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車両動揺抑制方法及び鉄道車両

国内特許コード P07A011130
整理番号 /NO31061
掲載日 2007年11月2日
出願番号 特願2004-251410
公開番号 特開2004-331074
登録番号 特許第3689100号
出願日 平成16年8月31日(2004.8.31)
公開日 平成16年11月25日(2004.11.25)
登録日 平成17年6月17日(2005.6.17)
発明者
  • 前橋 栄一
  • 鈴木 康文
  • 宇治田 寧
出願人
  • (財)鉄道総合技術研究所
発明の名称 車両動揺抑制方法及び鉄道車両
従来技術、競合技術の概要 【背景技術】鉄道車両には、前後の車両を相互に連結し、車両間の牽引力を伝達するための連結器が設けられている。従来、鉄道車両の連結器としては、自動連結器、密着連結器、密着自動連結器あるいは固定連結器等の種類がある。これらの各種連結器のうち、密着連結器は、主として新幹線や在来線の電車に広く用いられている。一方、密着自動連結器は、主として客車、ディーゼル動力車あるいは高速貨車用に広く用いられている。図11及び図12は、従来の密着式連結器の一例を示す一部断面底面図及び一部断面側面図である。 この連結器105は、突起状の頭部106や角形中空の胴部107を備えている。胴部107の内部には連結される相手方の車両の連結器頭部が挿入される凹部107aが形成されている。この凹部107aには回転錠(図示されず)が設けられている。連結時に、相手方の連結器の頭部が凹部107aに挿入され、さらに進んで連結面108同士が密着すると、回転錠同士が相手方の頭部内側に噛み合って連結される。連結された前後の車両の連結器は、ほぼ1本の剛直な棒のようになる。連結器の連結の解除は、解放ハンドル(図示されず)や空圧シリンダ(図示されず)で、手動又は遠隔操作により行われる。連結器105は、図12に示すように、胴受け109の上に載っている。胴受け109は、車体台枠101の下部に接続された梁である。連結器105は、車体中央寄りにおいてゴム緩衝器110に連結されている。このゴム緩衝器110は、両面に長方形のゴム製突起を接着した鋼板(パッド)111を積層して枠112に納めたもので、ゴムの圧縮変形により連結器105にかかる衝撃を吸収する。列車衝突時の車両の挙動について図8を参照して説明する。 図8の(A)に示すように、矢印X方向に走行している車両Sの前方に障害物Wが存在したとする。この障害物Wを検知して、車両Sが衝突することなく停車した場合は問題ない。しかし、図8の(B)に示すように、車両Sが障害物Wに衝突すると、隣り合う車両が車体の左右方向に相互に折り曲がる列車編成座屈を起こす場合がある。このような列車編成座屈が起こると、脱線(車両S-1~3)や転覆(車両S-4)を引き起こすことがある。このような列車編成座屈が生じなければ、図8の(C)に示すように、隣り合う車両の端面同士が突き合う形で列車は止まり、車両の脱線や転覆の可能性は低くなる。次に列車の走行中における左右動揺について説明する。 図9に示すように、車両が高速(例えば250km/h以上)でトンネル内等を走行している場合、トンネル壁面と車体側面に接する空気流によって車両が左右に動揺して乗り心地が悪くなる。なお、明かり区間においては、この空気流によって後部にカルマン渦を発生し、編成列車後部の車体ほど動揺が顕著になることがわかっている。また、パンタグラフカバー装着車両は他の車両より動揺が大きいこともわかっている。図10は、各種の車両連結器の概要を模式的に示す平面図である。 図10の(A)は図11、12に示す密着式連結器である。この密着式連結器を有する列車では、連結器105が左右方向に首振りするのを抑制する機構はなく、列車編成座屈が生じ易くなる。連結器の左右方向の首振りを回避するため、諸外国の鉄道車両においては、図10の(B)に示すように、車両の連結器として、車体台枠101の左右端にバッファ125を設け、台枠の中央にターンバックル129を設けているものがある。バッファ125は、先端部125aが車体前面から突出し、基端部125bが車体に形成された凹部101a内に摺動可能に配置されている。基端部125bはばね127により付勢されている。そして、前後の車両のバッファ125の先端部125a同士が接している。この図10(B)の装置においては、ターンバックル129の中央部129aを回転させることにより、相互の車両100A、100Bが引き寄せられるとともに、両バッファ125同士が突き合う。このとき、バッファ125は、ばね127の付勢力により圧縮している。これが車両の連結状態である。バッファ125は車両走行時も常に突き合っており、車両衝突時にはこのバッファ125が左右車体間の座屈を防止する作用も有する。日本においても最近の新幹線車両では、図10の(C)に示すように、車両端部の床下にダンパ130を追設し、このダンパ130を前後の車両間に介在させることにより、車両の左右動揺(ヨーイング)を減衰させることが行われている。しかしながら、前後の車両を分離する際には、連結器150だけではなくダンパ130をも取り外す必要が生じる。このため、車両の分離時には多大な時間と手間がかかっていた。
産業上の利用分野 本発明は、密着連結器又は密着自動連結器によって相互に連結された複数の車両を有する列車において車両の動揺を抑制する方法に関する。さらに、列車編成座屈が起きにくい、あるいは左右動(ヨーイング)が少なくて乗り心地の良い鉄道車両に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】連結された前後の車両の連結器がほぼ1本の剛直な棒のようになる密着連結器又は密着自動連結器によって相互に連結された複数の車両からなる列車の動揺を抑制する方法であって; 上記前後の車両間は上記連結器のみで連結しつつ、上記連結器の車体に対する回動を拘束し剛にするか又は拘束の条件を変化させる手段を上記連結器と車体との間に設け、 上記連結器の車体に対する回動を拘束し剛にするか又は拘束の条件を変化させることにより、前後車両の左右動を相互に抑制することを特徴とする車両動揺抑制方法。
【請求項2】上記拘束の条件を車両の速度に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載の車両動揺抑制方法。
【請求項3】上記拘束の条件を車両が進行する線路の曲率に基づき変化させることを特徴とする請求項1記載の車両動揺抑制方法。
【請求項4】連結された前後の車両の連結器がほぼ1本の剛直な棒のようになる密着連結器又は密着自動連結器によって相互に連結された複数の車両からなる鉄道車両であって; 上記前後の車両間は上記連結器のみで連結されており、 上記連結器の車体に対する回動を拘束し剛にするか又は拘束の条件を変化させて、前後車両の左右動を相互に抑制する手段を、上記連結器と車体との間に備えることを特徴とする鉄道車両。
【請求項5】上記手段が上記連結器と車体間に設けられたダンパ又はアクチュエータを含み、該ダンパ又はアクチュエータが車両前後方向に対して斜めに設けられていることを特徴とする請求項4記載の鉄道車両。
【請求項6】上記ダンパ又はアクチュエータが上記連結器を挟んで一対設けられた油圧シリンダを含み、 これら相互の油圧シリンダ間を送油管で連結し、 この送油管の途中に流量制御弁を設け、 この流量制御弁により上記油圧シリンダ相互間の送油流量を可変にしたことを特徴とする請求項5記載の鉄道車両。
産業区分
  • 鉄道
  • 交通
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 権利存続中
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