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ネーザルCPAP素子 コモンズ

国内特許コード P07A012492
整理番号 ID5134
掲載日 2007年12月28日
出願番号 特願2006-054494
公開番号 特開2007-229206
登録番号 特許第4710015号
出願日 平成18年3月1日(2006.3.1)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
登録日 平成23年4月1日(2011.4.1)
発明者
  • 川 橋 正 昭
  • 細 井 健 司
出願人
  • 国立大学法人埼玉大学
発明の名称 ネーザルCPAP素子 コモンズ
発明の概要


【課題】 未熟児の自発呼吸に応答する呼吸補助動作は安定し信頼性高く維持し、肺圧変動は適切な範囲に下げる。
【解決手段】 噴流ノズル3;それとの間に噴流路4をおいて、先端がノズル3の空気噴流に対向する位置にあって空気噴流の流れる方向に延び、空気噴流を第1および第2噴流に分割する噴流分岐板5(5a,5b);第1噴流が流入する第1分岐路7およびそれに連続するキャビティ9;第2噴流が流入する第2分岐路8およびそれに連続する排気ポート13;および、キャビティ9に連続し、鼻腔プロング12が結合する鼻腔プロングポート10,11;を備えるネーザルCPAP素子1において、前記噴流分岐板5(5a,5b)の先端の後部に、キャビティ9と第2分岐路8との間の空気通流を許すバイパス6を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要



【特許文献1】特開2004-321549号公報。



ネーザルCPAPの利点は、(1)気管内挿管する必要がなく簡易にCPAPがかけられる、(2)挿管チューブの気道抵抗がなく呼吸仕事量が軽減できる、(3)気管内挿管に伴う気道感染症を回避することができることなどが挙げられる。



しかしながら他方においては、(1)鼻孔取り付け部の鼻孔への強い圧迫による鼻孔狭窄、鼻中隔壊死を発症する可能性がある、(2)固定方法が難しく、リークにより十分なCPAPを維持することが困難である、(3)食道へも陽圧がかかるため、腸管が拡張して栄養が入れにくくなることがあるといった、改善すべき点もある。



これに対処するために、微細な自発呼吸にも敏感に反応し、安定した気道内圧を提供し、呼気時の回路内抵抗を解消するため、流体力学的原理を応用したものが登場してきている。例えば、インファントフローシステムと呼ばれるものがある。インファントフローシステムにおいては、鼻孔部への衝突噴流の不安定性を利用することから、素子の基本形状が鼻孔に対抗する形状となっており、空気供給管および呼気排出管等を鼻から額に掛けて顔面部を縦に横切って装着しなければならない。したがって、これを固定するための方法が複雑になってしまい、特に未熟児に使用した場合には多大な装着負担を与え、長時間のネーザルCPAP実施時に患者の鼻腔狭窄や鼻中隔壊死などを招くおそれがあるという、改善すべき点が依然としてあった。



上記特許文献1は、ネーザルCPAP実施時の新生児(例えば未熟児)に対する素子の装着負担軽減を可能にする小型で横型のネーザルCPAP素子を提供する。この種の従来の1例を図5に示す。図5に示すネーザルCPAP素子1は、空気を噴出する噴流ノズル3,該噴流ノズル3との間に噴流路4をおいて、先端が該噴流ノズル3の空気噴流に対向する位置にあって前記空気噴流の流れる方向に延び、前記空気噴流を第1および第2噴流に分割する噴流分岐板5,第1噴流が流入する第1分岐路7およびそれに連続するキャビティ9,第2噴流が流入する第2分岐路8およびそれに連続する排気ポート13、および、前記キャビティ9に連続し、鼻腔プロング(図示せず)に連通する鼻腔プロングポート10,11、を備える。



