TOP > 国内特許検索 > 列車の乗り物酔い評価指標の計測方法及びその装置

列車の乗り物酔い評価指標の計測方法及びその装置

国内特許コード P07A011231
整理番号 /NO30869
掲載日 2007年11月2日
出願番号 特願2003-077045
公開番号 特開2004-286502
登録番号 特許第4080358号
出願日 平成15年3月20日(2003.3.20)
公開日 平成16年10月14日(2004.10.14)
登録日 平成20年2月15日(2008.2.15)
発明者
  • 鈴木 浩明
  • 白戸 宏明
  • 手塚 和彦
出願人
  • (財)鉄道総合技術研究所
発明の名称 列車の乗り物酔い評価指標の計測方法及びその装置
発明の概要 【課題】列車の乗り物酔い評価指標を確実に計測することができる列車の乗り物酔い評価指標の計測方法及びその装置を提供する。
【解決手段】列車の乗り物酔い評価指標の計測装置において、左右加速度センサ2と、この左右加速度センサ2からの左右加速度情報が入力される低周波左右振動通過補正フィルタ11と、この低周波左右振動通過補正フィルタ11から出力される低周波左右振動の瞬時値をサンプリングするサンプリング部13と、このサンプリング部13によりサンプリングされた値を積分する積分部14と、この積分部14から出力される積分値に基づいて列車の乗り物酔い評価指標の計測を行う列車の乗り物酔い評価指標演算装置15とを具備する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要 従来の一般的な乗り物酔いに関する提案として、下記特許文献2~4、下記非特許文献1~9が挙げられる。一方、本願発明者らは、既に、サービスの質を評価する意味での乗り心地指標を与えることができる乗り心地評価方法及びその装置について、下記特許文献1として、提案している。そこで、更に、研究を進めて、車体傾斜車両の曲線走行時の乗り物酔い評価指標の計測方法及びその装置について提案するに至った。ところで、乗り物酔いのなかでも、特に船酔いを評価するための研究が盛んに行われている(下記非特許文献9参照)。それによると、低周波上下振動の加速度や周波数の変化が嘔吐発生率に及ぼす影響を検討した結果から、約0.17Hz(周期6秒)付近に嘔吐率のピークがあることが明らかにされている(図6参照)。こうした先行研究を参考に、国際標準化機構(ISO)では、ISO 2631規格を制定・改訂してきた。この規格は、乗り物などの振動が人間の快-不快に及ぼす影響の評価指針であり、その最新版では船舶等で生じる低周波上下振動を対象に、動揺病ドーズ値(motion sickness dose value,MSDV)という評価指標が提案されている(非特許文献3参照)。なお、ドーズとは薬の服用量などの“ある分量”を示すものであるが、的確な訳語がないためにそのままドーズと表記されることが多い。MSDVの計算法には2つの方法が示されている。1つは暴露総時間から算出する場合で、次式で求められる。
【数1】
ここで、a(t)は、フィルタWfの周波数補正曲線(図7)を用いた振動加速度瞬時値を、Tは暴露時間の総時間(秒)を表す。また、zは上下方向(z軸)の振動評価であることを意味する。もう1つは、振動が連続的でかつ近似的に一定の大きさで表せる場合であり、次式で求められる。MSDVz=a・T1/2 …(2)aは同様の周波数補正を行った振動加速度実効値、Tは暴露時間(秒、ただし240秒以上)を表す。MSDVは現在のところ最も広く知られている酔いの評価指標である。因みに、船酔いを評価するための上下振動フィルタのISO規格は、下記の表1の通りである。
【表1】
このように船酔いを評価するための上下振動フィルタについては、1997年にISO規格化(その前身は1985年)されているが、列車酔いの評価については、上下、左右、前後などの各振動のどれが影響するかは明らかになっていなかった。
【特許文献1】特開2001-255242号公報(第6-7頁 図1)
【特許文献2】特開平5-245149号公報(第2-3頁 図1)
【特許文献3】特開2002-191572号公報(第3-4頁 図1)
【特許文献4】特開2003-15676号公報(第3-4頁 図1)
【非特許文献1】鈴木浩明:鉄道車両の振動乗り心地に関する人間科学的研究,鉄道総研報告,特別24号,1998
【非特許文献2】小柳志郎:振子車の振動乗心地評価法 -車体傾斜角速度による評価-,鉄道技術研究報告,No.1274,1984
【非特許文献3】ISO:Mechanical vibration and shock-Evaluation of human exposure to whole-body vibration,Part1:General requirements,ISO 2631-1.ISO,1997
