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超伝導素子及びその作製方法 コモンズ

国内特許コード P07P004705
整理番号 N032P32
掲載日 2007年11月22日
出願番号 特願2006-075098
公開番号 特開2007-251028
登録番号 特許第5036027号
出願日 平成18年3月17日(2006.3.17)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
登録日 平成24年7月13日(2012.7.13)
発明者
  • 春山 純志
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 超伝導素子及びその作製方法 コモンズ
発明の概要 【課題】超伝導状態とした多層カーボンナノチューブからなる超伝導素子及びその作製方法の提供。
【解決手段】多層カーボンナノチューブと金属電極とを備えた超伝導素子であって、前記多層カーボンナノチューブは、その直径が5~20nm、その層数が2~20であり、かつ、その長手方向に対し垂直に切断された切断面を有し、前記金属電極は、この切断面で多層カーボンナノチューブと接触していることを特徴とする超伝導素子。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


カーボンナノチューブは、その発見以来、次世代の高機能材料として注目されている。カーボンナノチューブには、カーボンナノチューブを構成するグラファイトシートが一層である単層カーボンナノチューブ(SWNT)と、2以上のグラファイトシートが同心円状に重なった多層カーボンナノチューブ(MWNT)とがある。



SWNTについては、その水素貯蔵機能や、電界放出機能などを中心に様々な研究がなされてきたが、超伝導に関する報告はまだ1件のみ(非特許文献1参照)であり、これは転移温度が非常に低く、追試結果がなかった。また、MWNTについても、近年、様々な研究報告がなされているが、超伝導に関する報告は、本発明の発明者らによるMWNTを用いた超伝導近接効果を発現させる素子が提案されているのみである(非特許文献2及び3参照)。ここで、超伝導近接効果とは、常伝導体に超伝導体が接合した構造において、超伝導体からクーパー対の波動関数が拡散することにより、常伝導体が見かけ上、超伝導体になるというものである。このような超伝導近接効果をMWNT内において発現させるために、本発明の発明者らは、Al基板上にポーラスアルミナ膜を形成後、ポーラスアルミナ膜の細孔中にMWNTを成長させ、MWNTの先端に超伝導体であるNb膜を形成し、さらにその上に電極としてのAu膜を形成し、Al/MWNT/Nb/Auという常伝導-超伝導接合を有する4層構造からなる素子を作製した。そして、この4層構造素子に電圧を印加し、低温下でNbが超伝導状態になると、クーパー対の波動関数が超伝導体から常伝導体に拡散することで常伝導体であるMWNTが9Kから見かけ上超伝導状態になることを確認した。
【非特許文献1】
Z.K.Tang et.al., Science 292, 2462(2001)
【非特許文献2】
J.Haruyama et.al., Applied Physics Letters, vol.84, 2004, 23, 4714-4716
【非特許文献3】
春山純志、社団法人電気学会、電子材料研究会資料、資料番号EFM-03-41

産業上の利用分野


本発明は、超伝導素子及びその作製方法に関し、とくに多層カーボンナノチューブを用いた超伝導素子及びその作製方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
多層カーボンナノチューブとAu、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金からなる金属電極とを備えた超伝導素子であって、前記多層カーボンナノチューブは、その直径が5~20nm、その層数が2~20であり、かつ、その長手方向に対し垂直に切断された切断面を有し、前記金属電極は、この切断面で多層カーボンナノチューブと接触していることを特徴とする超伝導素子。

【請求項2】
前記多層カーボンナノチューブが、強磁性体を含んでおらず、かつ、欠陥がないことを特徴とする請求項1の超伝導素子。

【請求項3】
前記多層カーボンナノチューブが、多孔質膜の細孔中に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の超伝導素子。

【請求項4】
前記超伝導素子に金属電極から電圧を印加した場合の超伝導転移温度が、12K以下であることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の超伝導素子。

【請求項5】
触媒にカーボンナノチューブ成長ガスを接触させて多層カーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程と、形成された多層カーボンナノチューブをその長手方向に対して垂直に切断する切断工程と、Au、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金からなる金属電極を多層カーボンナノチューブの切断面に接触するように形成する電極形成工程とを含み、
前記カーボンナノチューブ形成工程が、直径が5~20nmの細孔を有する多孔質膜を形成する膜形成工程と、多孔質膜の細孔内に触媒を形成する触媒形成工程と、カーボンナノチューブ成長ガスを10~20分間触媒に接触させ多層カーボンナノチューブを成長させる成長工程とを含む
ことを特徴とする超伝導素子の作製方法。

【請求項6】
前記触媒が強磁性体からなることを特徴とする請求項記載の超伝導素子の作製方法。

【請求項7】
前記カーボンナノチューブ成長ガスがアルコールガスを含むガスであることを特徴とする請求項又はに記載の超伝導素子の作製方法。

【請求項8】
前記切断工程を、超音波処理により行なうことを特徴とする請求項のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。

【請求項9】
前記触媒形成工程が、電界析出法を用いて触媒を形成する工程であって、印加電圧が6~12Vであることを特徴とする請求項5~8のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。

【請求項10】
前記電極形成工程が、金属電極を形成した後に、550~650℃でアニールするアニール工程を含むことを特徴とする請求項のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。

【請求項11】
前記触媒が、Fe及びCoから選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項10のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006075098thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 高度情報処理・通信の実現に向けたナノ構造体材料の制御と利用 領域
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