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酸化物超電導体の製造方法及び酸化物超電導体

国内特許コード P07A011215
整理番号 /NO30864
掲載日 2007年11月2日
出願番号 特願2003-061632
公開番号 特開2004-269309
登録番号 特許第4190914号
出願日 平成15年3月7日(2003.3.7)
公開日 平成16年9月30日(2004.9.30)
登録日 平成20年9月26日(2008.9.26)
発明者
  • 藤本 浩之
  • 尾作 仁司
  • 太田原 恵美
出願人
  • (財)鉄道総合技術研究所
発明の名称 酸化物超電導体の製造方法及び酸化物超電導体
発明の概要 【課題】本発明は、半溶融凝固法により酸化物超電導体を製造する際に従来よりも大型の酸化物超電導体を簡便に製造することが可能な酸化物超電導体の製造方法とそれにより得られる酸化物超電導体の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、半溶融凝固法にあたり、前駆体1、2を複数積み重ね、積み重ねた最上段の前駆体上に種結晶3を設置し、半溶融凝固法により種結晶3を基にして最上段の前駆体1を結晶化して酸化物超電導体とし、最上段の前駆体1の結晶化を、それよりも下段側の前駆体に伝播させて積み重ねた他の前駆体を順次酸化物超電導体とするものである。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要 大型のバルク状の酸化物超電導体を製造する方法の一例として、特許第1869884号、特許第2555640号に開示されている溶融法が知られている。これらの特許に記載されている溶融法とは、REBaCu7-X(REは希土類元素を示す)なる組成の酸化物超電導体を製造するに際し、REBaCu相またはREBaCu10相と、Ba-Cu-Oを主成分とした液相とが共存する温度領域まで加熱した後、REBaCu7-X相が生成する包晶温度直上の温度まで冷却し、その温度から徐冷することにより結晶成長させ、核生成と結晶方位の制御を行い、酸化物超電導体を得る製造方法である。また、1つの種結晶を使用し、結晶成長開始温度が異なる材料を順次組み合わせて核生成、結晶方位および結晶成長方向を制御して酸化物超電導体を製造する半溶融凝固法が知られている。(特許文献1参照)この半溶融凝固法では、酸化物超電導体を構成する元素の化合物粉末を混合してなる原料粉末を圧密して前駆体を得た後、この前駆体を利用してREBaCu7-X(REは希土類元素を示す)なる組成の酸化物超電導体を製造するに際し、REBaCu相またはREBaCu10相と、Ba-Cu-Oを主成分とした液相とが共存する温度領域まで前駆体を加熱して半溶融状態とした後、半溶融状態の前駆体上に種結晶を設置し、REBaCu7-X相が生成する包晶温度直上の温度まで冷却し、その温度から徐冷することにより半溶融状態の前駆体の内部で徐々に結晶成長を行い、前駆体全体を酸化物超電導体とする製造方法である。また、半溶融凝固法による酸化物超電導体の結晶に必要に応じて更に酸素を付加して結晶構造を整えるために、酸素雰囲気中にて熱処理を施すことも知られている。次に、異なる希土類系の酸化物超電導体のバルク体を重ねて製造する技術として、希土類元素のうち、それぞれ異なる種類であって、REBaCu7-X相が生成する温度が高温側または低温側から連続するように複数の原料層を積層してから圧密して前駆体を形成し、その後に半溶融凝固法を実施する方法が知られている。(特許文献2参照)
【特許文献1】特開平5-170598号公報
【特許文献2】特許第2556401号公報(特開平5-193938号公報)
産業上の利用分野 本発明は、半溶融凝固法に基づいて酸化物超電導体を製造する方法とそれにより製造された酸化物超電導体に関し、大型の酸化物超電導体を容易に得ることができるようにした技術に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】REBaCu7-X(REは希土類元素の1種又は2種以上を示す)なる組成の酸化物超電導体を製造するに際し、目的とするREBaCu7-Xなる組成の酸化物超電導体を構成する元素の化合物を混合した原料の圧密体であって、REBaCu7-X成分が1.1(5モル%REBaCu相成分)以上、1.8(40モル%REBaCu相成分)以下の範囲となるような配合比とした原料の圧密体からなる前駆体を加熱して半溶融状態とした後に冷却し、前記前駆体上に設置されている種結晶の結晶構造を基に先の半溶融状態の前駆体を結晶化して酸化物超電導体とする半溶融凝固法によって酸化物超電導体を製造する方法であって、 