【非特許文献4】ISO:Evaluation of human exposure towhole-body vibration-Part4:Guidelines for the evaluation of the effectsof vibration and rotational motion on passenger and crew comfort of fixed guideway transport systems ISO/CD2631-4.ISO,1998
【非特許文献5】鈴木浩明・手塚和彦・吉岡博・高井秀之:鉄道振動の快適性評価に関わる国際規格原案,鉄道総研報告,vol.12,No.11,pp.37~42,1998
【非特許文献6】CEN:Railway applications-Ride comfort of passengers.Measuring and evaluation,Final draft,CEN/TC256 prENV12299.CEN,1996
【非特許文献7】仲川滋:在来線到達時分短縮にむけて -TRY-Zによる曲線通過速度向上試験-,JREA,Vol.41,No.4,pp.26~28,1998
【非特許文献8】大野央人・鈴木浩明・芳賀一郎・辻野昭道・杉森昌樹:鉄道車両の車体ローリング乗り心地を規定する要因に関する一考察,日本機械学会第7回交通・物流部門大会論文集,pp.183~184,1998
【非特許文献9】鈴木浩明・白戸宏明・中川千鶴・大野央人:乗り物酔いの評価に関する研究の現状と課題,鉄道総研報告,Vol.12,No.11,pp.1~6,1998
産業上の利用分野 本発明は、列車の乗り物酔い評価指標の計測方法及びその装置に係り、特に、車体傾斜車両の曲線走行時の乗り物酔い評価指標の計測方法及びその装置に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 左右加速度センサからの左右加速度情報を、略0.25から0.315Hzをピーク周波数とし、略-18dB/オクターブの特性を有する低周波左右振動通過補正フィルタとサンプリング部に通し、そこから得られた低周波左右振動の瞬時値を積分することにより、列車の乗り物酔い評価指標の計測を行うことを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測方法。
【請求項2】 請求項1記載の列車の乗り物酔い評価指標の計測方法において、前記低周波左右振動の積分値をXとし、AとCを定数項とした場合に、酔いの評価式がY=A・X+Cであることを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測方法。
【請求項3】 請求項2記載の列車の乗り物酔い評価指標の計測方法において、前記低周波左右振動の積分値は、1秒間に100Hzのサンプリング周波数に基づいて瞬時値をサンプリングし、該瞬時値を30分間積分して得ることを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測方法。
【請求項4】 請求項3記載の列車の乗り物酔い評価指標の計測方法において、前記酔いの評価式がY=0.2X-3であることを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測方法。
【請求項5】 請求項1~4のいずれか1項記載の列車の乗り物酔い評価指標の計測方法において、更に、ロール角度情報を組み合わせることを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測方法。
【請求項6】(a)左右加速度センサと、(b)該左右加速度センサからの左右加速度情報が入力され、略0.25から0.315Hzをピーク周波数とし、略-18dB/オクターブの特性を有する低周波左右振動通過補正フィルタと、(c)該低周波左右振動通過補正フィルタから出力される低周波左右振動の瞬時値をサンプリングするサンプリング手段と、(d)該サンプリング手段によりサンプリングされた瞬時値を積分する積分手段と、(e)該積分手段から出力される積分値に基づいて列車の乗り物酔い評価指標の計測を行う乗り物酔い評価指標の計測手段とを具備することを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測装置。
【請求項7】 請求項6記載の列車の乗り物酔い評価指標の計測装置において、前記サンプリング手段は1秒間に100Hzのサンプリング周波数に基づいたサンプリングを行い、前記積分手段でそのサンプリング値を30分間積分することを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測装置。
【請求項8】 請求項6又は7記載の列車の乗り物酔い評価指標の計測装置において、更に、ロール角度センサを備え、ロール角度又はロール角速度情報を組み合わせることを特徴とする列車の乗り物酔い評価指標の計測装置。
産業区分
  • 鉄道
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close