記録材料の中でも呈色と消色とを繰り返し行うことができ、かつ、呈色状態や消色状態を室温で保持できる可逆性感熱記録材料としては、これまでに、電子受容性化合物として没食子酸とフロログルシノールを組み合わせたものを用いたもの(特許文献1)、電子受容性化合物にフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いたもの(特許文献2)、電子供与性呈色化合物と電子受容性化合物とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有するもの(特許文献3~5)、電子受容性化合物にアスコルビン酸誘電体を用いたもの(特許文献6)、電子受容性化合物にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いたもの(特許文献7、8)などが開示されている。



また、(特許文献9)には、電子受容性化合物として長鎖脂肪族炭化水素基を有する有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物、またはフェノール化合物を用い、これと、電子供与性呈色化合物であるロイコ染料と組み合わせることによって、呈色と消色を加熱冷却条件により容易に行わせることができ、しかもその呈色状態と消色状態を常温において安定に保持させることが可能であり、しかも呈色と消色を繰り返すことが可能な可逆性感熱発色性組成物およびこれを記録層に用いた可逆性感熱記録媒体が提案されている。
また、(特許文献10)には、長鎖脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物について特定の構造のものを使用することが提案されている。
さらに、(特許文献11~15)には、種々の消色促進剤を添加することにより、高速消去特性を付与することが提案されている。



しかしながら、上述の可逆性感熱記録材料は、周囲の光を吸収して材料の色を表現する材料であり、周囲が明るい状況でのみ効能を発揮する材料であった。そのため、上述のような可逆性感熱記録材料は以下の問題点を有するものであった。例えば、表示材料などとして用いた場合には、周囲が暗い状況では呈色状態や消色状態を認識できず、補助白色光源を用いて視認することになる。しかし、この場合には白色光の散乱などの影響により、コントラストが低下する問題がある。また、記録材料として用いた場合にも、発光性の材料ではないために、記録を行う前後で励起光を照射した際の発光強度が弱く、高感度の読み出しには適さない材料であった。



また、(非特許文献1)には、発光性の感熱記録材料として、フォトクロミック化合物と発光性化合物を高分子媒体中に分散し、フォトクロミック化合物を光異性化したものが提案されている。この感熱記録材料は、励起光源を用いることで発光と非発光のON/OFFを行うものである。



しかしながら、上記のフォトクロミック化合物と発光性化合物を高分子媒体中に分散した感熱記録材料は、記録が励起光照射により破壊されてしまうために発光寿命と消光寿命が短いという問題点があった。




【特許文献1】特開昭60-193691号公報

【特許文献2】特開昭61-237684号公報

【特許文献3】特開昭62-138556号公報

【特許文献4】特開昭62-138568号公報

【特許文献5】特開昭62-140881号公報

【特許文献6】特開昭63-173684号公報

【特許文献7】特開平2-188293号公報

【特許文献8】特開平2-188294号公報

【特許文献9】特開平5-124360号公報

【特許文献10】特開平6-210954号公報

【特許文献11】特開平8-310128号公報

【特許文献12】特開平9-272262号公報

【特許文献13】特開平9-270563号公報

【特許文献14】特開平9-300817号公報

【特許文献15】特開平9-300820号公報

【非特許文献1】Macromolecules, 36, 964(2003)

産業上の利用分野


本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の呈色反応を利用した感熱記録材料に関するものである。また、本発明は、この感熱記録材料を用いた記録媒体に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
電子供与性呈色化合物、電子受容性化合物、及び可逆剤を含有し、前記電子供与性呈色化合物と前記電子受容性化合物との間の呈色反応を利用した可逆性感熱記録材料であって、前記電子供与性呈色化合物の呈色状態であるときに該電子供与性呈色化合物へのエネルギー移動を行うための発光性化合物と、発光性化合物の光吸収を促進するための光吸収補助剤とをさらに含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。

【請求項2】
請求項1記載の可逆性感熱記録材料において、発光性化合物は、電子供与性呈色化合物の呈色状態における紫外可視吸収スペクトルの一部に対して少なくとも一部が重なるような発光スペクトルを有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。

【請求項3】
請求項1又は2記載の可逆性感熱記録材料において、吸収補助剤の発光スペクトルに対して少なくとも一部が重なるような吸収スペクトルを有するエネルギー移動補助剤を含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか記載の可逆性感熱記録材料において、発光性化合物の吸収スペクトルに対して少なくとも一部が重なるような発光スペクトルを有するエネルギー移動補助剤を含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか記載の可逆性感熱記録材料を基材上に設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。

【請求項6】
請求項記載の可逆性感熱記録媒体において、可逆性感熱記録材料上に保護層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。

【請求項7】
請求項5又は6記載の可逆性感熱記録媒体の所定位置を可逆剤の融点まで加熱した後冷却することで発光性化合物を発光させる工程、及び前記所定位置とは異なる位置を可逆剤の結晶化温度まで加熱した後冷却することで発光性化合物を消光させる工程と、を有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の記録方法。

【請求項8】
請求項5又は6記載の可逆性感熱記録媒体に対して、励起光を照射することで画像を表示する工程、を有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の表示方法。
産業区分
  • 事務機
  • 省エネルギー
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005314589thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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