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生体組織測定用イメージセンサ及び該センサを用いた生体組織測定方法

国内特許コード P07A010508
整理番号 P03-6
掲載日 2007年9月14日
出願番号 特願2004-036690
公開番号 特開2005-227155
登録番号 特許第4332628号
出願日 平成16年2月13日(2004.2.13)
公開日 平成17年8月25日(2005.8.25)
登録日 平成21年7月3日(2009.7.3)
発明者
  • 徳田 崇
  • 太田 淳
  • 香川 景一郎
  • 上原 昭宏
出願人
  • 学校法人奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 生体組織測定用イメージセンサ及び該センサを用いた生体組織測定方法
発明の概要

【課題】 生物が本来の活動状態を維持した状態での該生物の生体組織の観察を可能とするとともに、電気刺激又は生体電気信号の観察と生体組織の発光・蛍光現象の観察との組み合わせによって高度な生体情報を得る。
【解決手段】 多数の画素セル13を2次元アレイ状に配置した光電変換領域11の上面を覆う保護層から露出させて、所定間隔離して複数の突起電極16を基板10上に設ける。保護層は生体組織を害さない樹脂とし、生体組織を直接、保護層の上に置く又はこのセンサ自体を生体組織中に埋設することで、生体組織からの放出光をごく近接したフォトダイオード14で受ける。突起電極16は生体組織に接触するので、この突起電極16を介して生体組織に微弱電流を流して電気刺激を行い、それに対する光学的な反応による画像を観察したり、或いは、生体組織による光学的現象と電気的現象とを同時に測定したりする。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


近年、バイオイメージング技術として、生体細胞における光学的な現象を観察する技術の重要性が非常に増大している。こうした技術としては、例えば、エクオリン、ハウスタウリン等の発光タンパク質を用いた発光観察、GFP(Green Fluoresence Protein)等を利用した蛍光観察、Fura-2,Indo-1等のCa2+イオン感受性色素や電位感受性色素を用いた細胞活動観察、などが挙げられる。こうした生体組織の発光現象や蛍光現象を利用した現在のバイオイメージング技術は、いずれも顕微鏡下で生じた現象を拡大して観察するものである。



上記顕微鏡としては主として近接場顕微鏡(全反射蛍光顕微鏡)などが利用されるが(非特許文献1など参照)、こうした特殊な顕微鏡は光学系が非常に複雑であって装置自体が大きく、価格もかなり高い。そのため、より簡便に且つ低廉なコストで以て生体組織の光学的現象による画像を取得できる装置の開発が強く要望されている。



また一般に、生体組織の蛍光発光や自己発光はかなり微弱であるが、従来のような装置では、こうした微弱な光が光学系を通る間に更に弱められてしまい、十分な蛍光画像・発光画像を得られない場合もあった。また、光学系の収差などの歪み要因によって、蛍光画像・発光画像の一部に歪みが生じる場合もあった。



さらにまた、従来の顕微鏡のような装置によって観察が可能である観察対象物は、顕微鏡にセットできるサイズや形態に限られる。そのため、基本的には生体から単離した生体組織しか観察することができないため、例えば比較的大形の動物等の生体組織を生体内に存在する状態のまま(つまりその動物から採取すること無しに)観察することは非常に困難であり、観察可能な現象に限界があった。




【非特許文献1】“アーク光源全反射蛍光顕微システム IX71-ARCEVA”、[online]、オリンパス株式会社、[平成16年1月20日検索]、インターネット、<URL : http://www.olympus.co.jp/jp/lisg/bio-micro/product/ix71-arceva.h>

産業上の利用分野


本発明は、主として、生化学、分子生物学、臨床医学等の分野において、生体細胞、タンパク質、DNA、ペプチド、糖類などの各種生体組織の測定・観察を行うために好適な生体組織測定用のイメージセンサと、該センサを用いた生体組織測定方法に関する。なお、ここで言う「イメージセンサ」とは、固体撮像素子(半導体チップ)そのものと該固体撮像素子を中心として構成されたセンサユニットとの両方を含むものとする。

