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アンドロゲン受容体遺伝子に特異的なsiRNA コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P07P004908
整理番号 129-435
掲載日 2007年9月7日
出願番号 特願2006-039768
公開番号 特開2007-215481
登録番号 特許第4961549号
出願日 平成18年2月16日(2006.2.16)
公開日 平成19年8月30日(2007.8.30)
登録日 平成24年4月6日(2012.4.6)
発明者
  • 中城 公一
  • 浜川 裕之
出願人
  • 国立大学法人愛媛大学
発明の名称 アンドロゲン受容体遺伝子に特異的なsiRNA コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】臨床応用可能なAR遺伝子を標的とするsiRNAの提供。
【解決手段】AR遺伝子を標的とする二本鎖siRNAであって、19塩基対と2塩基の3’末端オーバーハングとからなる21塩基の二本鎖siRNA、又は、27塩基対からなるブラントエンドの二本鎖siRNAであり、該19塩基対の配列が、特定の配列であり、該27塩基対の配列が、特定の配列である二本鎖siRNA。該二本鎖siRNAは、オフターゲット効果及びインターフェロン応答を回避しつつ、AR遺伝子に特異的なRNAiを媒介できるため、例えば、臨床応用が可能であり、ARを標的分子とした医療や医薬組成物の分野、例えば、前立腺癌を含む癌治療に関する治療や医薬組成物の分野で有用である。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


前立腺癌は、欧米では男性が罹患する最も頻度の高い癌である。日本においても、食生活の欧米化及び人口の高齢化に伴い、前立腺癌患者数が年々増加している。一般に前立腺癌細胞の増殖は、アンドロゲンにより刺激される。そのため、切除不能な進行前立腺癌の治療においては、アンドロゲンの産生及び機能を阻害するホルモン療法がしばしば行われる。その奏効率は、極めて高い。しかしながら、数年以内にアンドロゲン非依存性前立腺癌として再燃をきたす。したがって、前立腺癌治療においては、アンドロゲン非依存性癌の制御が最も重要な課題となる。



アンドロゲン依存性前立腺癌から非依存性癌への進行の詳細な分子メカニズムは明らかではないが、アンドロゲン受容体(AR)の関与が示唆されている。すなわち、アンドロゲン非依存性癌は、ARの変異あるいは増幅により、超低濃度のアンドロゲン、抗アンドロゲン剤、その他のステロイドホルモンなどに感受性を示すことが明らかにされている(特許文献1、非特許文献1~5参照)。また、数種類の増殖因子によるARの活性化も報告されている(非特許文献6参照)。そこで、AR拮抗剤などによる前立腺癌の治療が試みられている(特許文献2参照)。



RNA干渉(RNAinterference:RNAi)技術は、生命科学研究に頻繁に利用され、その有用性は広く確認されている。RNAiとは、二本鎖RNAによって、その配列特異的にmRNAが分解され、その結果遺伝子の発現が抑制される現象をいう。2001年に21塩基の低分子二本鎖RNAが哺乳動物細胞内でRNAiを媒介できることが報告されてより(非特許文献7参照)、siRNA(small interferece RNA)は、標的遺伝子の発現抑制方法として頻用されている。また、より高いRNAi効果を得るためのsiRNAの配列選択基準についても報告されている(非特許文献8参照)。RNAi技術は、医薬品への応用や、癌を含む種々の難治性疾患の治療への応用が期待されている。



しかしながら、siRNAを臨床応用する場合、インターフェロン応答の問題がある。すなわち、高濃度の合成siRNAを細胞内に導入したり、細胞内において高濃度にsiRNAを発現させたりすると、インターフェロン応答が誘導され非特異的な発現阻害や非特異的な細胞増殖阻害が起こる。現在では、10nM以上の合成siRNAを細胞内導入するとインターフェロン応答が誘導されることが知られている。



さらに、siRNAを臨床応用する場合、オフターゲット効果の問題がある。すなわち、siRNAは、標的遺伝子の発現を抑制できる優れた技術ではあるが、標的遺伝子以外の類似標的配列を有する遺伝子の発現も抑制してしまう場合があることが明らかにされている(非特許文献9参照)。



これまでに、AR遺伝子に特異的なsiRNAであって、上述したインターフェロン応答やオフターゲット効果などの問題を回避できる臨床応用可能なsiRNAは報告されていない。

【特許文献1】特開2004-57180号公報

【特許文献2】特開2003-252854号公報

【非特許文献1】Taplin MEら、「Mutation of the androgen-receptor gene in metastatic androgen-independent prostate cancer.」 N Engl J Med 332: 1393-1398, 1995.

【非特許文献2】Koivisto Pら、「Androgen receptor gene amplification: a possible molecular mechanism for androgen deprivation therapy failure in prostate cancer.」 Cancer Res 57: 314-319, 1997.

【非特許文献3】Gregory CWら、「Androgen receptor stabilization in recurrent prostate cancer is associated with hypersensitivity to low androgen.」Cancer Res 61: 2892-2898, 2001.

【非特許文献4】Zhao XYら、「Glucocorticoids can promote androgen-independent growth of prostate cancer cells through a mutated androgen receptor.」 Nat Med 6: 703-706, 2000.

【非特許文献5】Tan Jら、「Dehydroepiandrosterone activates mutant androgen receptors expressed in the androgen-dependent human prostate cancer xenograft CWR22 and LNCaP cells.」 Mol Endocrinol 11: 450-459, 1997.

【非特許文献6】Culig Zら、「Androgen receptor activation in prostatic tumor cell lines by insulin-like growth factor-I, keratinocyte growth factor, and epidermal growth factor.」 Cancer Res 54: 5474-5478, 1994.

【非特許文献7】Elbashir SMら、「Duplexes of 21-nucleotide RNAs mediate RNA interference in cultured mammalian cells.」 Nature 411 (6836): 494-498, 2001.

【非特許文献8】Reynolds Aら、「Rational siRNA design for RNA interference.」 Nat Biotechnol 22 (3): 326-330, 2004.

【非特許文献9】Jackson ALら、「Expression profiling reveals off-target gene regulation by RNAi.」 Nat Biotechnol 21 (6): 635-637, 2003.

産業上の利用分野


本発明は、アンドロゲン受容体(AR)遺伝子に特異的なsiRNAに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アンドロゲン受容体(AR)遺伝子を標的とする二本鎖siRNAであって、
19塩基対と2塩基の3’末端オーバーハングとからなる21塩基の二本鎖siRNA、又は、27塩基対からなるブラントエンドの二本鎖siRNAであり、
前記19塩基対の配列が、配列表の配列番号1から3のいずれかであり、
前記27塩基対の配列が、配列表の配列番号4又は5である二本鎖siRNA。

【請求項2】
前記3’末端オーバーハング部分の2塩基の配列が、TTである請求項1記載の二本鎖siRNA。

【請求項3】
AR特異的阻害剤であって、請求項1又は2に記載の二本鎖siRNAを含み、RNA干渉によりAR遺伝子の発現を特異的に阻害するAR特異的阻害剤。

【請求項4】
癌治療用の医薬組成物であって、請求項1又は2に記載の二本鎖siRNAを含む医薬組成物。

【請求項5】
さらに、アテロコラーゲンを含む請求項記載の医薬組成物。

【請求項6】
前記癌が、前立腺癌である請求項4又は5に記載の医薬組成物。
産業区分
  • 微生物工業
  • 薬品
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006039768thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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