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超音波干渉縞を用いた形状解析方法 コモンズ

国内特許コード P07A012501
整理番号 ID5065
掲載日 2007年12月28日
出願番号 特願2004-209468
公開番号 特開2006-029991
登録番号 特許第4392497号
出願日 平成16年7月16日(2004.7.16)
公開日 平成18年2月2日(2006.2.2)
登録日 平成21年10月23日(2009.10.23)
発明者
  • 加藤 寛
出願人
  • 学校法人埼玉大学
発明の名称 超音波干渉縞を用いた形状解析方法 コモンズ
発明の概要

【課題】本発明は、超音波を用いて物体の表面や背面、あるいは、物体内部の空隙などの形状を表示させる方法を提供する。
【解決手段】本発明の形状解析方法では、超音波探触子から被検体に超音波を照射し、被検体からの反射波に基づいて音響画像を表示するとき、被検体の形状の等高線を表す超音波干渉縞を併せて表示する。そのため、被検体の形状を立体的に把握することができ、被検体形状の解析を的確に実施できる。この形状解析方法では、超音波が直接当たる被検体の表面だけでなく、被検体の背面形状や、被検体内部の空隙形状、異相間の界面形状などを非破壊で解析することができる。この方法では、参照波を形成すること無く、超音波干渉縞を得ているため、複雑な装置や複雑な調整手順を必要としない。
【選択図】図11

従来技術、競合技術の概要


超音波は、物質によって散乱、反射、吸収等の変化を受けるため、物質に向けて発射した超音波の反射波を解析することにより、物質内部の空隙や異なる相の境界を知ることができる。超音波顕微鏡は、超音波を利用して被検体の非破壊検査を行う装置であり、被検体を水やアルコールなどの液体中に浸し、超音波探触子を走査して被検体の界面の画像を表示・撮影することができる。



図13は、従来の超音波顕微鏡の構成を概略的に示している。超音波探触子10は、電気信号を超音波信号に変換し、また、その逆変換を行う超音波トランスデューサ11と、水20の中の被検体21に焦点を合わせて超音波を発射し、被検体21での反射波を受信する超音波音響レンズ12とで構成され、超音波顕微鏡は、この超音波探触子10に電気信号を供給する送信部31と、超音波探触子10から受信信号を受け取る受信部33と、送信部31から送られた送信信号を超音波探触子10に送り、超音波探触子10から送られた受信信号を受信部33に送る方向性結合部32と、受信信号の波形を表示するオシロスコープ34と、受信信号のピーク値を検出するピーク検出部35と、このピーク値をデジタル信号に変換するA/D変換部36と、入力データから音響画像データを生成し、また、超音波探触子10の走査位置を指定するコンピュータ40と、音響画像を表示するディスプレー41と、超音波探触子10を走査する走査部38と、コンピュータ40の指示に従って走査部38の走査を制御する制御部39とを備えている。



送信部31からは、一般的に100MHz~数GHzの送信信号がパルス状に出力され、超音波探触子10は、送信信号を超音波信号に変換して被検体21に向けて発射する。超音波は、水中20を通過して被検体21に達し、図14に示すように、音響インピーダンス(材料自身の密度とその中を伝播する超音波の音速との積)に差がある箇所で反射する。超音波探触子10は、この反射波が入射すると、それを電気信号に変換して受信部33に出力する。
図15は、オシロスコープ34に表示された受信信号を例示している。
この受信信号のピーク値がピーク検出部35で検出され、A/D変換部36でデジタル信号に変換されてコンピュータ40に取り込まれる。コンピュータ40は、観察したい界面からの反射波の振幅値を選択し、その値を超音波探触子10の走査位置に対応付けてマッピングし、ディスプレー41に音響画像を表示する。