特許請求の範囲 【請求項1】
観察対象物である生体組織の光現象による2次元画像を取得するための生体組織測定用イメージセンサであって、
a)多数の微小受光素子が2次元状に配置されて成る光電変換部と、
b)該光電変換部を被覆する、生体組織を害しない材料から成る保護膜層と、
c)前記光電変換部の領域内に、前記微小受光素子が配置されるべき画素領域を用いて該微小受光素子の配置よりも疎らな所定間隔で2次元状に配置され、それぞれその上端が前記保護膜層から露出又は突出するように設けられ、且つそれぞれ独立に外部からの電流の注入が可能である複数の電極部と、
を備え、観察対象物を前記保護膜層に接触させた状態で、前記電極部により前記観察対象物に電気的刺激を与えつつ、前記光電変換部により前記観察対象物を撮像することを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項2】
観察対象物である生体組織の光現象による2次元画像を取得するための生体組織測定用イメージセンサであって、
a)多数の微小受光素子が2次元状に配置されて成る光電変換部と、
b)該光電変換部を被覆する、生体組織を害しない材料から成る保護膜層と、
c)前記光電変換部の領域内に、前記微小受光素子が配置されるべき画素領域を用いて該微小受光素子の配置よりも疎らな所定間隔で2次元状に配置され、それぞれその上端が前記保護膜層から露出又は突出するように設けられ、且つそれぞれ独立に信号の取り出しが可能である複数の電極部と、
を備え、観察対象物を前記保護膜層に接触させた状態で、前記光電変換部により前記観察対象物を撮像するとともに、前記電極部により前記観察対象物の局所的な電位を検出することを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の生体組織測定用イメージセンサであって
記各微小受光素子で受光した光強度信号をパルス幅変調又はパルス周波数変調することでパルス幅又はパルス頻度に情報を有するパルス信号列に変換する信号変換手段さらにえることを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項4】
請求項1又は2に記載の生体組織測定用イメージセンサであって
前記微小受光素子はそれぞれ、基板内部の浅い部分に形成された主として相対的に短い波長の光を検出する短波長検出領域と、該短波長検出領域よりも基板内部の深い部分に形成された主として相対的に長い波長の光を検出する長波長検出領域とを有し、
前記短波長検出領域で光電変換により発生した電気信号と前記長波長検出領域で光電変換により発生した電気信号とをそれぞれ独立に取り出すための信号取り出し手段
さらに備え、観察対象物を前記保護膜層に接触させた状態で、該観察対象物から互いに異なる2つの波長で以て放出された光に対する電気信号を前記短波長検出領域及び長波長検出領域で同時に取得することを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項5】
請求項1又は2に記載の生体組織測定用イメージセンサであって、
個の微小受光素子と、第1、第2なる2個の電荷蓄積部と、前記1個の微小受光素子から第1及び第2電荷蓄積部へ電荷を選択的に転送するための電荷転送部と、前記第1及び第2電荷蓄積部の蓄積電荷に応じた電圧を出力する第1、第2なる2個の出力部と、を含んで1個の画素セルが構成され、該画素セルが2次元状に配置されることで前記光電変換部が構成され
観察対象物を前記保護膜層に接触させた状態で、該観察対象物に対して互いに波長の異なる2種の励起光を時分割で照射し、該励起光に応じて該観察対象物から放出された光によって各微小受光素子でそれぞれ発生した電荷信号を2種の励起光の時分割の切替えタイミングに同期して電荷転送部により振り分けて第1及び第2電荷蓄積部に蓄積し、その後にそれぞれ第1及び第2出力部から出力することを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項6】
請求項1又は2に記載の生体組織測定用イメージセンサであって
前記保護膜層に接触して配置された観察対象物に対し照射される励起光の波長帯域の通過を阻止する一方、該励起光に応じて観察対象物から放出される蛍光光の波長帯域を通過させる光学フィルタ層さらに備えることを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項7】
請求項6に記載の生体組織測定用イメージセンサであって、
当該センサに含まれる撮像素子はCMOS構造を有し、該CMOS構造を形成するための多結晶シリコン層を前記光学フィルタ層としたことを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項8】
請求項1又は2に記載の生体組織測定用イメージセンサであって
前記保護膜層に接触して配置された観察対象物に対し照射される相対的に短波長の励起光によって前記微小受光素子の基板表面付近で発生した電荷を不要な電荷として排出するための電荷排出手段と
前記励起光に応じて観察対象物から放出された蛍光によって前記微小受光素子の基板深部で発生した電荷を有効な電荷として取り出すための信号取り出し手段と、
さらに備えることを特徴とする生体組織測定用イメージセンサ。

【請求項9】
生体から単離した又は生体外で培養した生体組織を、請求項1~8のいずれかに記載の生体組織測定用イメージセンサの前記保護膜層上に直接載せた状態で該生体組織の光現象による2次元画像を取得することを特徴とする生体組織測定方法。

【請求項10】
請求項1~8のいずれかに記載の生体組織測定用イメージセンサを生体内部に埋植し、該生体内部で前記保護膜層を該生体組織に直接接触させた状態で該生体組織の光現象による2次元画像を取得することを特徴とする生体組織測定方法。
産業区分
  • 試験、検査
  • 固体素子
  • テレビ
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004036690thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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