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抗原抗体反応の検出方法と抗原抗体反応検出用キット

国内特許コード P07A010634
掲載日 2007年10月4日
出願番号 特願2005-336594
公開番号 特開2007-139681
登録番号 特許第4742342号
出願日 平成17年11月22日(2005.11.22)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
登録日 平成23年5月20日(2011.5.20)
発明者
  • 杉山 滋
  • 若山 純一
  • 関口 博史
  • 佐宗 めぐみ
  • 大谷 敏郎
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 抗原抗体反応の検出方法と抗原抗体反応検出用キット
発明の概要

【課題】 原子間力顕微鏡などの原子間力顕微鏡を使用しながらも、抗原抗体反応(その有無や程度)を明確に検出することのできる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 原子間力顕微鏡における探針及び基板の一方に抗体を、他方に抗原をそれぞれ固定し、溶液中で前記探針と前記基板とを一旦接触させた後、前記探針を徐々に前記基板から引き離すときに要する力を計測して、抗原抗体反応を検出する方法において、測定に用いる溶液として、タンパク質、ペプチド、及び糖鎖又は親水基を有する長鎖炭化水素化合物から選ばれた1種の物質の分解物を含有する溶液を用いることを特徴とする抗原抗体反応の検出方法を提供する。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


現在、抗原抗体反応の検出には、蛍光標識した抗体を対象試料に作用させて試料に結合した蛍光強度から抗原を検出する蛍光免疫法(例えば、特許文献1参照)や酵素を結合した抗体を使用して酵素活性(主に呈色反応)により検出するELISA法(Enzyme linked immuno sorbent assay, 酵素免疫測定法)などが広く用いられている。



一方、食品や環境などに由来するアレルゲンの検出には、やはり前記蛍光免疫法やELISA法が主に用いられるが、生体由来アレルゲンに限っては、その他に前記アレルゲンが由来する生物種に特異的なプライマーを使用し、PCR法によるDNA増幅の有無により検出する方法も用いられている。



最近になって上記方法に加えて、原子間力顕微鏡を使用し、探針に抗体を、基板に抗原をそれぞれ固定し、探針と基板を一旦接触させた後、引き離すのに要する力を計測して、その力の程度から抗原の有無を検出する方法も研究されている。



蛍光免疫法やELISA法による抗原抗体反応及びアレルゲンの検出、又はPCR法によるアレルゲンの検出には、いずれの場合も最低3時間程度の時間が必要であった。
また、蛍光や呈色反応の検出、或いはDNAの抽出のためには、ある程度の量の試料が必要であり、マイクログラム単位の極微量の試料への対応は困難であった。



これに対して、原子間力顕微鏡などの微弱力検出装置を使用する場合は、原理的には一分子対一分子の検出が可能であり、マイクログラム単位の極微量試料への対応も可能な上、計測にかかる時間も数分~数十分以内へ短縮が可能である。



しかしながら、図5に示すように、このような原子間力顕微鏡を使用する手法では、抗体固定探針と抗原固定基板の間に働く力の大きさと抗体固定探針と非抗原(参照試料)固定基板の間に働く力との差がごく僅かであり、抗原抗体反応の明確な検出手法としては確立されていなかった。
即ち、これまでは、抗体-抗原相互作用に由来する特異的な相互作用と、物理吸着などの非特異的な相互作用を明確に区別することが困難であった。




【特許文献1】特開2004-205286号公報

産業上の利用分野


本発明は、抗原抗体反応の検出方法と抗原抗体反応検出用キットに関し、詳しくは原子間力顕微鏡を用いて抗原抗体間に働く相互作用を検出する方法と、これを検出するのに用いる抗原抗体反応検出用キットに関する。本発明によれば、免疫反応にかかわるアレルゲンなどの物質を検出することができる。

特許請求の範囲 【請求項1】
原子間力顕微鏡を用いて抗原抗体反応を検出する方法において、測定に用いる溶液として、タンパク質及び糖鎖またはそれらの酵素,熱,酸による分解物、ペプチド、長鎖炭化水素化合物から選ばれた少なくとも1種の物質と界面活性剤とを含有する溶液を用い、原子間力顕微鏡における探針及び基板の一方に抗体を、他方に抗原をそれぞれ固定し、前記溶液中で前記探針と前記基板とを一旦接触させた後、0.5μm/s以上、500μm/s以下の速度で前記探針を徐々に前記基板から引き離すときに要する力を計測して、抗原抗体反応を検出することを特徴とする、抗原抗体反応の検出方法。

【請求項2】
測定に用いる溶液中における前記分解物の含有量が、0.01重量体積%以上、30重量体積%以下である請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記抗原が、人又は動物にアレルギーを誘起する物質である請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記抗体として、アレルギーを有する人又は動物から採取した血清に含まれるイムノグロブリンEを使用し、前記抗原として、複数の既知のアレルゲン物質又はアレルゲンである可能性を有する物質を使用し、前記イムノグロブリンEと前記複数の物質との間の相互作用力を計測することにより、前記人又は動物がアレルギー反応を呈する物質を特定することを特徴する請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
前記抗体及び/又は抗原を、直鎖高分子鎖を介して探針及び基板に固定する請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
前記抗体又は抗原を固定するための探針及び/又は基板が、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン、ガラス、マイカ、表面に水酸基を有する物質、金或いは金の薄膜を表面に形成した物質からなるものである請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
前記探針及び/又は基板として、その表面がアミノ基、チオール基、カルボキシル基、アルデヒド基、エポキシ基の少なくとも一つを有するシラン化合物により改質されているものを用いる請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。

【請求項8】
探針及び/又は基板表面のシラン化合物による改質が、シラン化合物蒸気と、探針及び/又は基板表面とを、シラン化合物量が反応容器容積の0.000001%以上、1%以下、反応温度が4℃以上、120℃以下、反応時間が1時間以上、1週間以下の条件で接触させることにより行われる請求項7記載の方法。

【請求項9】
前記探針が、先端に平坦面を有する原子間力顕微鏡用カンチレバーであって、前記平坦面の面積が500nm以上、100μm以下である請求項1乃至8のいずれかに記載の方法。
産業区分
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 権利存続中


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