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摩擦調整装置及び摩擦調整方法

国内特許コード P07A010960
整理番号 /NO31273
掲載日 2007年10月26日
出願番号 特願2006-041089
公開番号 特開2007-216875
登録番号 特許第4680089号
出願日 平成18年2月17日(2006.2.17)
公開日 平成19年8月30日(2007.8.30)
登録日 平成23年2月10日(2011.2.10)
発明者
  • 前橋 栄一
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 摩擦調整装置及び摩擦調整方法
発明の概要

【課題】低速急曲進走行時において、車輪と軌道レールとの間の摩擦を適正に調整することができ、車輪を安定的に走行させることができる摩擦調整装置及び摩擦調整方法を提供すること。
【解決手段】前輪8と後輪9の少なくとも二対の車輪10を有する車両2を曲進走行させるための一対の曲線軌道レールと、前記車輪10との間に生じる摩擦を調整する摩擦調整装置1であって、前記曲線軌道レールのうちの外軌側に配された外軌側レール13aと内軌側に配された内軌側レール13bとの間であって、前記曲進走行時に配される前記後輪9の曲進後輪位置に設けられたスイッチ部と、前記内軌側レール13bのうち、前記スイッチ部よりも進行方向の前方部分に減摩剤を噴出する噴出部と、を備え、前記スイッチ部が駆動すると、前記噴出部から前記減摩剤が噴出することを特徴とする。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


一般に、路面電車などには、急曲線用の摩擦低減装置が設けられた一対の軌道レールが利用されている(例えば、特許文献1参照)。図12に示すように、それら一対の軌道レール102の中には、円錐台状の車輪101のフランジ103が配される案内溝106が両レールに設けられているものがある。この案内溝106によって、車輪101が案内されて、車両が安定的に走行するようになっている。しかし、両軌道レール102に案内溝106が設けられていると、カーブなどの曲進走行のための曲線状の軌道レール102上を車輪101が進行するときに、以下のような問題が生じる。すなわち、例えば左折時において、軌道レール102は左向きに曲線を描くことになるが、外軌側に配された外軌側レール102a及び内軌側に配された内軌側レール102bの曲線の半径寸法がそれぞれ異なることから、それぞれの周方向の長さ寸法が異なることになる。つまり、内軌側レール102bの長さ寸法が、外軌側レール102aの長さ寸法よりも短くなる。



その一方で、外輪101a及び内輪101bは同一径を有し回転速度が同一であることから、車輪101の回転による進行距離は、外輪101aと内輪101bとでそれぞれ同一となる。そのため、軌道レール102の長さ寸法は内軌と外軌とでそれぞれ異なるのに対して、車輪101の進行距離は内輪と外輪とで同一となるため、軌道レール102の長さ寸法と車輪101の進行距離との間で差異が生じてしまう。その結果、車輪101が軌道レール102上をすべってしまい、騒音や振動が発生したり、軌道レール102や車輪101が摩耗したりしてしまう。また、内軌側レール102bの摩擦力が大きくなると、外輪101aを外軌側レール102aに押し付ける力が働き、騒音が発生したり、摩耗したり、乗り上がり脱線を発生させたりする場合がある。



そこで、一般鉄道用のレールなどのように、両レールに案内溝106を設けずに、図13に示すように、通常の溝なしレール102´を用いて、内軌側レール102b´に、スラックSを設けるようにしたものが知られている。「スラック」とは、外軌側レール102a´と内軌側レール102b´との間、すなわち軌間を、直進走行のための直線状の溝なしレール102´よりも、その溝なしレール102´の延在する平面において車輪101の進行方向と直交する方向に拡大した(広げた)部分をいう。つまり、スラックSを設けることにより、一対の車輪101が、全体として、溝なしレール102´の曲線の外側(外輪101a及び内輪101bのうちの外輪101a側)に配され、そのため、内軌側レール102b´と内輪101bとの曲進走行時における曲進時接線Rが、直進走行時における直進時接線Lよりも、溝なしレール102´の曲線の内側に現れる。



