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イメージセンサ及び該センサを用いた画像信号処理装置

国内特許コード P07A010509
整理番号 P03-45
掲載日 2007年9月14日
出願番号 特願2004-061540
公開番号 特開2005-252743
登録番号 特許第3878613号
出願日 平成16年3月5日(2004.3.5)
公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
登録日 平成18年11月10日(2006.11.10)
発明者
  • 太田 淳
  • 徳田 崇
  • 香川 景一郎
出願人
  • 学校法人奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 イメージセンサ及び該センサを用いた画像信号処理装置
発明の概要

【課題】パルス変調方式による信号検出を行うイメージセンサの画素サイズを小さくして画像分解能を向上する。
【解決手段】2次元状に配列された各画素セル10に対し、各列毎に、画素セル10から読み出された信号が基準電位に到達しているか否かを判定して二値信号に変換するコンパレータやその結果に応じてフォトダイオードをリセットするリセット信号生成部等を有するパルス変換部4を設ける。行選択スキャナ3により順次行を選択し、各行毎に列方向に画素セル10による電気信号をパルス変換部4で二値信号に変換して読み出し、電気信号が基準電位以下にまで下がったらその画素セルのフォトダイオード電位をリセットする。行スキャンを高速で行うことにより各画素セルにおける時系列的な二値信号を取得し、データ処理回路100において二値信号列をPWM信号としてパルス幅に応じた輝度信号を求める。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


現在実用化されているイメージセンサの方式には、大別して、CCD方式とCMOS方式とがある。この両者は主として画素信号を読み出す際の構造及び動作に相違があるが、光強度を電気信号に変換する際には、いずれも、一定時間(通常数~数十msec)内に画素内受光素子に生じたフォトキャリア(光電荷)を蓄積し、その蓄積電荷量を直接的又は間接的に検出するという動作を行うのが一般的である。従来、感度の高さや高密度化などに有利であるCCD方式が主流であったが、最近は、低消費電力化に有利であるとともに後段の画像処理回路等との1チップ化などに適したCMOS方式も注目されている。



こうしたCMOS型のイメージセンサについて、従来から知られている光強度検出方式を図12及び図13を参照しながら説明する(非特許文献1など参照)。



(1)アクティブピクセルセンサ(APS)方式
まずPN接合ダイオード(フォトダイオード)に或る時点で一定の逆電圧を印加することで、フォトダイオード電位を所定のリセット電位Vresにリセットする。その後、フォトダイオードに光が入射するとフォトキャリアが発生し、電流が流れることによって放電してフォトダイオード電位が下がってゆく。このときに流れる放電電流は入射光の強度に依存するから、入射光強度が大きいほど電位の低下速度は大きくなる。そこで、図12に示すように、リセット終了時点から或る一定時間t1が経過した時点でのフォトダイオード電位V1(又はV1’)を検出し、リセット電位Vresからの減少量(放電量)を得る。この電位の減少量が入射光強度を反映した輝度信号となる(図13(a)参照)。この方法では、フォトダイオード電位をリセットしてからその電位の減少量を検出するまでの時間(つまり電荷蓄積時間)t1を長くすれば、入射光が微弱であっても検出時の電位差が大きくなるので検出感度を上げることが可能である。しかしながら、その場合、強い光が入射している画素では検出限界(通常フォトダイオード構造の飽和電荷量で決まる)を越えてしまうため、実際には電荷蓄積時間をあまり長くすることはできず、それによってダイナミックレンジが制約を受ける。



(2)パルス幅変調(PWM)方式
この方式ではAPS方式のようにリセット時点から一定時間後の電位を検出するのではなく、フォトダイオード電位が所定のリセット電位Vresにリセットされてから所定の基準電位Vrefに下がるまでの時間をパルス信号の幅として検出する。したがって、図12及び図13(b)に示すように、入射光強度が大きく放電速度が速い場合には時間(パルス幅)t2は短く、入射光強度が微弱で放電速度が遅い場合には時間(パルス幅)t2’は長くなる。この場合には、フォトダイオード電位が基準電位Vref以下に下がった後に次のリセットを実行する。この方式では、入射光強度が微弱であるほど電荷蓄積時間が長くなるから、ダイナミックレンジを広げるのに有効である。



(3)パルス周波数変調(PFM)方式
基本的にはPWM方式と同じであるが、例えば各画素毎にフォトダイオード電位が基準電位Vrefまで下がったら自動的にリセットを行い、次の放電を開始させる。入射光強度が大きく放電速度が速い場合にはパルス信号の発生頻度が高くなり、入射光強度が微弱で放電速度が遅い場合にはパルス信号の発生は疎らになる。そこで、或る一定時間内に発生するパルス信号の数を計数すると、その計数値が入射光強度を反映した輝度信号となる(図13(c)参照)。なお、パルス幅変調方式とパルス周波数変調方式とはパルス信号を発生するための基本的な原理は同じであるため、本明細書中ではこの両者を合わせてパルス変調方式と呼ぶこととする。