給気管接続ポート15には実質的に定圧力で空気が供給される。この空気は、給気管接続ポート15から噴流ポート2を経てノズル3に入り、ノズル3から流出する空気噴流は、噴流路4を進むと噴流分岐板5の先端のナイフエッジで、第1噴流と第2噴流に2分割され、第1噴流はキャビティポートである第1分岐路7を通ってキャビティ9に入って壁面に沿うように時計方向に旋回する。これによりキャビティ9には陽圧(CPAP:Continuous Positive Airway Pressure)が加わっている。第2噴流は、余剰エア流路である第2分岐路8を通って排気ポート13を進んで、排気管接続ポート18から外部に流出する。鼻腔プロング(nose prongs:鼻孔に結合する2股チューブ部材;例えば図1上の12)が装着される接続ポート16,17と同軸で連続する鼻腔プロングポート10,11が、それらの軸心をノズル3の軸心(x方向)と直交するy方向に平行にして、キャビティ9に開いている。すなわち連通している。



鼻腔プロングポート10,11に、新生児(例えば未熟児)の自発呼吸により、吸気圧が加わると、キャビティ9の空気がポート10,11に引かれるので、キャビティ9の圧力が下がり、これによりノズル3からキャビティ9への第1噴流の空気流量が増加する。これが新生児の吸気を助勢(補助;増幅)する。ポート10,11に呼気圧が加わるとキャビティ9の圧力が上がり、これによりノズル3から排気ポート13への第2噴流の空気流量が増加し、ノズル3からキャビティ9への第1噴流の空気流量が低下する。これが新生児の呼気を容易にする。このように、自発呼吸に対して呼吸補助動作、いわば増幅動作、を行う。



また、吸気管接続ポート15に接続される空気供給管と、排気管接続ポート18に接続される排気管とが同じ方向xに配置され、接続ポート16,17に結合される鼻腔プロングがこれらに対して垂直方向yに配置されるため、これらの管を、例えば図4に示すように、患者の顔面を横に横切らせて装着することが可能になり、装着負担が軽減する。

産業上の利用分野


本発明は、ネーザルCPAPに関し、特に、未熟児への使用に適したネーザルCPAP素子に関する。近年、ネーザル(Nasal)CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)が、未熟児の呼吸補助又は呼吸障害の治療に用いられつつある。CPAPは、呼気相終末においても気道内圧を陽圧に保ち、呼気相での肺胞虚脱を防止することにより機能的残気量を増加させ、肺内シャントを減少し、低酸素血症を改善する。鼻孔に陽圧を加えるものをネーザルCPAPと呼ぶ。

特許請求の範囲 【請求項1】
空気を噴出する噴流ノズル;該噴流ノズルとの間に噴流路をおいて、先端が該噴流ノズルの空気噴流に対向する位置にあって前記空気噴流の流れる方向に延び、前記空気噴流を第1および第2噴流に分割する噴流分岐板;第1噴流が流入する第1分岐路およびそれに連続するキャビティ;第2噴流が流入する第2分岐路およびそれに連続する排気ポート;および、前記キャビティに連続し、鼻腔プロングが結合する鼻腔プロングポート;を備えるネーザルCPAP素子において、
前記噴流分岐板の前記先端の後部に、前記キャビティと第2分岐路との間の空気の通流を許すバイパスを設けたことを特徴とする、ネーザルCPAP素子。

【請求項2】
空気を噴出する噴流ノズル;
該噴流ノズルとの間に噴流路をおいて、先端が該噴流ノズルの空気噴流に対向する位置にあって、前記空気噴流を第1および第2噴流に分割するウエッジ;
前記空気噴流の流れる方向に関して前記ウエッジの下流にあって前記空気噴流の流れる方向に延びる分離部;
第1噴流が流入する第1分岐路およびそれに連続するキャビティ;
第2噴流が流入する第2分岐路およびそれに連続する排気ポート;
前記キャビティに連続し、鼻腔プロングが結合する鼻腔プロングポート;および、
前記ウエッジと分離部との間のバイパス;を備え、
前記キャビティと第2分岐路は前記分離部で区分され、しかも、前記バイパスが、前記キャビティと第2分岐路との間の空気の通流を許す;
ネーザルCPAP素子。

【請求項3】
前記空気噴流に関して前記噴流ノズルの、上流側に該噴流ノズルに連通する給気ポートが、下流側に前記排気ポートが設けられ;前記噴流ノズルのノズル軸に直交する方向に、前記鼻腔プロングポートの中心軸が延びる;請求項1又は2に記載のネーザルCPAP素子。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 権利存続中
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