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酸化物超電導体の製造方法及び酸化物超電導体とその前駆体支持用基材

国内特許コード P07A011198
整理番号 /NO33323
掲載日 2007年11月2日
出願番号 特願2003-015208
公開番号 特開2004-262673
登録番号 特許第4174332号
出願日 平成15年1月23日(2003.1.23)
公開日 平成16年9月24日(2004.9.24)
登録日 平成20年8月22日(2008.8.22)
発明者
  • 松井 元英
  • 村上 雅人
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 酸化物超電導体の製造方法及び酸化物超電導体とその前駆体支持用基材
発明の概要 【課題】本発明は、半溶融凝固法により酸化物超電導体を製造する際に支持部材との熱膨張係数差に起因するクラックを入らないようにして欠陥のない大型のバルク状の酸化物超電導体を製造することができる技術の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、酸化物超電導体の前駆体を半溶融凝固せしめて酸化物超電導体を製造する方法において、半溶融中の前駆体に対して溶解可能な化合物または純金属からなる基材の上に前記前駆体を設置し、この状態から前記前駆体を半溶融凝固せしめて酸化物超電導体を製造することを特徴とする。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


数10mm以上の直径を有する大型のバルク状の酸化物超電導体を半溶融状態から徐冷して凝固させつつ結晶成長を行う際には、酸化物超電導体のバルク状の前駆体を成形し、その下部にAl、YSZ(イットリウム安定化ジルコニア)、あるいはMgOなどの耐熱材料からなる棒材や基板や板材を設置して支持すること、あるいは、前駆体と同じ包晶温度、もしくは、より低い包晶温度を有するYBaCu7-Xなる組成の超電導粉末(いわゆるY123粉末)とYBaCuOなる組成の複合酸化物粉末(いわゆるY211粉末)の混合粉末、または、YbBaCu7-Xなる組成の超電導粉末(いわゆるYb123粉末)とYbBaCuOなる組成の複合酸化物粉末(いわゆるYb211粉末)の混合粉末を金属基台等の上に敷く等の手段が一般的に実施されている。



これは、酸化物超電導体の前駆体を白金やAl(アルミナ)等の耐熱材料からなる受け皿やるつぼ等の支持部材に直接載置して半溶融温度に加熱したのでは、半溶融状態の前駆体が受け皿やるつぼの構成材料と反応して固着し、その凝固過程で受け皿やるつぼの構成材料との熱膨張率差から大きな応力を受けて酸化物超電導体にクラックが入り易いという問題を回避しようとするためである。即ち、得ようとする酸化物超電導体の組成にできるだけ近い組成の支持部材で半溶融凝固時に前駆体を支持することで熱膨張率差に起因する凝固時の応力負荷を軽減し、もって得ようとする酸化物超電導体にクラックを出来る限り生じないようにしようとするものである。
また、以下の特許文献1に記載のごとく、半溶融状態の前駆体を金属皿内の溶融銀中に浮上させて支持し、この状態から半溶融凝固させる技術も提供されている。ここで銀は酸化物超電導体とはほとんど反応しないため、前駆体の溶融凝固後において得られた酸化物超電導体を銀の凝固体から容易に取り出すことができると記載されている。



【特許文献1】
特開平5-229820号公報

産業上の利用分野


本発明は、半溶融凝固法により高い臨界電流密度を有する酸化物超電導体を製造する方法とそれにより製造された酸化物超電導体に関し、特に得られた酸化物超電導体にクラック等の欠陥部分を生じないようにして大型の酸化物超電導体を得ることができるようにした技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
RE-Ba-Cu-O7-x系(REは希土類元素を示す)の酸化物超電導体の前駆体を半溶融凝固せしめて酸化物超電導体を製造する方法において、半溶融中の前駆体に対して溶解可能な化合物または純金属からなる基材の上に前記前駆体を設置し、この状態から前記前駆体を半溶融凝固せしめて酸化物超電導体を製造することを特徴とする酸化物超電導体の製造方法。

【請求項2】
前記基材として、半溶融中の前駆体に対して均一に溶解可能であり、酸化物超電導体中に、酸化物超電導体との熱膨張率差に起因する応力集中クラックを生成させる優先反応部分を生成させない前記化合物または純金属からなる基材を使用することを特徴とする請求項1に記載の酸化物超電導体の製造方法。