前記半溶融凝固法を実施するにあたり、前記前駆体を複数積み重ね、積み重ねた最上段の前駆体上に種結晶を設置し、半溶融凝固法により該種結晶を基にして最上段の前駆体を結晶化するとともに、該結晶化を下段側の前駆体に伝播させて積み重ねた他の前駆体を順次結晶化する方法とし、前記半溶融凝固法を実施するにあたり、前記積み重ねた前駆体を加熱して半溶融状態とし、等温保持した後、降温して結晶化開始温度よりも高い温度域に等温保持する予備加熱を行った後、予備加熱温度よりも低い結晶化開始温度に降温し、該結晶化開始温度において等温保持したまま結晶化を行い、その後に降温することを特徴とする酸化物超電導体の製造方法。
【請求項2】前記種結晶を前記前駆体に載置してから加熱して半溶融状態とするコールドシーディング法を用いることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超電導体の製造方法。
【請求項3】前記種結晶として耐熱性基板の上に成膜法により形成された酸化物超電導体の単結晶状のフィルムであり、製造しようとする酸化物超電導体の包晶温度よりも高い包晶温度を有する酸化物超電導体の単結晶状のフィルムを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化物超電導体の製造方法。
【請求項4】前記複数積み重ねた上下の前駆体の間を完全密着状態ではなく隙間を有した自然載置状態とすることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の酸化物超電導体の製造方法。
【請求項5】原料を混合して圧密し仮焼した後に粉砕し、その粉砕物を再度圧密した前駆体を用いる場合、平均粒径を50~100μmの範囲とした粉砕物を用いることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の酸化物超電導体の製造方法。
【請求項6】前記複数積み上げた前駆体を上段側から下段側にかけて順次結晶化する際、結晶化進行中の前駆体のみを結晶化温度に保持し、それよりも下段側の前駆体を半溶融状態の温度に維持し、結晶化の進行に応じて半溶融状態の前駆体を順次結晶化温度とする温度勾配を与えながら結晶化することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の酸化物超電導体の製造方法。
【請求項7】REBaCu7-X(REは希土類元素の1種又は2種以上を示す)なる組成の酸化物超電導体を製造するに際し、目的とするREBaCu7-Xなる組成の酸化物超電導体を構成する元素の化合物を混合した原料の圧密体であって、REBaCu7-X成分が1.1(5モル%REBaCu相成分)以上、1.8(40モル%REBaCu相成分)以下の範囲となるような配合比とした原料の圧密体からなる前駆体を加熱して半溶融状態とした後に徐冷して前記前駆体上に設置されている種結晶の結晶構造を基に先の半溶融状態の前駆体を結晶化して酸化物超電導体とする半溶融凝固法によって製造された酸化物超電導体であって、 前記前駆体が複数積み重ねられるとともに、最上段の前駆体に設置した種結晶を基にする半溶融凝固法による結晶化により、積み重ねられた複数の前駆体が結晶化されて酸化物超電導体とされてなり、前記半溶融凝固法を実施するにあたり、前記積み重ねた前駆体を加熱して半溶融状態とし、等温保持した後、降温して結晶化開始温度よりも高い温度域に等温保持する予備加熱を行った後、予備加熱温度よりも低い結晶化開始温度に降温し、該結晶化開始温度において等温保持したまま結晶化を行い、その後に降温されてなることを特徴とする酸化物超電導体。
【請求項8】積み重ねられた酸化物超電導体のうち、上下に接する酸化物超電導体が互いに接する部分において溶着一体化されてなることを特徴とする請求項7に記載の酸化物超電導体。
【請求項9】Ag、Pt、Auのいずれかが添加されてなることを特徴とする請求項7または8に記載の酸化物超電導体。
産業区分
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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