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高分子固定化酵素 コモンズ

国内特許コード P07P004692
整理番号 E076P73
掲載日 2007年10月11日
出願番号 特願2006-065083
公開番号 特開2007-236317
登録番号 特許第4649644号
出願日 平成18年3月10日(2006.3.10)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
登録日 平成22年12月24日(2010.12.24)
発明者
  • 小林 修
  • 森 雄一朗
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 高分子固定化酵素 コモンズ
発明の概要 【課題】 酵素を活性低下させることなく不溶性の担体に固定する。
【解決手段】 マイクロカプセル化法(特許文献2等)を利用して、架橋性高分子と酵素を含む溶液を相分離させ、続いて酵素を含む担体高分子同士を温和な条件下で架橋させることにより、新規な架橋高分子固定化酵素を作成した。本発明は、酵素を架橋高分子に固定化させてなる高分子固定化酵素であって、該架橋高分子が架橋性官能基を含む親水性鎖を側鎖に有する架橋性高分子を架橋させてなることを特徴とする高分子固定化酵素である。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


酵素を用いる合成反応は、非常に高い立体・位置・化学選択性で進行し、一般に危険な試薬を必要とせず、常温常圧下で行われることから安全性が高く、反応後は生物的に分解されることから環境負荷も小さい。しかし酵素は通常高価である上、熱、有機溶媒、酸やアルカリに対して不安定で、さらに種々の酵素阻害剤や蛋白分解酵素によっても影響を受け易い。そこで、酵素の安定化と回収・再使用を目的として、固定化酵素の開発が進められてきた(非特許文献1)。
代表的な酵素の固定化方法と特徴を下記に示す。
1.物理的吸着や共有結合による不溶性担体への固定
この手法は最も広く行われているが、酵素の脱離や構造変化により活性の低下を起こしやすい。
2.酵素分子同士をの多官能性の試薬による架橋
この場合は架橋化の度合いが大きいほど酵素の安定性は増大するが、同時に酵素活性が低下する。
3.包括法
低分子化合物を重合あるいは会合させるか、あるいは可溶状態の高分子化合物を不溶状態に移すことによって生じる高分子ゲル、マイクロカプセル、リポソームや中空繊維に酵素を閉じ込める方法である(特許文献1など)。本法は、共有結合による結合法や架橋化法と比較すると、構造変化による酵素活性の低下は少ないが、酵素の脱離が問題である。
一方、本願発明者らは架橋性官能基を有する両親媒性高分子とマイクロカプセル化法及び高分子の架橋を組み合わせる手法が、金属クラスターやルイス酸の固定化に有効であることを見出している(非特許文献2、3、特許文献2)。ここでいうマイクロカプセル化法とは、担持される物質と高分子を含む溶液に、高分子に対する貧溶媒を加えることで相分離を起こし、高分子中に物質を担持する手法である。



【特許文献1】
特表2002-506719
【特許文献2】
WO2005/085307
【非特許文献1】
D. E. De Vos, I. F. J. Vankelecom, P.A. Jacobs Eds. Chiral Catalyst Immobilization and Recycling, Vol 5. pp. 97, Wiley-VCH, Weinheim, 2000
【非特許文献2】
J.Am.Chem.Soc. 127, 2125-2135(2005)
【非特許文献3】
Synlett 2005, 813-816

産業上の利用分野


この発明は、高分子に固定化した酵素及びその製造方法並びに該高分子固定化酵素を用いる光学活性物質の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
酵素を架橋高分子に固定化させてなる高分子固定化酵素であって、該架橋高分子がポリスチレンをベースとし、その主鎖又はベンゼン環に親水性の架橋性官能基を側鎖に有し、該架橋性官能基としてエポキシ基と水酸基を有し、該架橋性高分子を含む溶液に該酵素を分散させ、その後、該溶液と混和しない該架橋性高分子に対する貧溶媒を加えることで相分離を生じさせ、相分離により酵素が固定化された該架橋性高分子のエポキシ基と水酸基とを架橋させてなることを特徴とする高分子固定化酵素。

【請求項2】
前記架橋性高分子が、下式(化1)
【化1】


(式中、m及びnはm:n=0.20:0.80~1.00:0.00を満たし(但し、n=0.00を除く。)、xは1~4、yは1~10である。)で表され、重量平均分子量が7,000~100,000である請求項1に記載の高分子固定化酵素。

【請求項3】
前記架橋反応の際に、ポリアミン化合物を添加して製造された請求項1又は2に記載の高分子固定化酵素。

【請求項4】
前記ポリアミン化合物がトリス(2-アミノエチル)アミンである請求項に記載の高分子固定化酵素。

【請求項5】
前記酵素が加水分解酵素である請求項1~のいずれかに記載の高分子固定化酵素。

【請求項6】
請求項1~に記載の高分子固定化酵素を用いて、ラセミ化合物のいずれか一方の鏡像体を特異的に反応させることからなる光学活性化合物の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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