曲進時接線Rの半径寸法は、直進時接線Lの半径寸法よりも短くなるため、曲進時接線R上における内輪101bの進行距離は、直進時接線L上における進行距離よりも短くなる。そのため、内輪101bの進行距離は、外輪101aの進行距離よりも短くなり、それぞれの長さ寸法と進行距離とがバランスされて、すべりなどが生じないようになる。

【特許文献1】特開2003-276604号公報

産業上の利用分野


本発明は、LRT(Light Rail Transit)など、特に路面電車などのボギー台車の車輪と急曲線部の軌道レールとの間に生じる摩擦を調整する摩擦調整装置及び摩擦調整方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
前輪と後輪の少なくとも二対の車輪を有する車両を低速急曲進走行させるための一対の曲線軌道レールと、前記車輪との間に生じる摩擦を調整する摩擦調整装置であって、
前記曲線軌道レールのうちの外軌側に配された外軌側レールと内軌側に配された内軌側レールとの間であって、前記低速急曲進走行時に配される前記後輪の曲進後輪位置に設けられたスイッチ部と、
前記内軌側レールのうち、前記スイッチ部よりも進行方向の前方部分に減摩剤を噴出する噴出部と、を備え、
前記スイッチ部が駆動すると、
前記噴出部が、
前記内軌側レールのうち、前記前輪と前記後輪との間に減摩剤を噴出することを特徴とする摩擦調整装置。

【請求項2】
前輪と後輪の少なくとも二対の車輪を有する車両を低速急曲進走行させるための一対の曲線軌道レールと、前記車輪との間に生じる摩擦を調整する摩擦調整装置であって、
前記曲線軌道レールのうちの外軌側に配された外軌側レールと内軌側に配された内軌側レールとの間であって、前記低速急曲進走行時に配される前記後輪の曲進後輪位置に設けられて、前記後輪を検出する後輪検出部と、
前記内軌側レールのうち、前記後輪検出部よりも進行方向の前方部分に減摩剤を噴出する噴出部と、
前記後輪検出部の検出結果に応じて、前記噴出部から前記減摩剤を噴出させる制御部と、
を備え、
前記噴出部が、
前記内軌側レールのうち、前記前輪と前記後輪との間に減摩剤を噴出することを特徴とする摩擦調整装置。

【請求項3】
前記進行方向が、順行方向と逆行方向とを有し、
前記内軌側レールのうち、前記順行方向の前方部分が順行前方部分とされ、前記逆行方向の前方部分が逆行前方部分とされており、
前記内軌側レールのうちの前記減摩剤が噴出される部分を、前記順行前方部分又は前記逆行前方部分のいずれか一方に切り替える切り替え部と、
前記車両が前記順行方向又は前記逆行方向に進行しているかを検出する進行方向検出部と、を備え、
前記制御部が、
前記進行方向検出部の検出結果から前記車両が前記順行方向に進行していると判断した場合に、前記切り替え部により、前記順行前方部分に減摩剤を噴出させ、前記車両が前記逆行方向に進行していると判断した場合に、前記切り替え部により、前記逆行前方部分に減摩剤を噴出させることを特徴とする請求項2に記載の摩擦調整装置。

【請求項4】
前輪と後輪の少なくとも二対の車輪を有する車両を低速急曲進走行させるための一対の曲線軌道レールと、前記車輪との間に生じる摩擦を調整する摩擦調整方法であって、
前 記曲線軌道レールのうちの外軌側に配された外軌側レールと内軌側に配された内軌側レールとの間であって、前記低速急曲進走行時に配される前記後輪の曲進後輪位置に設けられた後輪検出部によって、前記後輪を検出し、
この後輪検出部の検出結果に応じて、前記内軌側レールのうち、前記後輪検出部よりも進行方向の前方部分に噴出部から減摩剤を噴出させ、
前記噴出部は、前記内軌側レールのうち、前記前輪と前記後輪との間に減摩剤を噴出することを特徴とする摩擦調整方法。
産業区分
  • 鉄道
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2006041089thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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