上述したように、パルス変調方式による検出はダイナミックレンジの拡大に非常に有効であり、例えば生体細胞の蛍光検出等、検出対象の光が非常に微弱であり、しかもその微弱光の変化量に情報を有しているような場合に特に有益である。



しかしながら、一般にパルス変調方式による検出を行う場合、APS方式による検出を行う場合よりも画素を構成する回路の規模が大きくなる。例えば特許文献1に記載の装置では、画素セル内に光電変換部や電荷を蓄積するための記憶回路のほか、コンパレータ、アンド回路、出力回路などを備える。こうした付加的な処理回路を各画素毎に設ける必要があるため、半導体チップ上で1画素の面積に占める受光面の面積の割合が小さくなるという問題がある。その結果、例えば全画素セルに割り当てられた面積が同一であるとすると、パルス変調方式ではAPS方式よりも画素数が少なくなってしまい、画像分解能が低下してしまうという問題がある。



また、パルス変調方式を採用した従来のイメージセンサでは、上述したように画素セル内の回路構成が従来のAPS方式の画素セルの回路構成とはかなり変わってしまうため、例えばAPS方式用に設計された回路構成をパルス変調方式用に簡単に変更することや、例えば簡便な切替え等によって両方式に対応可能であるように変更することは難しいという問題がある。




【特許文献1】特許第2879670号公報

【非特許文献1】太田淳著、「分子シンクロナイゼーションとビジョンチップ」、[Online]、奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科光機能素子科学講座、[平成16年3月1日検索]、インターネット<URL: http://mswebs.aist-nara.dc.jp/LABs/nunosita-web/research_activity/vision_chip/publish/2002.02.org.pfm-pwm(ohta)digest.pdf>

産業上の利用分野


本発明は、撮影対象物から到来する光の強度を検出して電気信号として出力するイメージセンサ、及びこのイメージセンサを用いた画像信号処理装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
a)n行×m列(n、mはともに2以上の整数)の2次元状に配列された複数の画素セルであって、それぞれが、受光した光を電荷信号に変換して蓄積する光電変換部、後記行選択制御回路により選択された状態においてリセット制御信号を受けて前記光電変換部の蓄積電荷による電位を所定電位にリセットする電位リセット部、及び後記行選択制御回路による選択に応じて前記光電変換部による電気信号を出力する出力部、を含む画素セルと、
b)n行のいずれかを選択するための行選択制御回路と、
c)m個の各列毎に設けられた信号変換処理回路であって、対応する列内のn個の画素セルにおいて前記出力部を通して出力された電気信号を基準電位と比較することで二値信号に変換する二値変換部、及びその二値信号の値に応じて元の電気信号を得た画素セルの光電変換部の電位をリセットするためのリセット制御信号を生成するリセット信号生成部、を含むm個の信号変換処理回路と、
d)該m個の信号変換処理回路で得られる二値信号を順次選択して順番に出力する列選択出力制御回路と、
を備え、前記行選択制御回路により行を選択する毎に、該行に属するm個の画素セルに対応して前記信号変換処理回路により得られるm個の二値信号を前記列選択出力制御回路により順次選択して出力することで、全ての又は一部の画素セルで受光した光強度に対応した二値信号を時系列的に得るようにしたことを特徴とするイメージセンサ。

【請求項2】
請求項1に記載のイメージセンサにおいて、前記信号変換処理回路は、二値信号に変換する前の各画素セルからの電気信号を前記列選択出力制御回路を通して順次出力するための出力切替部と、その二値信号の値に拘わらず強制的にリセット制御信号を与えるための強制リセット信号生成部とをさらに含むことを特徴とするイメージセンサ。

【請求項3】
請求項1又は2に記載のイメージセンサにおいて、各列の信号変換処理回路の二値変換部の出力電位を各画素セルの光電変換部のリセット電位としてフィードバックして与えるようにしたことを特徴とするイメージセンサ。

【請求項4】
請求項1に記載のイメージセンサにおいて、各画素セルは光電変換部による電気信号を増幅するための増幅用素子を含み、前記信号変換処理回路にはその増幅用素子の負荷となる抵抗用素子を含むことを特徴とするイメージセンサ。

【請求項5】
請求項1~4に記載のイメージセンサを用いた画像信号処理装置であって、前記行選択制御回路による行選択を画像のフレームレートよりも高速で行うことによって、2次元状の二値信号を繰り返し取得し、各画素セルに対する時系列的な二値信号をパルス幅変調信号とみなしてデジタル画素信号に変換することを特徴とする画像信号処理装置。

【請求項6】
請求項1~4に記載のイメージセンサを用いた画像信号処理装置であって、前記行選択制御回路による行選択を画像のフレームレートよりも高速で行うことによって、2次元状の二値信号を繰り返し取得し、各画素セルに対する時系列的な二値信号をパルス周波数変調信号とみなしてデジタル画素信号に変換することを特徴とする画像信号処理装置。
産業区分
  • テレビ
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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