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果物の加工法および該方法により製造された加工食品

国内特許コード P07A010627
掲載日 2007年10月4日
出願番号 特願2005-301180
公開番号 特開2007-105000
登録番号 特許第4565190号
出願日 平成17年10月17日(2005.10.17)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
登録日 平成22年8月13日(2010.8.13)
発明者
  • 徳安 健
  • 松木 順子
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 果物の加工法および該方法により製造された加工食品
発明の概要

【課題】 特定の疾患を有するために糖質やカリウムイオンなどの摂取を制限されている者が、安心して摂取することができる果物加工品と、その製造法を提供すること。
【解決手段】 加圧処理、凍結融解処理および加熱処理のうち少なくとも一つの処理を行って、果物の細胞内に存在する消化性糖質および/またはカリウムイオンを除去した後、食味、風味、栄養成分、機能性成分および食感のうち少なくとも一つの特性を付与することを特徴とする果物の加工法、並びに当該方法で製造された加工食品。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


生鮮食品の組織を改変して付加価値を増した加工食品を製造するための研究開発については、例えば、凍結・融解等による生鮮食品素材の組織構造の破壊・改変について、スライスリンゴ等の果実への糖液の浸透を目的とした技術(特許文献1)や、果実類等の色調や形状を保持した状態での内部へのチョコレート等の浸透や菓子製造を目的とした技術(特許文献2)、あるいは、植物食品素材内部に酵素を急速に含浸させて、その形状や食味を改善することを目的とした技術(特許文献3)などが知られている。




【特許文献1】特開平6-261680号公報

【特許文献2】特開2002-291415号公報

【特許文献3】特開2003-284522号公報 しかしながら、これらは、もとの果物等のもつ食味や香りを可能な限り残しつつ加工を行うという考え方に基づいていた。それに対して、本発明は、例えば果物から糖質を除去するために適用する場合には、果物の食味のうち、最も特徴的な甘みを意図的に除去することにより糖質の摂取を抑えるという考え方に基づいている。



果物には消化性の高い糖質を多く含むものがあり、糖尿病患者、糖尿病の疑いが持たれる者、血糖値が気になる者、体重の管理に注意をする者、あるいは摂取エネルギーの管理に注意をする者等にとっては注意や制限が必要となる。また、腎不全等、腎臓病患者はカリウムイオン摂取量を抑える必要があり、カリウムイオンを豊富に含む果物の摂取は強く制限されている。
これらの者に対する食事制限は、これまで摂取してきた食品を摂取したいという欲求に繋がり、食生活上のストレスにつながることが予想される。このことから、もしも、果物のもつ新鮮な食感が味わえるならば、上記の者のQOL(生活の質)を高めることができると期待される。
制限が必要な糖質やカリウムイオンの摂取を抑制しつつ、天然素材である果物の有する食感や味質を楽しむことを実現するための技術開発が望まれていたが、糖質やカリウムイオンを除去しつつ、生の状態の食感で食される果物の複雑な食感を再現するという考え方は存在しなかった。

産業上の利用分野


本発明は、果物の加工法および該方法により製造された加工食品に関し、詳しくは糖尿病患者、腎臓病患者などのように特定の栄養物質の摂取を制限されている人々に対して有用な果物の加工法および該方法により製造された加工食品に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
緩慢凍結を伴う凍結融解処理を行い、;その後、水洗浄を行って果物の細胞内に存在する消化性糖質および/またはカリウムイオンを除去した後、;以下(a)で示すゲル化・増粘化糖質素材を用いて食感を付与すること、並びに、食味、風味、栄養成分および機能性成分うち少なくとも一つの特性を付与すること、;を特徴とする果物の加工法。
(a):澱粉、澱粉誘導体、アガロース、カードラン、ゲランガム、キサンタンガム、アルギン酸塩、カラゲナン、トラガカントガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、グアーガム、ゼラチン、ペクチン、キトサン、もしくはヒアルロン酸塩のいずれか1以上。

【請求項2】
前記緩慢凍結を伴う凍結融解処理を行った後、加圧処理もしくは加熱処理を行ってから、前記水洗浄を行うことを特徴とする請求項1に記載の果物の加工法。

【請求項3】
前記特性の付与が、以下(b)で示す低カロリーまたは無カロリーの甘味物質を用いた甘味付与を含むものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の果物の加工法。
(b):フラクトオリゴ糖、ラクトスクロース、ガラクトオリゴ糖、ラクチュロース、ゲンチオオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラフィノース、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マニトール、ラクチトール、マルチトール、パラチニット、アスパルテーム、ステビア抽出物、カンゾウ抽出物、もしくはN-アセチルグルコサミンのいずれか1以上。

【請求項4】
前記特性の付与が、カリウムイオンを含まない物質を用いて行われることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の果物の加工法。

【請求項5】
前記果物がリンゴ、梨、柿、モモ、スモモ、サクランボ、イチゴ、スイカ、メロン、キウイフルーツ、びわ、もしくはパイナップルのいずれかであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の加工法。

【請求項6】
前記果物がリンゴ、梨、もしくはパイナップルのいずれかであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の加工法。

【請求項7】
請求項5又は6のいずれかにに記載の果物の加工法により製造された加工食品。
産業区分
  • 食品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中


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