また、物質の解析に超音波を利用する装置としては、下記特許文献1に記載された超音波干渉計が知られている。
この装置は、超音波の干渉を利用して薄膜材料の厚さを測定するものであり、図16に示すように、超音波放射源108から放射された超音波の一部を反射し、残部を透過する分割器116と、分割器116で反射された超音波を分割器116の側に戻すように反射する反射器118と、分割器116を透過した超音波が入射する位置に薄膜サンプル134を配置した基板132と、反射器118で反射された超音波と薄膜サンプル134の界面で反射された超音波との干渉で生じる干渉縞を検出する検出器120とを備えている。
薄膜サンプル134と基板132との間には、非常に狭いガス隙間が設けられており、超音波放射源108から放射されて分割器116を透過した超音波は、薄膜サンプル134の表面で一部が反射され、残部が薄膜サンプル134中を伝播し、薄膜サンプル134とガス隙間との界面で全反射される。これらの薄膜サンプル134での反射波は、最終的に分割器116で反射されて検出器120に導かれる。



また、超音波放射源108から放射されて分割器116で反射された超音波は、反射器118で反射された後、分割器116を透過して検出器120に入力する。
薄膜サンプル134の厚さは、薄膜サンプル134の表面で反射した超音波と反射器118で反射した超音波とが所望の干渉縞を発生するように反射器118の位置を調節し、次に、薄膜サンプル134の背面で反射した超音波と反射器118で反射した超音波とが所望の干渉縞を発生するまで反射器118の位置を調節し、この調節の間に検出器120の視野を横切る干渉縞の数を計数することにより決定される。

【特許文献1】特開平7-4945号公報

産業上の利用分野


本発明は、超音波を利用して物体の表面や背面の形状、あるいは、物体内部の空隙などの形状を解析する方法関し、特に、これらの形状を立体的に把握できるようにしたものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
超音波を用いて被検体の形状を解析する形状解析方法であって、
超音波を発射し、前記超音波の反射波を受信して当該反射波から電気信号を生成する超音波探触子の対向位置に被検体を配置する第1のステップと、
前記超音波探触子から発射される超音波の集束位置を前記被検体の観察面から僅かな距離だけ離れた位置に設定する第2のステップと、
前記超音波探触子を前記被検体に対して相対的に動かし、超音波を発射している前記超音波探触子により前記被検体の上を走査する第3のステップと、
前記超音波探触子により、前記被検体から反射した超音波の反射波に応じた電気信号を生成する第4のステップと、
前記超音波探触子の走査位置と当該超音波探触子が生成した前記電気信号の振幅の値とを対応付けて、前記被検体の観察面の等高線を表す超音波干渉縞が現れている音響画像を生成する第5のステップと、
前記音響画像から前記超音波干渉縞の数または間隔を測定して前記被検体の観察面の形状を解析する第6のステップと、
を有し、超音波を発信した超音波探触子に残存する残存振動と、被検体から反射した超音波が到達して発生する前記超音波探触子の振動とが干渉して得られる前記超音波干渉縞を用いて被検体の形状を解析することを特徴とする形状解析方法。

【請求項2】
請求項1に記載の形状解析方法であって、前記超音波干渉縞が、前記被検体の背面形状の等高線を表している前記音響画像を生成し、前記超音波干渉縞の数または間隔を測定して前記被検体の背面形状を解析することを特徴とする形状解析方法。

【請求項3】
請求項1に記載の形状解析方法であって、前記超音波干渉縞が、前記被検体の内部に存在する空隙の表面形状の等高線を表している前記音響画像を生成し、前記超音波干渉縞の数または間隔を測定して前記空隙の表面形状を解析することを特徴とする形状解析方法。

【請求項4】
請求項1に記載の形状解析方法であって、前記超音波干渉縞が、前記被検体の内部に存在する異相間の界面形状の等高線を表している前記音響画像を生成し、前記超音波干渉縞の数または間隔を測定して前記異相間の界面形状を解析することを特徴とする形状解析方法。

【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、さらに、前記被検体を傾けときの前記超音波干渉縞の間隔の変化を測定するステップと、前記超音波干渉縞の間隔の変化から前記被検体の観察面における形状の傾斜の方向性を識別するステップとを有することを特徴とする形状解析方法。
産業区分
  • 試験、検査
  • 治療衛生
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004209468thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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