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車両走行制御装置

国内特許コード P07A011444
整理番号 /NO30741
掲載日 2007年11月9日
出願番号 特願2002-057506
公開番号 特開2003-259502
登録番号 特許第3965310号
出願日 平成14年3月4日(2002.3.4)
公開日 平成15年9月12日(2003.9.12)
登録日 平成19年6月1日(2007.6.1)
発明者
  • 小美濃 幸司
  • 白戸 宏明
  • 斎藤 綾乃
出願人
  • (財)鉄道総合技術研究所
発明の名称 車両走行制御装置
従来技術、競合技術の概要 現今、鉄道車両は高速化を追究し、旅行時間の短縮化と輸送力の向上と、また通勤ラッシュの緩和等の面からも検討されている。しかしながら鉄道車両の高速化は又高減速化でもある。しかして緊急時には、どのような高速域からでも一定の距離以内で停止する必要があり、そのための高性能ブレーキの開発は欠かすことができないものである。また高速になればなるほど、ブレーキ時には、列車に搭乗する乗客や乗務員に高い減速度が加わり、快適性や作業に必要な姿勢の保持を損なうおそれがあり、そのような事態に対する対策も欠かすことができない。このような現実に鑑み、列車減速度の適正レベルを被験者の評価に基づいて追究する研究が続けられている(例えば、白戸宏明、藤浪浩平、小美濃幸司著「列車減速度の適正レベルに関する検討」鉄道総研報告 第8巻 第12号 財団法人 研友社 平成6年12月1日発行)。ここでは現車試験を行い、その結果を、「減速度及びジャークと被験者の評価の関係」並びに「減速度及びジャークの適正レベルの検討」に纏めている。被験者による減速度の評価は、ブレーキ開始点から停止までを、例えば図5に見られるように、5つの区間に分割し、各区間毎に予め設定した評価尺度についての評価を、用紙に記入する方法で行なった。開始から停止までの時間は略20秒程度である。記入はブレーキによって車両が停止してから行う。試験は130km/hから10回、120km/hから29回で、計39回の試行が行なわれた。被験者を乗せた車両の中央部には加速時計を設置して減速度を測定し、ジャーク(加加速度)は減速度を数値微分して算出した。ブレーキ時において、最大減速度は評価区間4における1.44~2.16m/sec2 であり、停止時の最大ジャークは、停止直前にブレーキを緩める条件では0.91~4.09m/sec3 である。ここでブレーキを緩める条件では、ブレーキを緩めるタイミングにより発生するジャークにかなりの幅が認められる。しかして現車試験の結果は、回答に有意の差が認められ、2つの被験者群に分割された。一方は、受けた力の評価尺度により力の感じ方が「弱め」の群であり、この群は家庭の主婦等を中心とするものであって、ラッシュアワーの混雑した列車にはほとんど乗らず、従って乗車姿勢も座位の機会が多くあり、乗車機会も週に1回あるかないかで、さらに利用線区も種々である。これに対し他方は、力が「強め」に感じられた方の群であり、サラリーマン等を中心とし、混雑した列車に略毎日乗り、利用線区も通勤経路の如く略単一であり、座れる機会はほとんどない等の群である。次いで、減速度及びジャークとその評価の関係を分析する。ここで1試行に対して各被験者1つの評価を対応させるものとする。即ち1試行5区間の中で1つでも「許容できない」とする回答があった場合には、その被験者にとってその試行は許容できないブレーキ特性を使用したものであったとする。そして、被験者の回答、即ち評価を従属変数、第2区間の減速度の実効値、第5区間のジャークの実効値を独立変数としてロジステック回帰を行うと、次の(a)、(b)の回帰式が得られた。これら両数式はいずれも尤度比適合性検定の結果でモデルが適合していることが確認されている。○力を弱めに感じた被験者群評価=1/{1+exp(15.1608-8.1147×第2区間減速度-0.4691×第5区 間ジャーク)}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(a)○力を強めに感じた被験者群評価=1/{1+exp(7.8653-3.8897×第2区間減速度-0.9190×第5区間ジャーク)}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(b)ここで「評価」は0~1の数値をとり、「許容できない」と評価する被験者の割合を示す。