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熱励起を加えたフォトルミネッセンスによる禁制帯内準位の測定方法およびその測定装置 コモンズ

国内特許コード P07A012452
整理番号 ID5074
掲載日 2007年12月28日
出願番号 特願2003-286624
公開番号 特開2005-055307
登録番号 特許第3743802号
出願日 平成15年8月5日(2003.8.5)
公開日 平成17年3月3日(2005.3.3)
登録日 平成17年12月2日(2005.12.2)
発明者
  • 鎌田 憲彦
出願人
  • 国立大学法人埼玉大学
発明の名称 熱励起を加えたフォトルミネッセンスによる禁制帯内準位の測定方法およびその測定装置 コモンズ
発明の概要

【課題】 捕獲準位を始めとする禁制帯内準位のエネルギーを簡便、かつ正確に測定することができる熱励起を加えたフォトルミネッセンスによる禁制帯内準位の測定方法およびその装置を提供する。
【解決手段】 発光・受光および電子材料中の禁制帯内準位を定量的に測定する際に、これら材料の禁制帯エネルギー幅以上の励起光と、禁制帯エネルギー幅以下の励起光と、熱エネルギーとを有機的に組み合わせることによって、捕獲準位から放出された電子・正孔による発光を観測し、非破壊、非接触で簡便かつ確実に禁制帯内準位のエネルギーを個別分離し測定する。これにより、禁制帯内準位の成因を明示し、その除去を通して材料組成、作製プロセス、デバイス構造等の最適化を容易とし、発光・表示デバイスの効率改善をもたらす。
【選択図】 図4

従来技術、競合技術の概要


これまでのフォトルミネッセンス(PL)では、異なる試料間での発光強度の相対比を求めることは容易であるが、素子効率や安定性、信頼性を定める非発光再結合準位や捕獲準位のふるまいを定量的に調べることは不可能であった。



これに対して本願発明者らは、禁制帯エネルギー幅以上の励起(Above-Gap Excitation,AGE)光と、禁制帯エネルギー幅以下の励起(Below-Gap Excitation,BGE)光の2波長励起PLの手法により、非発光再結合準位として作用する禁制帯内準位のエネルギー、空間分布、濃度、電子・正孔捕獲率等の非発光再結合パラメータを定量的に導出可能であることを示した。また、パルス励起での時分解PL応答から、より容易に非発光再結合パラメータの導出が可能であることを示した(下記特許文献1参照)。



しかしながら、ここで非発光再結合準位のエネルギー分布はBGEエネルギーを変化させて測定可能であるが、実際上はそれに十分な強度の光源を赤外領域まで準備すること、特に捕獲準位を分けて測定することはさほど容易でない。



これとは別に、捕獲準位にキャリアを捕獲させた後、一定速度で昇温させながら熱放出キャリアによる発光を温度の関数として観測する方法(熱ルミネッセンス法)がある。



この方法では、昇温速度を変えながら複数回の測定を行うと、捕獲準位のエネルギーが求められるが、測定に時間がかかる上に精度が十分でなく、また他の非発光再結合準位の影響を分離することができなかった。

【特許文献1】特開2002-286640号公報(第2-3頁 図2)

【非特許文献1】E.Kanoh,K.Hoshino,N.Kamata,K.Yamada,M.Nishioka and Y.Arakawa,J.Lumin,63,pp.235-240,1995.

【非特許文献2】N.Kamata,J.M.Z.Ocampo,K.Hoshino,K.Yamada,M.Nishioka,T.Someya and Y.Arakawa,Recent Res.Developments in Quantum Electronics,1,pp.123-135,1999.

産業上の利用分野


本発明は、発光・受光および電子材料中に存在し、素子効率や安定性、信頼性を低下させるために、その成因解明と除去が望まれている禁制帯内準位(欠陥や残留不純物等の作る、本来あってはならないエネルギー準位で、捕獲準位や非発光再結合準位として作用する)を高精度に検出、評価するための非破壊、非接触の光学的測定方法およびその測定装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
フォトルミネッセンス(PL)による禁制帯内準位の測定方法において、
(a)発光・受光および電子材料に低温下で予め光子エネルギーEexc のAGE光またはBGE光を照射して、励起キャリア(電子又は正孔)を禁制帯内の捕獲準位に捕獲させ、
(b)AGE光またはBGE光を遮断後、一定昇温率で温度を上昇させながら、捕獲準位から熱放出されたキャリアによる発光を温度の関数として観測するときに、ある中間温度で光子エネルギーEB のBGE光を照射して、照射しなければその後熱放射されたであろう捕獲エネルギーET <EB の捕獲準位のキャリアをBGEにより光励起して、一度に発光を生成させ、この後の昇温では、捕獲エネルギーET <EB の捕獲準位にキャリアは存在しないため発光は生じず、捕獲エネルギーET >EB の準位からのキャリアが熱放出される温度に達して初めて次の発光を生じさせ、
(c)前記光励起と熱励起の相反的関係から、特定の光子エネルギーEexc とEB 、あるいは相異なる複数のEexc とEB の組み合わせを利用して禁制帯内準位のエネルギーを検出することを特徴とする熱励起を加えたフォトルミネッセンスによる禁制帯内準位の測定方法。

【請求項2】
フォトルミネッセンス(PL)による禁制帯内準位の測定装置において、
(a)AGE光を照射するAGE光源と、
(b)BGE光を照射するBGE光源と、
(c)試料としての発光材料に作用する冷却および加熱装置と、
(d)該冷却および加熱装置の温度を制御する温度制御装置と、
(e)試料の温度を検出するセンサとを備え、
(f)発光・受光および電子材料に低温下で予め光子エネルギーEexc のAGE光またはBGE光を照射して、励起キャリア(電子又は正孔)を禁制帯内の捕獲準位に捕獲させ、AGE光またはBGE光を遮断後、前記センサ及び温度制御装置により、一定昇温率で温度を上昇させながら、捕獲準位から熱放出されたキャリアによる発光を温度の関数として観測するときに、ある中間温度で光子エネルギーEB のBGE光を照射すると、照射しなければその後熱放射されたであろう捕獲エネルギーET <EB の捕獲準位のキャリアをBGEにより光励起させ、一度に発光を生じさせ、この後の昇温では、捕獲エネルギーET <EB の捕獲準位にキャリアは存在しないため発光は生じず、捕獲エネルギーET >EB の準位からのキャリアが熱放出される温度に達して初めて次の発光を生じさせ、この光励起と熱励起の相反的関係から特定の光子エネルギーEexc とEB 、あるいは相異なる複数のEexc とEB の組み合わせを利用して、禁制帯内準位のエネルギーを測定することを特徴とする熱励起を加えたフォトルミネッセンスによる禁制帯内準位の測定装置。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003286624thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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