TOP > 国内特許検索 > トンネル緩衝工

トンネル緩衝工

国内特許コード P07A011387
整理番号 /NO33418
掲載日 2007年11月9日
出願番号 特願2003-393787
公開番号 特開2005-155129
登録番号 特許第4555560号
出願日 平成15年11月25日(2003.11.25)
公開日 平成17年6月16日(2005.6.16)
登録日 平成22年7月23日(2010.7.23)
発明者
  • 野澤 伸一郎
  • 高桑 靖匡
  • 森 圭太郎
  • 飯田 雅宣
  • 福田 傑
出願人
  • 東日本旅客鉄道株式会社
  • 財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 トンネル緩衝工
発明の概要

【課題】フード部の長さを延長することなく、また異なる先頭部形状を有する列車を運行する場合にも、最適に微気圧波を低減できるトンネル緩衝工を提供する。
【解決手段】トンネル入口2にフード部10を設置したトンネル緩衝工である。フード部10から外方に突出しフード部10内に連通する管部20を設けたことで、フード部10で生じた圧縮波が管部20により分岐、反射、干渉するため、圧縮波の圧力勾配を緩やかにすることができ、トンネル1に突入する列車の速度を上げる場合にも、フード部10の長さを延長しないでトンネル入口2に達する圧縮波の圧力勾配を低減させてトンネル1出口で生じる微気圧波を低減することができる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


新幹線等の高速列車がトンネル入口に突入すると圧縮波が生じ、この圧縮波がトンネル内を伝播してトンネル出口に到達すると、圧縮波の圧力勾配にほぼ比例したパルス状の圧力波が出口から外部に放射される。このパルス状の圧力波がいわゆる微気圧波である。



高速列車がトンネル入口に突入することで生じる圧縮波は、圧力によって伝播速度が異なり、圧力が低いと伝播速度は遅く、圧力が高いと伝播速度は速い。すなわち、圧縮波の先端付近で圧力の低い部分は伝播速度が遅く、圧縮波の後方で圧力の高い部分は伝播速度が速いので、圧縮波の波形は伝播するうちに後方部分が先端付近部分に次第に追い付いていく。このため圧縮波の波形は、最初は緩やかであっても、伝播するうちに次第に切り立った形状に変化する。これを波の非線形効果という。圧縮波の波形の切り立った形状への変化に伴い、圧縮波の圧力勾配は大きくなっていく。



短いトンネルの場合は、圧力勾配はほとんど変化せずにトンネル出口に到達するが、長いトンネルの場合は、波の非線形効果が蓄積することによって、圧力勾配が徐々に大きくなり、切り立った波形となってトンネル出口に到達する。



微気圧波の放射は、破裂的な空気圧音(一次音)を招くことがあるだけでなく、トンネル出口付近の民家の窓ガラスや戸を急に動かして二次音を発生させる要因となるものであり、その低減が重要となっている。



具体的な微気圧波低減対策としては、トンネル入口にトンネル緩衝工を設ける方法がある。トンネル緩衝工とは、例えば図11に示すように、トンネルの1.4~1.5倍程度の断面積を持つフード部30の側面に開口部(フード開口部31)を適宜設けたものである。トンネル緩衝工によりトンネル入口で生じる圧縮波の圧力勾配を小さく抑えることができるので、トンネル出口での微気圧波の低減を図ることができる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

【特許文献1】特公昭55-31274号公報

【特許文献2】特開2001-248390号公報

産業上の利用分野


本発明は、高速列車等の移動体がトンネル内に突入することによって出口で生じる微気圧波を低減できるトンネル緩衝工に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
トンネル入口にフード部を設置したトンネル緩衝工において、前記フード部から外方に突出しフード部内に連通し、前記フード部で生ずる圧縮波の一部が伝播する管部を設け、
前記管部の先端は、前記管部に伝播した圧縮波の少なくとも一部を反射し、
前記管部の長さは、前記管部の前記フード部との接続口の内径よりも長く、
前記管部は先端に向かって内径が大きくなるフレアー形状であり、
前記管部の先端に圧縮波の一部を放出する開口部を設け、圧縮波の一部を自由端反射させることを特徴とするトンネル緩衝工。

【請求項2】
トンネル入口にフード部を設置したトンネル緩衝工において、前記フード部から外方に突出しフード部内に連通し、前記フード部で生ずる圧縮波の一部が伝播する管部を設け、
前記管部の先端は、前記管部に伝播した圧縮波の少なくとも一部を反射し、
前記管部の長さは、前記管部の前記フード部との接続口の内径よりも長く、
前記管部の先端付近の側壁に孔を複数設けたことを特徴とするトンネル緩衝工。

【請求項3】
トンネル入口にフード部を設置したトンネル緩衝工において、前記フード部から外方に突出しフード部内に連通し、前記フード部で生ずる圧縮波の一部が伝播する管部を設け、
前記管部の先端は、前記管部に伝播した圧縮波の少なくとも一部を反射し、
前記管部の長さは、前記管部の前記フード部との接続口の内径よりも長く、
前記管部の側壁に開口部を設けたことを特徴とするトンネル緩衝工。

【請求項4】
前記管部の側壁に長さ方向に間隔をあけて前記開口部を複数設けたことを特徴とする請求項3に記載のトンネル緩衝工。

【請求項5】
トンネル入口にフード部を設置したトンネル緩衝工において、前記フード部から外方に突出しフード部内に連通し、前記フード部で生ずる圧縮波の一部が伝播する管部を設け、
前記管部の先端は、前記管部に伝播した圧縮波の少なくとも一部を反射し、
前記管部の長さは、前記管部の前記フード部との接続口の内径よりも長く、
前記管部の側壁に開閉自在の窓部を設けたことを特徴とするトンネル緩衝工。

【請求項6】
前記管部の側壁に長さ方向に間隔をあけて前記窓部を複数設けたことを特徴とする請求項5に記載のトンネル緩衝工。

【請求項7】
前記管部の先端は閉塞しており、圧縮波を固定端反射させることを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載のトンネル緩衝工。

【請求項8】
前記管部の先端に圧縮波の一部を放出する開口部を設け、圧縮波の一部を自由端反射させることを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載のトンネル緩衝工。

【請求項9】
前記管部の先端面に管部の内径よりも小さい孔を1ないし複数設けたことを特徴とする請求項8に記載のトンネル緩衝工。

【請求項10】
前記開口部を民家のある方向を避けて設けたことを特徴とする請求項1、3、4、8、9のいずれか一項に記載のトンネル緩衝工。

【請求項11】
前記窓部を民家のある方向を避けて設けたことを特徴とする請求項5または6に記載のトンネル緩衝工。

【請求項12】
前記管部に内部を閉塞する閉塞部材を前記管部の長さ方向に任意の位置で固定自在に設けたことを特徴とする請求項1~1のいずれか一項に記載のトンネル緩衝工。

【請求項13】
前記管部に内部を閉塞する閉塞部材を前記管部の長さ方向に移動自在に設けるとともに、前記閉塞部材にその変位に応じて伸縮する弾性材を設けたことを特徴とする請求項1~1のいずれか一項に記載のトンネル緩衝工。
産業区分
  • その他建築
国際特許分類(IPC)
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2003393787thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close