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不斉2-アザ-コープ転位を用いる光学活性ホモアリル第一級アミンの製造方法 コモンズ

国内特許コード P07P004683
整理番号 E076P58
掲載日 2007年10月11日
出願番号 特願2006-064927
公開番号 特開2007-238526
登録番号 特許第4628979号
出願日 平成18年3月9日(2006.3.9)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
登録日 平成22年11月19日(2010.11.19)
発明者
  • 小林 修
  • 杉浦 正晴
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 不斉2-アザ-コープ転位を用いる光学活性ホモアリル第一級アミンの製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】光学活性ホモアリル第一級アミン類の製造方法の提供。
【解決手段】N-ホモアリルイミン化合物を、溶媒中で2-アザ-コープ転位させて、光学活性N-ホモアリルイミン化合物とし、次いでこれを加水分解して、次式



(式中、Rは-R基、-CHO基、-C(=O)-R基、-COOH基、又は-COO-R基を示し、Rは置換基を有してもよい炭化水素基を示し、*は炭素原子が光学活性であることを示す。)で表される光学活性ホモアリル第一級アミン化合物を製造する方法。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


ホモアリルアミン(4-アミノ-1-ブテン)類は、炭素-炭素二重結合とアミノ基を有しているために各種の医薬品、農薬、香料、化粧料などの有機活性成分を製造する際の合成中間体として有用な化合物である。特に光学活性ホモアリルアミンは、光学活性の生理活性物質を製造する際の合成中間体として有用である。例えば、光学活性4-(2-フリル)-4-(N-p-トルエンスルフィニルアミノ)-1-ブテンは、ニコチン受容体チャンネルの拮抗物質として有用なインドリチジン223ABなどのアルカロイド類の合成中間体として利用されている(特許文献1参照)。
このためにホモアリルアミン類を製造するための各種の方法が開発されてきている。例えば、イミン化合物にアリルマグネシウム試薬を反応させて光学活性ホモアリルアミン類を製造する方法(特許文献1参照)、アルデヒドと第一級アミンの存在下に、アリル錫などのアリル化試薬を、希土類ルイス酸触媒と界面活性剤の存在下に水媒体中において反応させる方法(特許文献2参照)、キラルなジルコニウム触媒の存在下で、イミン化合物を、アリル錫化合物と反応させて光学活性ホモアリルアミン類を製造する方法(特許文献3参照)等が報告されている。



しかしながら、これらのホモアリルアミン類はいずれもN-置換ホモアリルアミン類であり、アミノ基が第二級アミノ基となっているものである。第一級アミノ基を有するホモアリルアミン類の製造方法としては、例えば、光学活性なカンファーキノンのようなカルボニル化合物と、アンモニア、及びアリルボロネートやアリルシランなどのアリル化剤の3成分を反応させて光学活性なホモアリル第一級アミンを製造する方法(非特許文献1参照)が報告されているが、イミン類から製造する方法としては、N-置換イミンのアリル化反応によりN-置換ホモアリルアミンを得た後、窒素上の置換基を除去する2工程で行われる方法(非特許文献2参照)が通常である。
一方、ホモアリル第一級アミンとカルボニル化合物とを脱水縮合させて得られるN-ホモアリルイミン類は、イミノ基の炭素-窒素二重結合においてコープ型のアリル転位(2-アザ-コープ転位)を起こし、別のホモアリル第一級アミンへと変換することが可能であることが報告されている(非特許文献3参照)。本発明者らも、ヒドロキシグリシンのアリル化反応を検討している際に、同様の2-アザ-コープ転位を見出してきている(非特許文献4)。
しかしながら、これらの2-アザ-コープ転位により、光学活性なホモアリル第一級アミンが得られるということについては報告されていない。



【特許文献1】
特開平10-87646号公報
【特許文献2】
特開平11-180900号公報
【特許文献3】
特開2002-201166号公報
【非特許文献1】
M. Sugiura, K. Hirano, et al., J. Am. Chem. Soc., 126, 7182 (2004).
【非特許文献2】
H. Ding, G. K. Friestad, Synthesis 2815 (2005).
【非特許文献3】
R. M. Horowitz, T.A. Geissman, J. Am. Chem. Soc., 72, 1518 (1950).
【非特許文献4】
M. Sugiura, C. Mori, K. Hirano. et al., Can. J. Chem., 83, 937 (2005).

産業上の利用分野


本発明は、立体選択的な2-アザ-コープ転位に関するものであり、より詳細には、本発明は、N-ホモアリルイミン化合物を、溶媒中で立体選択的に2-アザ-コープ転位させて光学活性N-ホモアリルイミン化合物を製造する方法、及び当該光学活性N-ホモアリルイミン化合物を加水分解して対応する光学活性ホモアリル第一級アミン化合物を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
次の一般式(1)
【化1】


(式中、R、RはRとRが一緒になって隣接する炭素原子と共にカンファー-3,3-ジイル基を形成した基を示し、Rは、-R基、又は-COOH基を示し、Rは炭素数6~12のアリール基を示す。)
で表されるN-ホモアリルイミン化合物を、アルコール類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類及びニトリル類からなる群より選ばれる溶媒中で2-アザ-コープ転位させて、次の一般式(2)
【化2】


(式中、R、R、及びRは前記と同じものを示し、アスタリスク(*)は当該炭素原子が光学活性であることを示す。)
で表される光学活性N-ホモアリルイミン化合物とし、次いでこれを次の反応式
【化2-1】


(式中、R、R、及びRは前記と同じものを示し、アスタリスク(*)は当該炭素原子が光学活性であることを示す。)
にしたがって酸処理により加水分解して、次の一般式(3)
【化3】


(式中、Rは前記と同じものを示し、アスタリスク(*)は当該炭素原子が光学活性であることを示す。)
で表される光学活性ホモアリル第一級アミン化合物を製造する方法。

【請求項2】
一般式(1)で表されるN-ホモアリルイミン化合物が、次の一般式(4)
【化4】


(式中、R、RはRとRが一緒になって隣接する炭素原子と共にカンファー-3,3-ジイル基を形成した基を示す。)
で表される光学活性なホモアリル1級アミン化合物と、次の一般式(5)
【化5】


(式中、Rは、-R基、又は-COOH基を示し、Rは炭素数6~12のアリール基を示す。)
で表されるアルデヒド化合物から製造されたものである請求項1に記載の方法。

【請求項3】
一般式(5)で表されるアルデヒド化合物がグリオキシル酸である請求項2に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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