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電気車の駆動制御方法および制御装置

国内特許コード P07A011424
整理番号 /NO33222
掲載日 2007年11月9日
出願番号 特願2002-013366
公開番号 特開2003-219504
登録番号 特許第3732784号
出願日 平成14年1月22日(2002.1.22)
公開日 平成15年7月31日(2003.7.31)
登録日 平成17年10月21日(2005.10.21)
発明者
  • 近藤 圭一郎
  • 松岡 孝一
  • 結城 和明
  • 恩田 昇治
出願人
  • (財)鉄道総合技術研究所
  • (株)東芝
発明の名称 電気車の駆動制御方法および制御装置
従来技術、競合技術の概要 従来から、電気車の駆動制御装置は、電気車用の電動機の回転速度を検出する速度検出器が備えられ、当該速度検出器により検出された速度に基づいて制御が行なわれている。図10は、この種の従来の速度検出器を備えた電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図である。なお、図10は、直流電気車における制御装置の構成例を示している。図10において、直流の架線から、パンタグラフ4で集電される。パンタグラフ4には、入力フィルタ回路として、フィルタリアクトル6およびフィルタコンデンサ3が接続されている。フィルタコンデンサ3には、3相のVVVFインバータ1の直流側が接続されており、またVVVFインバータ1の交流側には、電気車用の誘導電動機2が接続されて駆動される。さらに、VVVFインバータ1と誘導電動機2との間には、誘導電動機2に流れる電流を検出する電流検出器19が設けられている。一方、VVVFインバータ1は、PWM制御部7、およびベクトル制御部8により制御される。なお、ベクトル制御に関しては、周知の技術ではあるが、以下に簡単にその概要について説明する。図11は、本例にて用いる各座標系の関係を示す図である。なお、図11は、UVW相静止座標系、ab軸静止座標系、dq軸回転座標系と出力電圧の関係を示している。図11において、静止座標系a軸から回転座標系d軸までの位相角がθdqであり、静止座標系a軸から出力電圧までの位相角がθである。ベクトル制御の目標とする動作点は、d軸と2次磁束が一致する状態である。ベクトル制御部8への入力であるトルク指令TMRefに基づいて、d軸(励磁)電流指令IdRefとq軸(トルク)電流指令IqRefとが算出される。
【数1】
ここに、M:相互インダクタンス、L2:2次側自己インダクタンス、p:極対数、φ2Ref:2次磁束指令である。誘導電動機2のU相電流IuとW相電流Iwは、電流検出器19によりそれぞれ検出されて、ベクトル制御部8に入力される。後述するa軸からd軸までの位相角θdqに基づいて、d軸(励磁)電流Idとq軸(トルク)電流Iqとが分離生成される。
【数2】
d軸電流指令IdRefとd軸電流Idとが一致するように、PI制御器により、d軸電圧指令VdRefが補正される。q軸電流指令IqRefとq軸電流Iqとが一致するように、PI制御器により、q軸電圧指令VqRefが補正される。(3)式の右辺第2項は、誘導電動機2の誘起電圧を補償するフィードフォワード項である。
【数3】
ここに、L1:1次側自己インダクタンス、σ:漏れ係数(=1-M・M/L1/L2)、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲインである。dq軸電圧指令VdRef,VqRefは、3相電圧指令VuRef,VvRef,VwRefへと変換されて、ベクトル制御部8から出力される。
【数4】
PWM制御部7では、3相電圧指令VuRef,VvRef,VwRefを入力とし、VVVFインバータ1内のスイッチング素子へのゲート指令が生成出力される。このPWM制御は周知の技術であるので、個々ではその詳細な説明については省略する。PWM制御部7には、運転指令GsTが入力される。GsT=1である場合には、3相電圧指令に応じて然るべきゲート指令が出力される。GsT=0である場合には、全ゲート指令をオフとし、スイッチング素子が閉とされる。誘導電動機2には、速度検出器22が備えられ、ロータ回転速度Frが検出される。すべり周波数基準ωs*は、d軸(励磁)電流指令IdRefとq軸(トルク)電流指令IqRefとに基づいて算出される。
【数5】
ここに、R2:2次抵抗、L2:2次側自己インダクタンスである。VVVFインバータ1の出力周波数ω1は、次式で演算される。
【数6】
VVVFインバータ1の出力周波数ω1を積分することで、静止座標系のa軸から回転座標系のd軸までの位相角θdqが算出される。
【数7】
以上は、すべり周波数形ベクトル制御の一例であり、良好な過渡応答と高精度な定常特性を得ることができる。
産業上の利用分野 本発明は、速度検出器を用いずに可変電圧可変周波数インバータ(以下、VVVFインバータと称する)により電動機を駆動する電気車の駆動制御方法および制御装置に係り、特に過電流や温度上昇、車両推力の低下を抑制できるようにした電気車の駆動制御方法および制御装置に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】直流を任意の周波数の交流に変換する可変電圧可変周波数インバータ(VVVFインバータ)と、当該VVVFインバータの直流側に接続されたフィルタコンデンサと、前記VVVFインバータの交流側に接続されて駆動される電気車用の電動機とから主回路を構成し、前記VVVFインバータの出力電圧指令と前記VVVFインバータの出力電流とから前記電動機の回転速度を推定して速度推定値を得、当該速度推定値に基づいて前記VVVFインバータを制御することにより、前記電動機の駆動制御を行なう電気車の駆動制御方法において、前記速度推定値が異常な値に収束した場合には、保護動作により前記VVVFインバータを停止させるようにしたことを特徴とする電気車の駆動制御方法。
【請求項2】直流を任意の周波数の交流に変換する可変電圧可変周波数インバータ(VVVFインバータ)と、当該VVVFインバータの直流側に接続されたフィルタコンデンサと、前記VVVFインバータの交流側に接続されて駆動される電気車用の電動機とから主回路を構成し、前記VVVFインバータの出力電圧指令と前記VVVFインバータの出力電流とから前記電動機の回転速度を推定して速度推定値を得る速度推定手段を備え、前記速度推定手段により得られた速度推定値に基づいて前記VVVFインバータを制御することにより、前記電動機の駆動制御を行なう電気車の駆動制御装置において、前記速度推定手段により得られた速度推定値が異常な値に収束したことを検出する速度異常検出手段と、前記速度異常検出手段により速度推定値が異常な値に収束していると判定された場合に、前記VVVFインバータを停止させる保護手段と、を備えて成ることを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項3】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電気車の一編成中に有する外部の速度情報に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項4】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電気車以外の他の電気車の駆動制御装置により得られた速度推定値に基づいて、当該速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項5】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機のインピーダンスを逐次演算するインピーダンス演算手段と、前記インピーダンス演算手段により演算された電動機のインピーダンスに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項6】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の有効電力を逐次演算する有効電力演算手段と、前記有効電力演算手段により演算された電動機の有効電力に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項7】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の出力トルクを逐次演算するトルク演算手段と、前記トルク演算手段により演算された電動機の出力トルクに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項8】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記VVVFインバータへの直流入力側の電流値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段により検出された電流値に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項9】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段と、前記誘起電圧演算手段により演算された電動機の誘起電圧に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項10】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の磁束量を演算する磁束演算手段と、前記磁束演算手段により演算された電動機の磁束量に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
【請求項11】前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の1次インダクタンスを演算する1次インダクタンス演算手段と、前記1次インダクタンス演算手段により演算された電動機の1次インダクタンスに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
産業区分
  • 電力応用
  • 鉄道
  • 交通
  • 発電、電動
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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