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ブレーキディスクとその表面処理方法及びブレーキディスクの表面処理装置

国内特許コード P07A010843
整理番号 /NO31187
掲載日 2007年10月26日
出願番号 特願2005-164777
公開番号 特開2006-336812
登録番号 特許第4646119号
出願日 平成17年6月3日(2005.6.3)
公開日 平成18年12月14日(2006.12.14)
登録日 平成22年12月17日(2010.12.17)
発明者
  • 森 久史
  • 松井 元英
  • 辻村 太郎
出願人
  • 財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 ブレーキディスクとその表面処理方法及びブレーキディスクの表面処理装置
発明の概要

【課題】 強度に優れ製造が容易で安価であり長寿命化を図ることができるブレーキディスクとその表面処理方法及びブレーキディスクの表面処理装置を提供する。
【解決手段】 ブレーキディスク5は、摩擦面5aが表面処理された部材であり、制動時に制輪子3が摩擦面5aに押し付けられる。摩擦面5aは、制輪子3と接触するしゅう動面(ブレーキ面)であり、熱応力による微小亀裂の発生を抑制するとともに微小亀裂が発生したときにこの微小亀裂の進展を抑制し、耐熱亀裂特性が向上するように硬化処理されている。硬化処理層5bは、摩擦面5aの表層に硬化処理されて形成された部分であり、アルミナ、ジルコニア、シリカなどの無機質素材粒子を摩擦面5aに所定の圧力で噴射するシャットピーニング処理によって形成されている。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


新幹線などの鉄道車両には、ブレーキディスクに制輪子を圧着させてブレーキ力を得るディスクブレーキ装置が搭載されており、このようなブレーキディスクには優れた熱伝導性、耐摩耗性及び耐熱性が要求されている。このため、従来のブレーキディスクは、例えば、ディスク本体の裏面の放熱用フィンの形状や数を変更したり、ディスク形状を二分割構造から一体構造に変化させたり、ディスク素材自体を鋳鉄から鋳鉄と鍛鋼とのクラッド構造や鍛造品に変更したりして、熱伝導性、耐摩耗性及び耐熱性を向上させている。



従来のブレーキディスク(従来技術1)は、ディスク本体の裏面に多数の放熱用フィンを形成している(例えば、特許文献1参照)。この従来技術1では、摩擦面の過大な発熱による熱膨張をディスク本体の厚さ方向に逃がし、ディスク本体の周方向の熱応力を緩和してクラックや変形の発生を防止している。また、従来のブレーキディスク(従来技術2)は、周方向にディスク本体を二分割して分割面で突き合わせ、半径方向に移動可能なように固定している(例えば、特許文献2参照)。この従来技術2では、ディスク本体が摩擦熱によって膨張しても、分割されたディスク本体が径方向に移動可能であるため、ディスク本体との結合部分に無理な力が加わるのを防止している。また、従来のブレーキディスク(従来技術3)は、アルミニウム合金を鍛造又は鋳造して成形したディスク本体を鋳型内に設置して予熱し、アルミニウム又はアルミニウム合金にセラミックス粒子又はセラミックス繊維を分散させた複合材料の溶湯をこのディスク本体の摩擦面に流し込み一体化鍛造して製造されている(例えば、特許文献3参照)。この従来技術3では、アルミニウム合金によってディスク本体を成形することによって軽量化を図るとともに、複合材料によって耐摩耗性を向上させている。さらに、従来のブレーキディスク(従来技術4)は、アルミニウム合金からなるディスク本体の表面にめっき又は溶射によって摩擦面となる硬化層が形成されている(例えば、特許文献4参照)。この従来技術4では、ディスク本体の表面をショットピーニング処理した後に溶射又はめっきにより硬化層を形成して耐摩耗性を高めている。この従来技術4では、ショットピーニング処理することによってディスク本体の表面に凹凸面を形成し、この凹凸面と硬化層との固着面積を増加させこれらの結合度を向上させている。




【特許文献1】特開2000-170805号公報




【特許文献2】特開2003-130102号公報




【特許文献3】特開平10-89389号公報




【特許文献4】特開2002-61685号公報

産業上の利用分野


この発明は、摩擦面が表面処理されたブレーキディスクとその表面処理方法及びブレーキディスクの表面処理装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
摩擦面が表面処理されたブレーキディスクであって、
前記摩擦面の表層に熱処理によって硬化処理層が形成されており、
前記硬化処理層は、パーライト鋳鉄の表面を熱処理することによって形成されており、厚み方向に金属組織の結晶粒度が傾斜しており、前記摩擦面側にいくほど金属組織が粗大な結晶粒化し、内部にくほど金属組織が微細な結晶粒化していること、
を特徴とするブレーキディスク。

【請求項2】
ブレーキディスクの摩擦面を表面処理するブレーキディスクの表面処理方法であって、
前記摩擦面の表層に熱処理によって硬化処理層を形成する熱処理工程を含み、
前記硬化処理層は、パーライト鋳鉄の表面を熱処理することによって形成されており、厚み方向に金属組織の結晶粒度が傾斜しており、前記摩擦面側にいくほど金属組織が粗大な結晶粒化し、内部にくほど金属組織が微細な結晶粒化し、
前記熱処理工程は、
前記摩擦面を焼なましする焼なまし工程と、
前記焼なまし工程後の前記摩擦面を750~860℃で焼入れする焼入れ工程と、
前記焼入れ工程後の前記摩擦面を300~600℃で焼もどしする焼もどし工程とを含むこと、
を特徴とするブレーキディスクの表面処理方法。

【請求項3】
ブレーキディスクの摩擦面を表面処理するブレーキディスクの表面処理装置であって、
前記摩擦面の表層に熱処理によって硬化処理層を形成する硬化処理装置と、
前記摩擦面の温度を検出する温度検出装置と、
前記温度検出装置の検出結果に基づいて前記硬化処理装置を制御する制御装置とを備え、
前記硬化処理層は、パーライト鋳鉄の表面を熱処理することによって形成されており、厚み方向に金属組織の結晶粒度が傾斜しており、前記摩擦面側にいくほど金属組織が粗大な結晶粒化し、内部にくほど金属組織が微細な結晶粒化し、
前記制御装置は、前記硬化処理装置が前記摩擦面を焼なましし、焼なまし後のこの摩擦面を750~860℃で焼入れし、焼入れ後のこの摩擦面を300~600℃で焼もどしするように、この硬化処理装置を制御すること、
を特徴とするブレーキディスクの表面処理装置。
産業区分
  • 機構・伝動
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005164777thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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