この数式(a)、(b)に、減速度、ジャークの値を代入したものが図4に示されている。ここにはジャークの実効値を0~3.0m/sec3 とさせた場合の4つの曲線を例として示してある。以下において、減速度及びジャークについてその適正レベルを検討する。通常、駅に停車する場合には1.0m/sec2 程度の減速度のブレーキが用いられている。この場合は図4から見て、ジャークが大きくなければ「許容できないとする」被験者の割合は問題にならない程少数である。次いで、160km/hの速度から600mで停止する緊急ブレーキの場合を考えてみる。このケースでは実減速度は、一般に、2.0m/sec2 程度と推定されているので、ジャークが0の場合には、図4及び数式(a)、(b)を参照すれば、それぞれ74% 、48% の被験者が「許容できない」と推測される。この数値は、ブレーキの掛始めから停止までの間を通じて「許容できない」と感じる場合があるということである。この間はほぼ20秒であるが、現在のブレーキシステムやブレーキ時の車両運動を考えた場合、この間の全てを被験者が許容できる状態に保つことは容易なことではない。しかしながら、このような緊急ブレーキ作動時でも、ジャークを小さくできれば、全乗客が不快と感じる程の状況にはならないとする見方もできる。従って減速度及びジャークの適正レベルを考えるには、列車の乗客構成を勘案して、数式(a)、(b)から得られる数値の範囲内で適正値を決めてゆくということになる。ラッシュアワー即ち通勤時では、立位の多いサラリーマンが乗客構成上多いので、数式(b)で得られる数値で適正レベルを検討することになる。例えば10% 以内とするなら、図4の右図から減速度1.0m/sec2 、1.2m/sec2 、1.5m/sec2 に対応して、ジャークは2.0m/sec3 、1.0m/sec3 、0m/sec3 という値が読みとれる。しかしジャークが0m/sec3 ということはあり得ないので、残り2つの組み合わせのケースが減速度及びジャークの適正レベルである。
産業上の利用分野 本願発明は、車両、特に鉄道車両における走行制御装置に関し、特にヒューマンファクターを取り入れた減速制御の技術分野に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 搭乗者の乗り心地を含むヒューマンファクターを配慮した車速指令値作成部(00)を具備する車両走行制御装置であって、 車速指令値作成部(00)は、時計装置(01)と目標停止距離演算装置(02)と初速データ演算装置(03)と車速指令値演算装置(04)と加算器(05)とブレーキ指令装置(06)とを含有し、 時計装置(01)は、計時し、かつブレーキ開始指令信号を入力したときの時刻データ(t)を出力し、 目標停止距離演算装置(02)は、時計装置(01)からの時刻データと停止位置情報記憶装置(20)からの目標停止位置データ(x)と車両位置検知装置(30)からの車両位置データ(x(t))とを入力して目標停止距離データ(x-x(t))を演算して出力し、 初速データ演算装置(03)は、時計装置(01)からの時刻データと車両速度検知装置(40)から車速データとを入力して、ブレーキ開始時刻に対応する初速データ(v)を取り込んで出力し、 車速指令値演算装置(04)は、目標停止距離データと初速データとを入力して、数式(4)より最大加速度(αmax)を、数式(5)より最大ジャーク(jmax)を、数式(6)より一定減速区間の開始時刻(t)を、数式(7)より一定減速区間の終了時刻(t)を算出して、これらの値に基づいて、数式(3)よりブレーキ速度指令値(v(t))を算出して出力することを特徴とする車両走行制御装置。
【数1】<EMI LX=0250 HE=082 WI=154 ID=000016 LY=0303>
【数2】<EMI LX=0250 HE=051 WI=139 ID=000017 LY=1177>
【数3】<EMI LX=0250 HE=040 WI=115 ID=000018 LY=1742>
【数4】<EMI LX=0250 HE=061 WI=131 ID=000019 LY=0252><EMI LX=0250 HE=103 WI=152 ID=000020 LY=0920>
【数5】
産業区分
  • 発電、電動
  • 自動車
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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