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鉄道車両制御方法 新技術説明会

国内特許コード P07A011031
整理番号 /NO30986
掲載日 2007年10月26日
出願番号 特願2004-069958
公開番号 特開2005-261095
登録番号 特許第4271605号
出願日 平成16年3月12日(2004.3.12)
公開日 平成17年9月22日(2005.9.22)
登録日 平成21年3月6日(2009.3.6)
発明者
  • 川口 清
  • 石田 弘明
  • 早勢 剛
出願人
  • (財)鉄道総合技術研究所
発明の名称 鉄道車両制御方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】 誘導電動機を用いる従来のインバータ制御電車に対して、主に制御手段と一部センサを付加し、過大な自連力の発生やブレーキの不均等を抑制することができる鉄道車両制御方法を提供する。
【解決手段】 列車編成内の駆動軸に要する期待粘着係数について、従来の20%といった固定した値を用いる方法に代えて、車輪滑走時の情報から実際の粘着係数の推定値を算出し、その算出値が駆動軸の期待粘着係数値より小さい場合には算出値を期待粘着係数として用い、遅れ込め制御の量を削減する。なお、粘着係数の推定値の算出方法は、車輪滑走時の当該軸のブレーキ力を当該軸の軸重で割って求める。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】鉄道車両制御に、直流電動機と抵抗制御と発電ブレーキを用いたかつての旧型電車と、その後の誘導電動機と電力変換器と電力回生ブレーキを用いる近年のインバータ制御電車を例に、従来技術について説明する。はじめに、日本の鉄道の軌間は、1067mmであり、世界的には狭軌と呼ばれている。鉄道導入当時の車体の幅は、英国の経験値を基に軌間の2倍であったが、現在の日本の車体幅は、多くが軌間の約3倍まで拡大されている。因みに、自動車では1.3倍程度である。軌間の大きさは、曲線半径やカントや車体の幅のみならず、車両の高さや長さ、台車、軸重といった各仕様を制約する。例えば、狭軌では標準軌に比べ、低速走行時における急曲線走行が許容される。しかし、一方で車体幅の拡大に伴い、乗り上がり脱線や座屈脱線、高速走行時における蛇行動や転覆といった事故を防止する上での、線路状態や限界速度や車両制御法への制約が増す。例えば、鉄道車両の制御法の基本として、自動車のジャックナイフ現象やスネーク現象に相当する座屈脱線の防止のための列車制御法がある。特に減速度の大きな電車列車の場合、直流電動機と抵抗制御と発電ブレーキを用いたかつての旧型電車では、列車内のブレーキ力の均等とブレーキ応答の均等を考慮した設計が尊重され、これに加えて、ブレーキ力の急変や過大な自連力(車両間の自動連結器に加わる圧縮力)や横圧が生じない設計も重視された。具体的には、(1)直流電動機の出力が小さいこともあって、MT比(電動車M・付随車Tの比率)が6M4Tというように、編成列車内でのM車の割合が多くなるようにしていた。(2)列車内の電動車と付随車のブレーキ力は、各車とも同一の減速度となるように設計された。(3)電動車の常用ブレーキに併用される動力ブレーキには、失効しにくい簡易な発電ブレーキが用いられた。(4)車輪踏面制輪子には、制輪子の溶着摩耗により踏面粗さを生成する高粘着な鋳鉄系が用いられていた。(5)MT比6:4の駆動軸に要する期待粘着係数は14%程度で、雨天時の粘着係数15%に近い値に設計された。(6)台車には、急曲線の線路でも旋回が容易なボルスタを有し、軸バネには変位量の大きなバネが用いられた。(7)空気ブレーキ配管には絞りを設け、圧力変化率とジャーク(減速度変化率)量は緩慢に抑えられた。その後、電車の主回路方式が進化し、高出力で省保守の誘導電動機と高価な電力変換器、及び電力回生ブレーキを有する従来のインバータ制御電車が普及した。その結果、コスト低減が優先され、部品点数も大幅に削減された。