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分子回転周期差を利用した同位体の分離方法

国内特許コード P07A011275
整理番号 12786
掲載日 2007年11月2日
出願番号 特願2006-001106
公開番号 特開2007-181763
登録番号 特許第4953274号
出願日 平成18年1月6日(2006.1.6)
公開日 平成19年7月19日(2007.7.19)
登録日 平成24年3月23日(2012.3.23)
発明者
  • 赤木 浩
  • 大場 弘則
  • 横山 啓一
  • 横山 淳
出願人
  • 独立行政法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 分子回転周期差を利用した同位体の分離方法
発明の概要

【課題】
分子レーザー同位体分離法には、対象とする元素の質量が大きくなると、同位体を分離・濃縮する効率が低下する、という問題点がある。これは、対象元素の質量が大きくなると分子振動数が小さくなることに原因がある。
【解決手段】
パルスレーザーの複数回に及ぶ照射に基づく、重元素同位体の分離・濃縮の高効率化法であって、原料ガスに直線偏光したパルスレーザー光を照射することで原料ガス中の同一方向に向いた分子のみを振動あるいは電子励起し;目的同位体または非目的同位体を含む分子回転周期に合わせてさらに直線偏光したパルスレーザー光を1パルスあるいは複数パルス照射することにより、目的同位体または非目的同位体を含む分子の光化学反応を優先的に誘起して分離・濃縮する。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


天然に存在する大多数の元素には、複数の同位体が存在する。その同位体を分離・濃縮したものは、トレーサー、医療用検査試薬、核燃料などの原料として利用されている。最近、シリコンの同位体の1つである28Siを分離し、高濃縮(99.86%)した単結晶では、その熱伝導度が天然の同位体構成材料と比べて大きくなることが見出され、次世代の半導体基板材料の候補として注目された。このように、単一の同位体を高濃縮した物質の物性は、天然存在比のものと大きく異なる可能性があり、同位体を制御した材料への関心が高まっている。



同位体の分離・濃縮方法としては、遠心分離法、ガス拡散法、蒸留法などが実用化されている。しかしながら、1回の分離・濃縮操作で得られる濃縮度が極めて低いために、高濃縮同位体を得るためには多数回の分離・濃縮操作が必要であり、分離・濃縮施設は大規模になる。それにより、施設建設や運転コストが膨大になる。従って、これらの方法が適応できる同位体は、それらのコストを賄えるだけの需要があるものに限定される。



その他の同位体に対する分離・濃縮方法としては、電磁質量分離法が使われている。この方法は、原理的に全ての同位体に適応可能であり、しかも1回の分離・濃縮操作で高い濃縮度が得られる。しかし、高真空を保った条件下で分離・濃縮を行う必要があるため、極微量の高濃縮同位体しか製造できない。その製造量に対して装置建設および運転コストが大きいため、高濃縮同位体は非常に高価であり、高濃縮同位体を比較的安価に製造できる方法の開発が期待されている。



その候補として、分子レーザー同位体分離法の研究・開発が進められている。この方法は、原料中の目的同位体を含む分子と非目的同位体を含む分子の、分子振動数の差によって生じる分子振動スペクトルのずれ、いわゆる同位体シフトを利用することで、どちらか一方のみを赤外多光子分解し、目的同位体を分離、回収するものであり、1回の分離・濃縮操作で高濃縮同位体を得ることが可能である(例えば、特許文献1を参照)。さらに、連続的に原料を供給しながら分離・濃縮操作を行うことにより、高濃縮同位体を大量に製造することも可能である。

【特許文献1】特開2003-53153号公報

産業上の利用分野


本発明は、同位体を分離する方法に関するものであり、同位体的に低純度の原料ガス中の、目的同位体を含む分子と非目的同位体を含む分子の有する分子回転周期の差を利用することで、目的同位体を分離、回収することを特徴とするものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
原料ガスにパルスレーザー光を照射して、原料ガス中の同一方向に向いた分子のみを振動あるいは電子励起させ、
目的同位体または非目的同位体を含む分子回転周期に合わせてさらにパルスレーザー光を1パルスあるいは複数パルス照射し、目的同位体または非目的同位体を含む分子を優先的に光分解させてその同位体を分離する方法であって、
レーザー光の通過する距離の差を調整して、パルスレーザー光照射の時間間隔を制御することを特徴とする、同位体の分離方法。

【請求項2】
照射するパルスレーザー光として、直線偏光したレーザー光を利用することを特徴とする、請求項1に記載の同位体の分離方法。
産業区分
  • 処理操作
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2006001106thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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