【請求項3】
前記基材が、溶融状態でBaまたはCuを含み、希土類元素を含まない材料からなるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化物超電導体の製造方法。

【請求項4】
前記前駆体を半溶融凝固させる際に耐熱材料製の基台上に、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Eu、Sm、Gd、ZrO、Al、BaZrO、MgO、イットリウム安定化ジルコニア(YSZ)のいずれか、からなる下地材を設置した上に前記基材を設置し、その上に前記酸化物超電導体の前駆体を設置することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の酸化物超電導体の製造方法。

【請求項5】
前記基材として、BaまたはCuの純金属、BaまたはCuの酸化物、複合酸化物、炭酸物、硫化物、硫酸物、塩化物、水酸化物、硝酸物の1種または2種以上からなるものを用いることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の酸化物超電導体の製造方法。

【請求項6】
前記BaまたはCuの酸化物、複合酸化物、炭酸物、硫化物、硫酸物、塩化物、水酸化物、硝酸物のうちの1種または2種以上として、BaO、CuO、CuO、BaCuO、BaCO、CuCO、BaS、CuS、BaSO、CuSO、BaCl、CuCl、CuCl、Ba(OH)、Cu(OH)、Ba(NO、Cu(NOのうちの1種または2種以上を選択して用いることを特徴とする請求項5に記載の酸化物超電導体の製造方法。

【請求項7】
前記基材として、Ag、Au、Pt、Pd等の貴金属のうちの1種又は2種以上、あるいは前記貴金属の酸化物を含むものを用いることを特徴とする請求項3~6のいずれかに記載の酸化物超電導体の製造方法。

【請求項8】
RE-Ba-Cu-O7-x系(REは希土類元素を示す)の酸化物超電導体の前駆体を半溶融凝固せしめて酸化物超電導体を製造する方法において用いられる半溶融状態の前駆体支持用基材であって、前記基材が、溶融状態でBaまたはCuを含み、希土類元素を含まない材料からなることを特徴とする酸化物超電導体の前駆体支持用基材。

【請求項9】
前記基材が粉末の集合体からなることを特徴とする請求項8に記載の酸化物超電導体の前駆体支持用基材。

【請求項10】
前記基材が、BaまたはCuの純金属、BaまたはCuの酸化物、複合酸化物、炭酸物、硫化物、硫酸物、塩化物、水酸化物、硝酸物の1種または2種以上からなることを特徴とする請求項8または9に記載の酸化物超電導体の前駆体支持用基材。

【請求項11】
前記BaまたはCuの酸化物、複合酸化物、炭酸物、硫化物、硫酸物、塩化物、水酸化物、硝酸物のうちの1種または2種以上が、BaO、CuO、CuO、BaCuO、BaCO、CuCO、BaS、CuS、BaSO、CuSO、BaCl、CuCl、CuCl、Ba(OH)、Cu(OH)、Ba(NO、Cu(NOのうちの1種または2種以上であることを特徴とする請求項10に記載の酸化物超電導体の前駆体支持用基材。

【請求項12】
前記基材に、Ag、Au、Pt、Pd等の貴金属のうちの1種又は2種以上、あるいは前記貴金属の酸化物が含まれてなることを特徴とする請求項8~11のいずれかに記載の酸化物超電導体の前駆体支持用基材。

【請求項13】
酸化物超電導体の前駆体を半溶融凝固せしめて製造されたRE-Ba-Cu-O7-x系(REは希土類元素を示す)の酸化物超電導体において、酸化物超電導体の外面の一部分であって、前記前駆体の半溶融凝固時の該前駆体支持相当部分に、Ba、Cuのいずれかまたは両方を含み希土類元素を含まない溶融凝固部分が生成されてなることを特徴とする酸化物超電導体。

【請求項14】
前記溶融凝固部分に更にAg、Au、Pt、Pd等の貴金属のうちの1種又は2種以上が含まれてなることを特徴とする請求項13に記載の酸化物超電導体。

【請求項15】
前記酸化物超電導体の底部に前記溶融凝固部分が形成されたことを特徴とする請求項13または14に記載の酸化物超電導体。

【請求項16】
表面側と裏面側の捕捉磁場分布が同じであることを特徴とする請求項13~15のいずれか1項に記載の酸化物超電導体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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