例えば、(1)電動機出力が増大し、MT比で4M8Tというように編成列車におけるM車の割合がかつての半分以下に集約された。(2)列車内のブレーキは、付随車の機械ブレーキ力を電動車側で分担する遅れ込め制御への依存が増大した。(3)電動車の常用ブレーキには、架線電圧の影響で失効し易い電力回生ブレーキが普及した。(4)車輪踏面制輪子の材質には、制輪子の摩耗と表面粗さが小さくなる合成系や焼結系が普及した。(5)MT比4:8の駆動軸に要する期待粘着係数は20%以上で、雨天時の実際の粘着係数は逆に10%程度に低下した。(6)台車は、空気バネになり、ボルスタレス式が普及し、軸バネは硬いゴムを用いる方式が普及した。(7)電空協調の制御性向上のため、空気ブレーキ回路の圧力変化率は増大し、配管上の絞りは撤去された。
【特許文献1】なし
産業上の利用分野 本発明は、鉄道車両制御方法に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 過大な自連力の発生やブレーキの不均等を抑制する鉄道車両制御方法であって、付随車の遅れ込め制御の量は前記付随車が本来必要とする常用最大ブレーキ力の50%以下となし、電動車が前記付随車の分まで分担する遅れ込め制御の量は前記電動車が本来必要とする常用最大ブレーキ力の50%以下となし、かつ列車編成内の駆動軸に要する期待粘着係数は、実際の粘着係数の推定値を、車輪滑走時の当該軸のブレーキ力を当該軸の軸重で割ることにより求め、その算出値が駆動軸の期待粘着係数値より小さい場合には、その算出値を期待粘着係数として用いて車輪滑走を抑制し、前記遅れ込め制御の量は、固定した値を用いるのではなく、編成車両数が所定の車両数より増大した場合や、付随車に対する電動車比率が少ない場合に削減することを特徴とする鉄道車両制御方法。
【請求項2】 過大な自連力の発生やブレーキの不均等を抑制する鉄道車両制御方法であって、付随車の遅れ込め制御の量は前記付随車が本来必要とする常用最大ブレーキ力の50%以下となし、電動車が前記付随車の分まで分担する遅れ込め制御の量は前記電動車が本来必要とする常用最大ブレーキ力の50%以下となし、かつ列車編成内の駆動軸に要する期待粘着係数は、実際の粘着係数の推定値を、車輪滑走時の当該軸のブレーキ力を当該軸の軸重で割ることにより求め、その算出値が駆動軸の期待粘着係数値より小さい場合には、その算出値を期待粘着係数として用いて車輪滑走を抑制し、前記遅れ込め制御の量は、固定した値を用いるのではなく、急曲線通過時の線路情報、または過大な左右振動加速度の情報の何れかの情報を用いて削減することを特徴とする鉄道車両制御方法。
【請求項3】 請求項1又は2記載の鉄道車両制御方法において、パンタ点の架線電圧が高いために電気ブレーキの分担を減らす場合、不足分を機械ブレーキで補う電空協調ブレーキ制御については、各車両別の1両一括制御に代えて、編成列車の電気ブレーキ力を均等にするために、編成列車一括の電気ブレーキ制御用指令線を列車内に引き通し、その指令に基づいて編成列車内の各車両の電気ブレーキ力を均等に配分することを特徴とする鉄道車両制御方法。
【請求項4】 請求項1又は2記載の鉄道車両制御方法において、電動車のブレーキ制御方式については、1両各軸個別制御式の電気指令式空気ブレーキ方式とし、滑走再粘着制御時の各軸個別の電空協調ブレーキ制御を行うと共に、遅れ込めの制御の量を最大ブレーキ力の半分以下まで制限することを特徴とする鉄道車両制御方法。
【請求項5】 請求項1又は2記載の鉄道車両制御方法において、列車の減速度、編成車両数、あるいは自連力が、予め設定した値を超えた場合には、電気と空気のブレーキの急峻なジャーク量に代えて、緩慢なジャーク量に制御することを特徴とする鉄道車両制御方法。
産業区分
  • 発電、電動
  • 鉄道
  • 自動車
  • 交通
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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